一般質問(一問一答方式) R3.12 西山一規 議員

公開日 2022年03月03日

〔西山一規君質問席へ移動〕

 

○西山一規君  私は、大綱1つでございますが、タイトル、日本で3台となったミュージックサイレンについてということで一般質問を行いますので、理事者のほうも分かりやすい答弁をお願いいたします。
 まず、このタイトルで質問するのは実は2度目であります。このミュージックサイレンというのは、愛宕山の上についているものです。これに関して令和元年12月、ちょうど2年前にも質問をしております。
 その時点では、失礼しました、令和元年です。その時点では日本で5台動いてたんですけれども、現在は三重県の伊賀市、そして大分市、八幡浜市の3台のみとなっております。
 ちょっとまだミュージックサイレンについて御存じない方は市民にもたくさんいらっしゃると思いますので、その辺の詳しいことと設置までの経緯についてまず伺います。
○議長(平家恭治君)  財政課長。
○財政課長(明礼英和君)  お答えします。
 令和元年12月定例会の一般質問でもお答えしておりますが、愛宕山に設置しているミュージックサイレンは、平成5年2月に1,534万7,000円をかけて設置しています。
 それまでは、現在のミュージックサイレンの隣に昭和56年、武道館前から移設した時報塔のサイレンにより午前6時、正午、午後6時の時報を鳴らしていましたが、サイレンの音量が大きく、また暗いイメージがあり、改善の要望が多かったため、和やかに聞くことができる現在の機器の設置に至ったものです。
 メーカーのカタログによると、現在の機器は空気を遠心力で圧縮し、断続的に外部に放出させることで音を発生させる装置で、音の高さは内部ドラムの回転数とドラムにある窓の数で決まっており、窓の開閉をコントロールすることで音楽を演奏しています。
 平成5年の設置当初から現在に至るまで、午前6時は古賀政男氏作曲の八幡浜漁港の歌、正午はみかんの花咲く丘、午後6時は夕焼け小焼けの音楽を奏でており、市民の皆様に親しまれています。
 以上でございます。
○議長(平家恭治君)  西山一規議員。
○西山一規君  とても分かりやすい説明だったと思います。ありがとうございます。
 そして、ミュージックサイレン自体のことについてもうちょっと補足を、私も調べましたので、それを補足させていただきたいと思いますが、もととなったとか参考にしたのは、日本サウンドスケープ協会という協会の協会誌19号から21号にこのミュージックサイレンの特集が載っておりました。
 それと、ウィキペディアですね、そちらの記事から引用させていただいておりますが、まずこのミュージックサイレンというのが最初にできたのが1950年。ですから戦後5年後に第1号が完成して、ヤマハの本社の上で鳴らし始めたというのが最初だそうです。
 このときにつくられた初代モデル、これがトータル184台販売されていると。現在動いている伊賀市と大分市はこの初代のモデルがまだ動いております。
 胴体は非常に大型で、大体4メートルぐらいの幅がありまして、基本的に中身がむき出しの状態で設置されていると。伊賀市のほうは、そこに百葉箱のような箱をつくって、その箱の中に入れているという構造でありました。
 その後、1989年から1998年の間、これモデルチェンジしまして、2台目のモデルが登場しましたが、販売台数はトータルで12台。数は非常に少ない。八幡浜市は1993年に設置されまして、この2台目のモデルが設置されております。
 初代に比べれば非常にコンパクトで、ステンレスの箱の中に収まって設置されているというものです。
 2016年、5年前ですが、もうヤマハのメーカーのサポートも終了しております。
 その後、当市にありますミュージックサイレンも何度も故障しております。
 質問の2点目ですけれども、今までの主立った故障状況について、いつ頃止まっていたとか、どういったところが故障したとか、そういったところを伺います。
○議長(平家恭治君)  財政課長。
○財政課長(明礼英和君)  お答えいたします。
 ミュージックサイレンは設置から28年が経過しており、またメーカーであるヤマハファインテック株式会社も平成28年度に保守・修理業務を終了していることから、現在は設置業者である南海放送音響照明株式会社に保守点検及び修理対応を依頼しています。
 主な故障状況としましては、平成28年以降、まずコンプレッサーの部品破損等が原因で3回停止しており、その期間は平成28年9月から翌年2月末までと、平成29年7月末から翌年3月末まで、さらに平成30年7月から8月まででした。
 ほかには、オートドレン関連の原因で平成30年11月から翌年3月末まで、制御盤の故障で令和元年12月末から翌年3月末まで停止していました。
 さらに、シャッター駆動部関連の原因で2回停止し、期間は令和2年5月から9月までと令和3年3月末から6月末までなど、頻繁に故障が発生しております。
 直近では、本年10月末にコンプレッサーが完全に故障したため、取替えを行い、12月4日に修理が完了しています。
 メーカーの部品供給が終了している関係上、既製品の改造や金属部品等の特注により修理を行っているため、一度故障すると修理に長い期間を要しているのが現状でございます。
 以上です。
○議長(平家恭治君)  西山一規議員。
○西山一規君  今お聞きした内容、非常に何度も故障もして、言葉は悪いですけども、綱渡り状態で運用しているというような状況であろうかと思います。
 ちょうど12月3日の金曜日の夕方、ローカルニュースで番組がありまして、このミュージックサイレンの故障について愛媛県内に報道がありました。
 そして、ちょっと質問の3個目に移りますが、このような状況で運用されておりますけれども、今後の運用の見込みについて伺います。
○議長(平家恭治君)  財政課長。
○財政課長(明礼英和君)  お答えします。
 現在年2回の保守点検及び故障の際の修理を依頼している南海放送音響照明株式会社では、下請の会社も含めメーカーの部品供給がない中、既製品の改造や金属部品等の特注により対応していただいております。
 特に昨年度シャッター駆動部の金属部品が故障した際には、板金屋等にて特注部品を作成の上、ミュージックサイレンにきちっと取り付けられるように加工するなどの作業が必要となり、修理に数か月程度の時間を要しています。
 このため、来年度以降はこうした特注部品を一定程度ストックすることで速やかな修理を可能とし、停止期間が長くならないよう努めながら可能な限りミュージックサイレンを維持していきたいと考えています。
 以上でございます。
○議長(平家恭治君)  西山一規議員。
○西山一規君  部品も一度つくったときに余分をつくっておくというのがやはり正解なのかなというふうに私も思います。
 それで、つい最近ですけれども、12月5日、この日に兵庫県の篠山産業高校、こちらの先生2名が愛宕山ミュージックサイレンの取材に訪れました。
 この学校では、部活動の一環でユーチューブのチャンネルを運営しておりまして、事前に、何か月か前に伊賀市の旧市役所庁舎の屋上についているサイレンですね、こちらについての取材の動画をユーチューブに投稿されております。
 この動画は、ほかの動画よりもはるかに多いアクセス数があります。12月13日現在見ますと、1万1,443回の再生回数となっておりまして、ほかの動画もたくさん上がってるんですが、そちらはどれも数百回程度というのがほとんどで、とても注目されているということが分かるかと思います。
 私もその動画を見つけて、その動画の中に八幡浜のミュージックサイレンのこともコメントさせていただきました。
 そうしたところ、先方から連絡がありまして、取材に伺いたいということで今回の来訪となったわけです。
 日本で3台ですから、伊賀市はもう取材されております。八幡浜市にも来ると。その前に、前の日の4日に大分市にありますトキハデパート本店、こちらにもついておりますので、そちらも取材をされておられます。
 しかし、諸事情により屋上に上がっての間近での取材はできずに、離れたところからの取材となったようです。
 その取材を終えて、フェリーで夕方八幡浜港に着いたと。私がちょうどその夕方、川之石地区交流拠点施設みなせのイルミネーションの点灯式に関わっておりましたので、お時間あったらこちらにお寄りくださいということを御連絡したところ、お越しいただきまして、終わった後そのまま飲み会に突入して、いろんなざっくばらんな話、先生方の苦労話とか、そういったものを聞きながら楽しい時間を過ごしました。
 翌5日、愛宕山に向かいまして、このとき平家議長も同席していただきましたが、ちょうど定期点検でカバーを開けた状態でのミュージックサイレンを取材していただきました。
 こちらを後日ユーチューブに動画投稿される予定と聞いております。
 その後、先生方もお忙しい日程で、12時過ぎには帰られるということで、八幡浜港13時で別府に15時50分に着くフェリーでまず別府に行きまして、そして大分港に移って、19時15分のさんふらわあで神戸に6時35分に着くと。その日はそのまま学校に行って授業をするという何かすごいハードな日程で取材に来られておりました。
 このような兵庫県の高校の方が興味を持たれて取材に来られたとか、そういったことについて市のほうはどのように受け止めておられるのか、伺います。
○議長(平家恭治君)  市長。
○市長(大城一郎君)  今回兵庫県篠山産業高等学校の先生お二人が、西山議員の御紹介もあってはるばる本市へお越しになり、ミュージックサイレンの動画を撮影されました。
 本件は、9月頃にお問合せをいただき、コロナの状況や内部の撮影のため保守点検の時期に合わせる等の調整を行い、実現したものですが、今年度は本件以外にも7月、8月頃に関東地方にお住まいの方から、市のホームページのお問合せフォームを通じ、コロナ禍が落ち着いた際には実際に訪問して聞いてみたいといった問合せがありました。
 最近本市のミュージックサイレンの動画がユーチューブなどに投稿され、市外からの問合せもあることから、直近の故障の際には、市ホームページにて故障中であることや修理が完了し、通常どおりの音楽を再開したとのお知らせをしたところでもあります。
 さらに、修理の期間、ミュージックサイレンの代わりに防災行政無線で代替放送を行うなど、ミュージックサイレンの本来の目的である時報を市民に告げる取組を行いました。
 そうした関係で、故障の状況を先ほど議員からもあったとおり、あいテレビでも取り上げられるなど、本市のミュージックサイレンに注目が集まっている、このことに関心を持っているところであります。
○議長(平家恭治君)  西山一規議員。
○西山一規君  やはりホームページに稼働状況を記載したというところが恐らくテレビ局のほうもそれを見て、こんなのあるんだなということで取材をされたのではないかなというふうに私は感じております。
 私も5年ほど前にユーチューブに動画を投稿しております。昨日の段階での再生回数は6万7,465回ということで、結構な数見られております。
 そして、ついこの間ですけども、7月に、市長も先ほど言われましたけども、7月に私の動画のほうにも急にアクセスが増えまして、たくさんのコメントをいただくようになりました。今は落ち着いておりますけども、恐らく何かマスコミ等の報道があったのではないかなというふうに推測しております。
 このように注目されている状況でありますので、もっとこれ観光に生かせるんじゃないかなというふうに思っております。例えば、間近で聞けますので、間近で聞いておなかとか体で音を感じていただいて、お昼の時報ですから、そのまま終わったらチャンポン食べに行くとかというようなアピール方法もあるのでないかなというふうに思っております。
 ミュージックサイレンの機械的な仕組みのほうも調べましたんで、ちょっと御説明をしたいと思います。
 まず、ミュージックサイレンの前に普通のサイレンの話です。普通のサイレンはどうなっているかと。先ほど課長からも説明がありましたが、圧力を高くして、空気を圧縮して断続的に開閉して音を出すということですが、ちょっとそれだと分かりにくいかなという気もしますんで、多分これが一番分かりやすいんじゃないかと私が思っている説明は、まずバケツと水道のホースを準備しまして、これ小学校とかで実験されてる場合もあるかと思うんですけども、そして水を入れたバケツの中に水道ホースの片方を入れて、そして反対側をぶんぶん振り回すと、水がどんどん外に遠心力で飛び出ますんで、その分バケツの水を吸い上げて周りにまき散らすという現象があります。これが遠心力を使って水を吸い上げて外部に押し出すという仕組みで、サイレンはこの仕組みを取っております。
 実は消防のポンプ、これも基本的な仕組みは同じです。そして、サイレンの場合は、水をまき散らすのが目的ではなくて、空気を外側に押し出す。
 ちょっと戻りますね。ホースの代わりに円盤に羽で区切られた小部屋がたくさんついております。それがぐるぐる回転するようになってます。そして、その外側にそれを囲むように固定された壁があります。その壁に穴が開いてまして、一定間隔で穴が開いておりまして、穴の部分から空気が出るし、穴のない部分は空気が出ないと。これによって空気の振動が起きて音が発生するというのが仕組みであります。
 ちょっとこうやって言っても分かりにくいかもしれませんが、ちょっと口で説明するのはなかなか大変かなとは考えながら、皆さんも分からないですね。できるだけ分かりやすくしたつもりでもこれぐらいの感じになっております。
 ばかにはしておりませんけれども、難しいのでちょっと後でも言いますけれども、要するに回転によって空気を圧縮してその空気を出したり止めたりすることで音を出すというふうに思っていただければいいかなと思います。
 そして、この典型的なやつは甲子園球場の試合開始のサイレンですね、これがまさにこのサイレンの音です。モーターで羽を回しています。同じように、昔の消防車のサイレンですね、大昔の消防車のサイレンは手でぐんと回してやっておりました。それも同じ、今度は手回しのサイレンということです。
 ミュージックサイレンとこの単品のサイレンの関係をちょっと御説明したいと思いますが、このサイレンを一定の速さで軸をずっと回転させて、そのときに出る音程が異なるサイレンを12個並べまして、そしてそこから穴を開けたり閉めたりするとそれぞれの12個の音階で音楽を演奏できるというのがミュージックサイレンの仕組みです。
 ですから、愛宕山のミュージックサイレンも、蓋を開けたらこのサイレンの仕組みが12個ずらっと、8個、4個で並んでおります。それが基本的なミュージックサイレンの仕組みです。
 ちょっとこうやって口で言ってもなかなか理解しにくいかなと思いますので、こういうのは小型の展示用のミュージックサイレンというのがあれば目で見て分かりやすいし、説明も理解しやすいのではないかなというふうに思います。
 あのままを持ってきますと、物すごい大きな音ですから、例えば図書館の上とか、そういったところへ展示して実際に動かすというにはちょっと音が大き過ぎるかなというふうに思います。
 そのためには、音を小さくするために、全体を小さくコンパクトにして、羽の数とか穴の数とか回転数は音程に関係するんでいじれないんですけども、小さくして空気の圧縮を弱くして、穴も小さくしてやれば音が小さくなるということで、小型化をして音を小さくしたものを作ってみたら屋内の展示も可能ではないかなと思います。
 そして、音楽の演奏の制御ですね、これは今だと非常に小っちゃい簡単なものでも代用できます。ちょっと持ってきてますけど、これラズベリーパイという名前のちょっとおいしそうな名前がついたシングルボードコンピューターというやつです。中身はこれぐらいの手よりまだ小さい。これでリナックスというOSが動いていろんなプログラムをすることができます。出力のピンがありますので、ここに12個のサイレンを開けたり閉めたりと、制御を取り出すことができますんで、これはロボットコンテストですね、学校で行っているロボットコンテストで大変よく使われているものです。詳しく見ると、これともう一個別のメーカーのものが、大体どちらかが積んであるかと思います。
 値段はもう五、六千円とか、安いものです。
 制御部分はこれで補うことができますので、サイレンの機巧をつくって、このコンピューターとかほかのもの、代用するようなもので比較的簡単につくることが可能であります。
 このような状況でありますので、ちょっと展示というのを考えていただけると面白いんじゃないかなというふうに思いますが、これがあることで市民の理解が深まってくることではないかと思います。
 質問のほうに移りますが、こういったものを観光資源として活用するなど、今後の取組について伺います。
○議長(平家恭治君)  市長。
○市長(大城一郎君)  先ほども申し上げたように、篠山産業高等学校の先生方だけでなく、関東地方からも問合せがあったり、県内のニュースでも取り上げられるなど、ミュージックサイレンは一定程度注目されているものと感じております。
 一方で、市民の方であっても、防災行政無線のようにマイクから放送しているものと思われる方もおられます。
 本市としましては、今後国内で3台となったことで注目度が上がっている状況も鑑み、まずはミュージックサイレン設置の経緯や歴史、現在稼働しているか否かのリアルタイムの状況を市ホームページや公式SNS等で発信する取組から検討していきたいと考えています。
 さらに、篠山産業高等学校の先生方のように遠方からお越しになる方もいらっしゃることから、今後さらに注目度が上がるようであれば、本市の観光マップ等にミュージックサイレンを掲載することも検討したいと考えます。
○議長(平家恭治君)  西山一規議員。
○西山一規君  私も皆さんに知っていただくために、グーグルマップにミュージックサイレンの印をつけたのは私でございます。ですから、グーグルで検索していただくと、もう場所がここだということが分かるように今なっております。
 先ほど市長からもありましたけども、防災行政無線のスピーカーから音が出てると思ってる市民が非常にたくさんいらっしゃいまして、まさかここで実際の楽器として演奏されているサイレンが置いてあるというふうには思ってらっしゃらない方が非常に多くおられますので、そういったところをきちんと市民のほうに知っていただいて、市外の方にも八幡浜市を訪れる目的の一つとして観光資源として展開できるように、その情報発信と本体の維持管理に努めていただきますよう要望いたしまして私の質問を終わります。

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