一般質問(一問一答方式) R4.6 平野良哉議員

公開日 2022年09月29日

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○平野良哉君  それでは、通告書に従いまして2つの大綱について質問させていただきます。

 つきましては、理事者の方々には誠意ある御答弁をお願いいたします。

 大綱1、都市計画税について質問させていただきます。

 都市計画税、愛媛県下でも新居浜市と八幡浜市のみが導入されており、他市町では導入されておりません。

 市のホームページを見てみますと、都市計画税は、都市計画事業または土地区画整理事業に要する費用に充てるために、目的税(八幡浜市では公共下水道の建設費用などに用いております)として課税されるものですと記載されております。

 それでは、都市計画税が八幡浜市において何に使われているか、お伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  税務課長。

○税務課長(河野久志君)  お答えします。

 都市計画税は、地方税法第702条第1項に、都市計画事業または土地区画整理事業に要する費用に充てるための目的税として課税するものと定められております。

 都市計画事業は、都市の発展や市民の居住環境の改善を図るための公園、道路、下水道などの都市計画施設の整備に関する事業であり、都市計画税はこれらの費用に充てられます。

 八幡浜市においても様々な都市計画事業を進めていますが、それらのうち、旧八幡浜地区の下水道の整備に要する費用として、一般会計から下水道事業会計への繰出金に都市計画税の全額を充当しています。

 令和2年度においては、下水道事業会計繰出金10億4,130万円のうち7,646万9,000円を充当しています。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  平野良哉議員。

○平野良哉君  分かりました。

 この都市計画税の課税対象者は、旧八幡浜市の都市計画区域のみとなっております。旧八幡浜市民でも、課税対象区域の方々は都市計画税のことは知っておりますが、それ以外の方は周知されておらず、課税対象者は皆さんが払っている、課税されていると思っているのが現状ではないかと思っております。

 それでは、課税対象の旧八幡浜市の課税対象区域のうち、課税対象地とはどの地区が該当しているのか、また近年の納税額をお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  総務企画部長。

○総務企画部長(藤堂耕治君)  お答えします。

 都市計画税の課税区域は、都市計画事業の受益を受ける区域で、地方税法で市街化区域とされていますが、都市計画上、市街化区域、市街化調整区域の区域区分、いわゆる線引きを実施していない場合は、条例で定めることとなっており、本市は線引きを実施していないため、都市計画税の課税区域を条例で定めております。

 本市の都市計画税条例では、都市計画区域のうち都市計画事業と受益関係のない地域、条例では別表2、それぞれ地域を指定し、都市計画税の課税区域から除外するといった形で課税区域を設定しています。

 なお、具体的には、公共下水道整備事業の対象区域を原則としており、その区域は都市計画法上の用途地域とほぼ同じ地域で、高野地、川之内、国木などの山間部、舌間、合田などの沿岸部は対象となっておりません。

 近年の税収につきましては、それぞれ決算額で申し上げますと、平成30年度が7,626万1,000円、令和元年度が7,661万8,000円、令和2年度が7,646万8,000円で、近年ではほぼ横ばいとなっております。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  平野良哉議員。

○平野良哉君  分かりました。

 合併から約17年が経過し、都市計画税は不公平な税制として過去に議会や総務産業委員会で何度か取り上げられ、その都度理事者からは検討すると回答されていますが、何も変わっていないのが現状だと思います。

 私個人としては、ふるさと納税が令和3年度において約14億5,000万円と増え、代替財源になり得ると考え、廃止を望みますが、今後の方向性があればお聞かせ願います。

○議長(平家恭治君)  市長。

○市長(大城一郎君)  都市計画税については、平成17年の合併協議において、合併時は現行のとおりとし、新市において都市計画事業の実施状況を見て、廃止を含めて見直しを検討するとなっており、合併後平成21年度から内部で検討協議を行ってきましたが、代替財源が見当たらないことなどもあって結論が出ず、合併当時の状態が続いています。

 既に合併から17年経過し、解決すべき重要な課題であるという認識は持っていますが、一方で、このところ北浜公園、王子の森公園、市民文化活動センターコミカンの整備など、旧八幡浜市の中心部における都市再生整備事業等が継続的に行われており、目的税としての一定の整合性は保たれているものと認識しています。

 当面はこの状態を継続せざるを得ないと思いますが、一方で、旧八幡浜市においては、国土調査が全域終了し、登記簿が修正されるのが令和8年の予定であり、令和9年度の課税からは国土調査終了後の新地積にて課税しなければならないと考えています。

 このことは、本市の固定資産税にとって大きな転換期となることから、都市計画税の見直しについては、新地積課税の問題と併せて改めて市民の受益と負担の公平性の確保、財源確保の観点から慎重に検討していきたいと考えています。

○議長(平家恭治君)  平野良哉議員。

○平野良哉君  ぜひそのようにお願いいたします。

 続いて、大綱2、今後の地域公共交通について質問させていただきます。

 皆さん御存じのとおり、地方においては、人口減少により利用者が減り、公共交通が存続の危機に陥っております。どの自治体においても、維持確保のために補助金を交付しています。

 八幡浜市においても例外ではなく、路線バスの利用者が激減しており、毎年バス会社に補助金を交付して路線を維持していただいている状況です。

 バス会社は、慢性的な運転手不足、燃料費の高騰などで経営は大変な状況だと思います。

 生活バス・路線維持確保対策事業費補助金として、令和4年度には4,312万円を赤字補填としてバス会社に交付していると認識していますが、路線維持や運行に関してどのような考えを持たれているか、お伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  総務企画部長。

○総務企画部長(藤堂耕治君)  お答えします。

 地域住民の生活において、特に高齢者や学生など、自ら移動手段を持たない交通弱者にとって、路線バスは欠くことのできない交通機関となっております。

 本市では、厳しい経営環境の中で、バス路線の維持に向け努力していただいているバス事業者のおかげで、特に市街地においては一定の利便性が確保されているものと認識をしておりますが、コロナ禍の中で、収益率の高い長距離バス、貸切りバスなどの収益が見込めず、運転士不足、さらに最近の原油高の中でバス事業者は厳しい状態となっているのではないかと思っております。

 しかしながら、路線バスは当市の公共交通の中でも中心となるものであり、路線の廃止や事業者の撤退ということになれば、その影響は計り知れず、一度公共交通空白地となった地域に今の路線バスと同じ水準のサービスを導入しようとすれば、運営体制の構築やコスト面をどう負担していくかなど課題が多く、導入は非常に困難と言わざるを得ません。

 今後も市民の皆様の御理解、御協力をいただきながら、市としてはできる限りの支援をすることで現在のバス路線を維持存続していきたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  平野良哉議員。

○平野良哉君  分かりました。

 部長もおっしゃられたように、バスの利用者は車やバイクなど移動手段を持たない高齢者や学生がほとんどで、今後も路線維持は必要と思っております。

 今年度、八幡浜の新規事業予算として、八幡浜地域公共交通会議負担金として896万4,000円を計上されていますが、その会議はどのような内容で、目的は何かをお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  総務企画部長。

○総務企画部長(藤堂耕治君)  お答えします。

 本市の公共交通の現状として、生活路線バス、タクシー、JR、離島航路、フェリー航路などがありますが、どれも生活に欠かすことのできない移動手段として公共交通は社会インフラとなっております。

 一方で、公共交通に対する課題としましては、公的負担額の増加、公共交通の担い手不足、利用者の減少、公共交通空白地が点在していることなどが上げられますが、本市ではこれらを網羅する公共交通に関する計画を策定していないため、定量的なデータに基づく分析ができていない状態でした。

 したがいまして、本市における公共交通政策の方針を明確にし、持続可能な公共交通体系の構築を図るため、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく法定協議会である八幡浜市地域公共交通会議を設立したところです。

 今年度は八幡浜市地域公共交通計画策定に係る支援事業をコンサルタントへ委託することとしており、委託料を含めた会議運営に係る経費を市からの負担金として予算計上しております。

 今後、会議の中で本市の特性や公共交通の現状を十分に反映した計画となるよう、真摯に協議を進めていきたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  平野良哉議員。

○平野良哉君  分かりました。

 将来的に高齢化が進み、免許の返納者が多くなり、現在バス路線がない地域も公共交通手段が絶対必要になってくると思います。

 今後の公共交通は、交通辺地や空白地を解消すること、バス会社やタクシー会社の経営を圧迫しないことを考えた市民にとって利便性のあるものにしないといけないと考えております。

 現在、市として今後の地域公共交通について何か構想を持っているか、お聞かせ願います。

○議長(平家恭治君)  副市長。

○副市長(菊池司郎君)  市全体の公共交通の在り方を考える上で、共存共栄と持続可能なシステムを重要な要素と捉えています。

 公共交通を考えるときには、地域住民の利便性の向上だけではなく、厳しい経営環境の中で公共交通の維持に向け努力していただいている既存のバス事業者やタクシー事業者と共存共栄が図れるシステムでなければならないと思います。

 地域住民の利便性を重視した結果、バス路線の廃止が加速され、全体としての利便性が損なわれたのでは元も子もありません。

 現在、市としては、バス路線が廃止された地区にデマンド型の乗合タクシーを導入することで既存の事業者への民業圧迫とならないようにしてきました。この乗合タクシーは、利用者にとって予約が必要なため、少し手間はかかりますが、予約時以外は運行せず、市は走行時のメーター分だけをタクシー事業者に支払うため、他市で行っている定時・定路線型のコミュニティーバスと比較すれば市の持ち出しが少なく、持続可能なシステムと考えます。

 やはり財政には限りがあります。サービス重視で採算性、効率性を無視した計画は、結局は長続きしない可能性があり、現在の市の施策の方向性としては間違っていないと認識しています。

 本市には、国土交通大臣表彰を受賞したにこにこ日土のような全国的に注目されている先進事例や農協系と民間スーパー系の2系統の移動販売車が、高齢者を中心として買物支援を行っている事例等もあり、今後も医療難民、買物難民を出さないように、それぞれの地域に応じた様々な要素、観点を踏まえながら総合的に考えていきたいと思います。

 なお、先ほど申し上げたとおり、今年度八幡浜市地域公共交通会議の中で、八幡浜市地域公共交通計画を策定します。今後の公共交通の在り方について、市民の声はもちろん、関係者、学識経験者を交えて議論していくことになります。

 公共交通は市民全体に関わることであり、将来的な構想にはあらゆる可能性を排除せず議論していきたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  平野良哉議員。

○平野良哉君  ぜひ早急によりよいものを構築し、実施することを要望させていただきます。

 今後も八幡浜市の発展のためによろしくお願いいたします。以上で質問を終わらさせていただきます。

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