令和4年八幡浜市議会9月定例会会議録第2号

公開日 2022年12月20日

令和4年八幡浜市議会9月定例会会議録第2号

 

議事日程 第2号

 

令和4年9月12日(月) 午前10時開議

 

第1

会議録署名議員の指名

 

第2

一般質問

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本日の会議に付した事件

 

日程第1

会議録署名議員の指名

 

日程第2

一般質問

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出席議員(16名)       

 

  1番  井  上     剛  君

  2番  攝  津  眞  澄  君

  3番  平  野  良  哉  君

  4番  田  中  繁  則  君

  5番  遠  藤     綾  君

  6番  菊  池     彰  君

  7番  西  山  一  規  君

  8番  佐 々 木  加 代 子  君

  9番  竹  内  秀  明  君

 10番  平  家  恭  治  君

 11番  石  崎  久  次  君

 12番  樋  田     都  君

 13番  新  宮  康  史  君

 14番  上  田  浩  志  君

 15番  宮  本  明  裕  君

 16番  山  本  儀  夫  君

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欠席議員(なし)

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説明のため出席した者の職氏名

 

 市長          大 城 一 郎 君

 副市長         菊 池 司 郎 君

 教育長         井 上   靖 君

 代表監査委員      中 島 和 久 君

 総務企画部長      藤 堂 耕 治 君

 市民福祉部長      二 宮 恭 子 君

 産業建設部長      垣 内 千代紀 君

 市立病院事務局長    福 岡 勝 明 君

 総務課長        宮 下 栄 司 君

 税務課長        河 野 久 志 君

 政策推進課長      松 良 喜 郎 君

 財政課長        明 礼 英 和 君

 社会福祉課長      松 本 有 加 君

 子育て支援課長     岡 本 正 洋 君

 市民課長        倭 村 祥 孝 君

 保内庁舎管理課長    二 宮 万裕美 君

 生活環境課長      菊 池 和 幸 君

 保健センター所長    小 野 嘉 彦 君

 人権啓発課長      山 本   真 君

 水産港湾課長補佐    大 森 圭 吾 君

 建設課長        宮 下 研 作 君

 農林課長        宇都宮 久 昭 君

 商工観光課長      萩 森 久 人 君

 下水道課長       菊 池 利 夫 君

 水道課長        山 本   覚 君

 会計管理者       坂 井 浩 二 君

 学校教育課長      梶 本 教 仁 君

 生涯学習課長      井 上 耕 二 君

 監査事務局長      菊 池 敏 秀 君

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会議に出席した議会事務局職員

 

 事務局長        田 本 憲一郎 君

 事務局次長兼議事係長  菊 池 文 孝 君

 調査係長        黒 田 昌 利 君

 書記          田 中   聡 君

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   午前10時00分 開議       

○議長(平家恭治君)  皆さん、おはようございます。

 これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配付してあるとおりであります。

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○議長(平家恭治君)  日程第1 会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員は、議長において5番 遠藤 綾議員、12番 樋田 都議員を指名いたします。

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○議長(平家恭治君)  日程第2 一般質問を行います。

 順次質問を許します。

 まず、樋田 都議員。

〔樋田 都君質問席へ移動〕

○樋田 都君  おはようございます。残り物は福があると言われておりますが、そのとおり、残りくじを引きました。そのくじには1と書いてありました。

 それでは、私は大綱4点について質問させていただきます。理事者の方々には、市民の皆様に分かりやすく、そして誠意のある御答弁をお願い申し上げまして、質問に入らさせていただきます。

 大綱1、カラス被害から守るごみ袋の見直しについて質問いたします。

 近年、有害鳥獣被害は目を見はるものがあり、農作物の収入減だけではなく、生産者の意欲の低下をも引き起こしかねません。残念がる声を多く聞かされ、鉄柵、電気柵、わなの設置など、知恵比べの戦いをし続けているのが現状であります。

 被害は農作物だけではないことを知っておられますか。それでは、ここで理事者の皆さんにお聞きいたします。皆さん、よろしいでしょうか、注目してください。

 その家庭のごみをいつも当番としてやっておられる方、手を挙げてください。

 あら、副市長は奥様ですか。はい、お疲れさまです。

 その手を挙げた方にお聞きいたしましょう。その出し方は、自宅の前。はい、ありがとうございます。ステーションまで運ぶ。はい、ありがとうございました。

 それでは、ここでお聞きいたしましょう。手を挙げた方、私が自分が当番をしているということです。

 それでは、お聞きいたしましょう。商工観光課の萩森課長、向灘にお住まいとお聞きしておりますが、ごみステーションまで運ばれている。はい。今の向灘の状況をお聞かせください。近隣の向灘の状況をお聞かせください。

○議長(平家恭治君)  商工観光課長。

○商工観光課長(萩森久人君)  向灘のごみステーションの状況ということですが、私の地区、杖之浦でございますが、前に荷揚げ場のスペースございますので、そちらのほうにごみステーションがございます。ということで、自宅から道路を越えてごみステーションに運んでいます。

 ただ、荷揚げ場がない、ちょっと須田トンネルに近い地域では、道路より向こうではなく手前に設置されてるとこもあると認識しております。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  樋田 都議員。

○樋田 都君  はい、どうもありがとうございました。

 それでは、もう一人よろしいでしょうか。市民福祉部長、日土にお住まいと聞きました。日土のごみ捨て状況はいかがでしょうか。

○議長(平家恭治君)  市民福祉部長。

○市民福祉部長(二宮恭子君)  我が家のことに、日土に関してですが、中当という部落ですが、3か所ございます。私が毎回出しておるところは、県道沿いにある収載場所になります。

 それで、2年ほど前からカラスの被害がひどかったので、ネットをもらって、ネットをかけて、週に2回燃やすごみは出しております。

○議長(平家恭治君)  樋田 都議員。

○樋田 都君  燃えるごみはいかがですか。生ごみとか燃えるごみとか、そういうのはどうされていますか。

○議長(平家恭治君)  市民福祉部長。

○市民福祉部長(二宮恭子君)  失礼しました。

 生ごみの中でも野菜くずはコンポストです。臭いのある魚のあら、そういったものは冷凍をして燃やすごみの日に出しております。

○議長(平家恭治君)  樋田 都議員。

○樋田 都君  ありがとうございました。それぞれの地区、地域によってごみ出しの方法、そしてまた今福祉部長が言われたように、カラスの被害がありますという声もお聞きさせていただきました。

 当市の家庭ごみの分類は、周知徹底の中、燃やすごみ、燃えないごみ、段ボール、新聞、雑誌、瓶類、缶類、ペットボトル、プラスチック容器包装、紙製容器包装と10種類の分別にて収集を行っております。そのおかげで衛生的でとでも快適な家庭生活が送られていると感謝いたしております。

 しかし、今の言葉にもありましたように、市民の方々からカラス被害でステーションの維持管理が大変であるとの声が届けられ、誰が時間を守って出してないのかと、不快な気持ちを持ちながら掃除を行い、独自で看板を立ち上げたとのことでありました。

 ごみ袋には氏名を書く欄がありますが、現状は書いてあるでしょうか。ごみ袋を持参してまいりました。私は、このごみ袋に名前を書いたことはありません。

 そういうことで、このごみ袋は、皆さん出していただいてる方は、このごみ袋で出しておられると思います。

 しかしそこで、友人から届けていただいたごみ袋です。氏名の欄がありません。今まで気づいておりませんでした。そこには、このごみ袋を処理するために140円の費用がかかっていますと書かれております。

 それでは、生活環境課長、このごみ袋に至った理由をお伝えください。

○議長(平家恭治君)  生活環境課長。

○生活環境課長(菊池和幸君)  昨年の一般質問において、一体そのごみ袋、小・中・大、不燃の中・大、幾らかかっているのかということを質問を受けまして、それを記入することにしております。

 その金額につきましては、あくまでも一般財源で、特定財源は除いておりますので、実際にそのごみをチャラにしようとするならば、今の指定ごみ袋の金額にその金額を加算するということになります。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  樋田 都議員。

○樋田 都君  ありがとうございます。

 それでは、このような状況を踏まえまして、私は人事交流をやっております臼杵市のカラス被害を軽減した指定袋を紹介させていただきます。

 それでは、ここで臼杵市に問い合わせていただいていると思いますので、なぜこの色でこういうふうにごみ袋をつくってきたかという経緯をお願いしておりますので、その内容を詳しくお伝えください。

○議長(平家恭治君)  生活環境課長。

○生活環境課長(菊池和幸君)  臼杵市環境課に問い合わせたところ、臼杵市では平成17年3月1日から指定ごみ袋を導入し、有料化するのに合わせて黄色い燃やせるごみの指定ごみ袋を導入しております。

 導入前の市販の黒のごみ袋等ではカラスなどの被害があったが、導入後ではカラス被害に関する問合せはほとんどないということでした。

 その理由は、人間は、赤、青、緑の3原色で色を認識しているのに対し、カラスは紫外線を加えた4原色で色を認識しており、その中でも紫外線に非常に高い感度を持ち、紫外線で餌を識別すると言われています。臼杵市が導入している黄色い燃やせるごみの指定袋には、紫外線をカットする特殊な顔料が練り込まれており、そのフィルムが使われていることから、紫外線をカットする成分によりカラスには中身が見えず、餌に気づかないため、被害を防げていると言われています。

 黄色にした理由は、他の色でも実験した結果、黄色が一番効果を発揮したため、採用したということです。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  樋田 都議員。

○樋田 都君  ただいま臼杵市に問い合わせていただきまして、この黄色のごみ袋をなぜ指定ごみ袋としたかということの説明を受けました。

 もう一つ臼杵には物語がありまして、薄黄、黄色の薄いのというようなことで臼杵ということのこの色になったよということを連絡していただきました。

 確かにごみ袋はこの色がいいのかどうか分かりませんけれども、これは特殊加工を含めて紫外線ということで、カラスが見えないというようなことで、軽減ではなく、カラスがとにかく被害がなくなったということでありますので、ここでやっぱりごみが散乱する朝を見るよりかは、少しごみ袋の研究を行っていただくのが必要ではないかなというときを迎えているのではないかなと私は思います。

 そしてまた、ごみ袋には、燃やすごみ袋の中には、家族の年齢、人数、男女の割合など、家庭生活のプライバシーがそのまま入っています。他人のごみ袋をまじまじと見ておられる方はいないと思いますが、見られたくないものは新聞紙で包んでから入れたり、黒のポリ袋を二重にしたり、また先ほども言っていただきましたように、生ごみは冷凍庫で凍らせてその当日にごみ袋に入れるなど、それぞれのエチケットを守りごみ出しをしていると、市民の皆さんからもお声をお聞きいたしております。

 10種類の分別ということが長きにわたり、私たちは生活の一部としてなってきている今の現在、半透明のプライバシー丸見えのごみ袋でなけなければならないのでしょうか。カラスや猫の被害から守り、汚いものとしてのイメージを脱却し、市内にインパクトのある指定袋はいかがでしょうか。

 大城家のごみ担当ということで出しておられる市長にお聞きいたしますが、毎日この透明の袋で出しておられます。私がインパクトのある色として提案するのは、マーマレード色であります。せっかく今マーマレードを盛り上げている中、朝の8時までに出せということですので、おうちから出られるときにマーマレードの袋に入れてステーションまで運ぶ。ステーションに行けばマーマレード色のごみ袋が一杯そこに入っている。そして、この庁舎に通う中には、それぞれのステーションや家の前にマーマレード色の袋がその場所に置いてある。そんな光景を思い出したとき、マーマレードという色はいかがなものでしょうか、お伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  市長。

○市長(大城一郎君)  樋田議員の夢のあるごみ収集といいますか、ごみ出しに対する思いを聞かせていただきました。

 確かに八幡浜市も今マーマレードの事業をしておりまして、マーマレード、オレンジ色に特化した政策を広めていくというのも一理あろうかと思っております。

 しかしながら、ごみを集めるほうからしましても、中身がなかなか見づらい、判別しづらいといったところで、適正なごみが出されてあるか収集員が判断するときに、色がついていて、それが妨げになるようなことにはなってはならないとも思いますので、その点十分調査、確認しながら施策は打っていきたいと思います。

○議長(平家恭治君)  樋田 都議員。

○樋田 都君  臼杵はこのようにして書いてあります。燃やせないごみやプラスチック製容器包装、缶類、瓶類、ペットボトル、リサイクルできる紙類などは絶対に入れないでくださいと、ここに書いてありますので、もうそろそろ周知徹底しておりますし、このごみ袋にその言葉を書けば、缶や瓶はなかなか入らないと思いますけれども、ごみ収集をしておられる方々の声もお聞きしながら、研究材料として私が提案させていただきますので、しっかりと研究していただきまして、このごみ袋が変身するのを期待しておりますが、いかがでしょうか。

○議長(平家恭治君)  生活環境課長。

○生活環境課長(菊池和幸君)  現在の指定ごみ袋を半透明にしている理由は、燃やすごみの中に金属など燃焼不適切なごみが入れられると焼却炉にダメージを与え、設備の修繕に多額の費用が必要となることから、ある程度中身が分かるようにしているためです。

 臼杵市同様、紫外線をカットする特殊な顔料が練り込まれたフィルムを使用したごみ袋を製造するとなると、特許の関係で製造業者が限られ、製造単価も大幅に高くなります。

 また、これはカラスに対しては有効ですが、野良猫等に対しては効果がありません。

 現在、カラス被害に関する問合せがあった場合、地区等が管理するごみステーションに、カラスよけネットを貸与することや、鉄籠を設置して対応しています。

 今回、議員から臼杵市の事例等の御提案がございましたので、これらを含め総合的に被害を防ぐ対策を研究してまいります。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  樋田 都議員。

○樋田 都君  伊予市のごみ袋も黄色であったということで連絡をいただいてますので、それも踏まえまして、研究材料として提案いたしましたので、しっかりと検討していただきたいと思います。

 それでは、続きまして大綱2、かんきつ農家における支援と補助金についてであります。

 コロナ禍の中、農家は3回目の収穫時期を迎える今、個々の所得がどうなるかと不安を抱きながら、消費者が望む味を追求しつつ、日々の作業に汗を流しております。

 それでは、まず最初にお聞きいたしますが、みかんアルバイター確保緊急支援事業について、過去2年間を踏まえての今年度の検討、見直し内容を詳しくお伝えください。

○議長(平家恭治君)  副市長。

○副市長(菊池司郎君)  令和2年度、3年度と新型コロナウイルス感染症の影響で、温州ミカン収穫期におけるアルバイター確保が難しい状況を踏まえ、みかんアルバイター確保緊急支援事業を実施し、JAにしうわ及び農家の各種取組を支援してきたところであります。

 過去2年の支援内容ですが、令和2年度にはアルバイターのPCR検査費用、検査待機期間の宿泊費や休業補償費のほか、感染予防対策のための物品購入費や施設改修費、募集広告費、宿舎借り上げ料、通勤費について、市が4,508万2,000円、県が1,312万3,000円、それぞれ補助をしました。

 また、令和3年度には、市の単独事業として、PCR検査費用、物品購入費、施設改修費、募集広告費、宿舎借り上げ料について2,711万5,000円補助しました。

 今年もコロナ禍で収穫期を迎えることになります。PCR検査など感染予防や募集に関する費用については、昨年までと同様に補助することとしておりますが、感染予防以外の施策については、アフターコロナを見据え、見直すこととしました。

 特に宿泊関連施設の補助は、マンダリン利用者との均衡を図るなど、種別の異なる施設間のバランスを考慮し、ホテル、旅館の借り上げ費用に対する補助については、1泊1人当たりの上限を6,000円から2,000円に減額し、マンション、アパートの借り上げ費用に対する補助については、新たに家賃一月1戸当たり4万5,000円の上限額を設定する予定です。

 その代わりに、みかんアルバイター等空き家修繕事業補助金の補助上限を引き上げるとともに、対象物件や申請回数など要件の緩和措置を講じることとしましたので、これにより来年以降も農家、行政ともに大きな負担なく継続して使える宿泊場所が増えるものと期待をしております。

 なお、この2年間利用を控えておりましたみかんの里宿泊・合宿施設マンダリンについても、定員88人のところを、半数以下の30人の利用に制限したり、食事を食堂で一斉に取るのではなく孤食とするなど、感染対策に注意した上で利用を再開する予定としております。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  樋田 都議員。

○樋田 都君  アルバイターの受入れは年々増加していると聞かせていただいております。令和2年度が452人だとお聞きいたし、令和3年度が540人と、年々増加しているのが現状であります。

 なぜこのテーマを話題とさせていただいたかといいますと、JAにしうわからの広報で、早々と6,000円の補助金が2,000円となりましたよということを早々と知られた農家の皆さんが、なぜ2,000円なのかというようなことを先走りしておりましたもので、この場を借りてしっかりと行政のその内容、JAにしうわがどうそれを対応するかを聞かせていただきたいと思いまして、この質問とさせていただきました。

 この0円ではなく2,000円いただくことにやっぱり感謝しなければ農家はいけないと思います。農家は大概に収入を得てきてますので、その中の0円でなく2,000円であるということをしっかりとやっぱり私たちも農家の皆さんに伝えていきたいと思いますので、ありがとうございます。ぜひこの徹底を皆さんにさせていただきましてこの問題は終わりとさせていただきます。

 それでは、ただいまも少し答弁の中にもありましたが、じゃあ6,000円から2,000円にはしたけれども、こういうふうな補助金を今回は提案しますよということを言っていただきましたが、確かに今後も増加が見込まれるアルバイターやIターン就農者等が利用できるみかんアルバイター空き家修繕補助金についてお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  市長。

○市長(大城一郎君)  かんきつ農家の高齢化が進む中、農繁期のみかんアルバイターの受入れ人数は、令和2年度が442人、令和3年度が540人と年々増加し、今後さらにその需要は増加するものと見込まれています。

 このアルバイターや農家研修生用の宿舎確保に対する支援策でありますが、これまでの経緯を含め説明を申しますと、まず平成28年度にJAや農家による担い手確保育成のための取組を総合的に支援するIターン就農サポート事業を創設し、この中でシェアハウスの改修に対する補助を開始しました。

 その後、アルバイターの増加に伴い宿舎確保のニーズも高まったことから、令和2年度に、それまでの補助を少し拡充する形でみかんアルバイター等空き家修繕事業補助金を創設し、現在に至っています。

 なお、昨年、一昨年は国からのコロナ対策臨時交付金を有効活用するため、先ほどの御質問で説明した八幡浜市みかんアルバイター確保緊急支援事業の中にも、宿舎確保のためのメニューを組み入れ、2つの制度を併用しながら支援したところでありますが、今年度は臨時交付金の配分が減ったこともあり、従来のみかんアルバイター等空き家修繕事業補助金に一本化するとともに、補助内容についてさらなる拡充を図ることとしたところであります。

 今回の主な改正内容ですが、これまでは空き家の改修のみを補助対象としていましたが、空き家以外にも、申請者またはその親族が所有する住宅の空き部屋、倉庫、納屋、土蔵、車庫なども対象に加えました。また、補助率は2分の1以内に据え置いていますが、補助額の上限について、20万円から30万円に引き上げることとし、さらに過去に1度補助を受けた人は2度目の補助を受けることができませんでしたが、対象物件と年度が変われば複数回申請できるよう要件を緩和したところであります。

 これらの見直しにより、予算の追加が必要となりましたが、農家負担を軽減することでアルバイターの宿舎、人員の確保に資するものと考えております。

○議長(平家恭治君)  樋田 都議員。

○樋田 都君  確かにこの空き家を利用してのアルバイター事業は、アルバイターは今年だけ雇うものではなくなりました。このアルバイターがしっかりと仕事をしていただきますので、また来年も、また再来年もと頼っているのが農家の現状ではないでしょうか。だからこそ、毎回こうやって借り入れる旅館や、そしてそういうふうなアパートやそういうところではなく、自分の家で、そして身内の家や倉庫を利用させてもらって、今後長らくやっぱりアルバイターを迎え入れるというやはりこういうふうな補助制度というのは、大変ありがたいと思います。

 旧長谷小学校跡地もこれを利用させていただきまして、小学校の教室がシェアハウス長谷ということで、大勢24名最大入れるようにということでつくり上げております。これからどれだけの人数が来ていただくかは、農家もしっかりとPRしなければなりませんけれども、加えて手厚く手を差し伸べているということに大変感謝を申し上げますので、今後ともみかんアルバイターの宿泊に対しての確保は最後まで切れることなく農家の支援としてしていただきたいと思いますので、要望としておきます。

 最後に、農家の営みには、先代から受け継がれる大きな財産である農地を誰が守り、誰が育てなければならないかという使命があります。つくれば売れる、高値で売れれば豊かな生活が送れる、こんな当たり前が農家には保障されているものではありません。一年中摘果の作業を通し消費者の望む味を追求しなければならないのであります。

 思い起こせば価格の低迷が続き、厳しい時代がありました。経営面積に対する必要経費は待ったなしでJAから引き落とされます。

 また、成長していく子供たちの養育費も年々増加し、親としての責任とお金の問題で出口の見えないトンネルの中に置き去りにされたかのようなつらい時代が走馬灯のようによみがえってまいります。

 しかし、忍耐と努力が実を結び、この数年は数字が見える経営状態となり、子供たちが後継者として帰ってきてくれるという明るい兆しが差し込み始めました。農家を好きになってほしいその親心のためにも、また増収が増税となるよう、今後ともかんきつ農家への支援に手を差し伸べていただくことを要望し、大綱2を終わらせていただきます。

 それでは、続きまして大綱3、市立八幡浜総合病院への提言であります。

 私ごとではありますが、昨年の10月12日から11月19日までの39日間、当病院の整形外科病棟に入院し、左肩腱板断裂の手術を受けさせていただきました。

 しかし、現在はこのように手も上がりますし、この1年間本当にリハビリの先生にお世話になって、手が上がらなかった私が上がり出したということは、本当にありがたいことだなと思っております。

 その入院中に得た体験から、気づきの事柄をありのままの言葉で表現させていただきますので御了承ください。

 患者に深く寄り添える看護とはを追求していただける、検討材料として受け止めていただけることを期待し、提言といたします。

 まず1点目は、入院患者の高齢化と看護師の厳しい労働内容についてであります。

 高齢化の進む当市は、おのずと入院患者も高齢であり、65歳を迎える私が若手の中に入るほどでありました。認知であろうと思われる方は、看護師さん助けてくださいと一日叫びます。一日中叫びます。耳が聞こえにくい方には何度も大きな声をかけながら、病状の経過を聞き出そうとしている看護師の姿、そしてベッドから立ち上がることのできない方には、全身の力を込め車椅子へと移動させ、そして目の届くナースステーションまで運ばれまして、電子カルテを前に目配せさせながら声をかけ、仕事をし続ける姿がありました。

 この状況は一部でありますが、排せつのお世話に始まり、食事の配膳、入浴の手助けなど、看護師の手を借りなければままならない状態を目の当たりに観察させていただきましたので、また私もお世話になった一員であります。

 看護と介護の両面に携わりながら、昼食もそこそこに動き回られる体力と仕事の内容への葛藤に共鳴させられました。

 そこで、提言として、生活上の寄り添える看護の手助けをできる方の増員を私は強く望みますが、お考えをお聞かせください。

○議長(平家恭治君)  市立病院事務局長。

○市立病院事務局長(福岡勝明君)  お答えします。

 八幡浜市の高齢化率は、8月末現在で41.4%となっていますが、当院における65歳以上の新規入院患者様の割合は、令和3年度実績で76.8%となっています。

 看護師は、高齢な入院患者様の状態によっては、医療補助業務だけでなく、日常生活動作である移動や排せつ、入浴などを補助する業務が多くなっていることから、当院では看護師の指示の下、入院中の日常生活動作に関する補助業務を行い、看護業務の負担軽減のための看護補助者を配置しています。

 議員が入院されていた整形外科の病棟では、現在看護師19名、病棟クラーク1名、看護補助3名の計23名の看護職員で患者様のケアを行っています。

 ただいま看護職員を増員してはという御提言をいただきました。当院としましても、八西地域の基幹病院として、住民が安心して入院できるような体制を整える観点も踏まえて、看護補助者を増員することにより看護師の業務負担を軽減できるよう、引き続きハローワーク等で募集してまいります。

 また、医療職等役割分担推進委員会を年2回開催し、看護職員と他職種との業務分担の見直しを行い、処遇の改善にも努めていきます。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  樋田 都議員。

○樋田 都君  ただいまお聞きいたしたように、とにかく高齢化は進んでおるということです。

 入院される方も高齢者であるということ。手がかかる。それでは今の人員ではなかなか回っていかないという現状も把握されておると思いますので、それでは募集をと聞かせていただきましたところ、なかなかその募集に応じてもらえないんだというような切々たる思いも聞かせていただきましたが、ここで次の点を聞かせていただきたいと思うんです。

 それは、えがおの9月に、この裏に書かれております看護師等修学資金貸与制度であります。これは平成22年4月に開設されたとお聞きしております。今現在の推移が分かりましたならばよろしくお願いいたします。お伺いします。

○議長(平家恭治君)  市立病院事務局長。

○市立病院事務局長(福岡勝明君)  お答えします。

 当院では、平成22年度から看護師または助産師の人材確保を図ることを目的として、看護師等の養成施設に在籍し、卒業後当院に就職を希望する学生に対し修学資金を貸与しており、令和元年度から貸与額を増額しています。

 令和4年3月末までに84名がこの制度を利用し、これまでに45名が当院に採用されました。

 今年度は新たに8名に対して修学資金を貸与し、今年の4月には貸与者のうち6名を採用しており、来年4月には12名の採用を予定しています。

 今後も本制度の利用促進を図るなど、様々な方法で引き続き看護師の確保に努めていきたいと考えています。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  樋田 都議員。

○樋田 都君  来年度は12名ということで、多くの看護師の卵が勉強されて当病院へ入ってこられる、大変喜ばしいことではあります。

 実は、思い起こせば平成22年1月19日、私たち行政視察ということで山梨県の都留市に行かさせていただきました。病院の経営についてということをしっかり学習させていただいたときに、目からうろこでした。行政はしっかりとお金を使って医者も看護師も助産師も、とにかく受け入れるような制度をつくるんだというようなことをそのときに聞かせていただきまして、意気揚々たるものとしてこの場所にて行政視察の報告をいたしました。

 そのときに、そのときの局長さんが言われました。新しいに新設すると、これをつくるんだというようなことを言ってもらいましたので、平成22年のその4月の開設は十分にイメージができておりますし、今もずっと気になるんです。一体何人がこの貸与制度を利用しているのか。そしてまた、国家試験を合格せられて何名の方がこの八幡浜市に残ってくれるのかというようなことをいつも気になりながら、自分の中でよかったと、少ないのかなとかと思いながら感じている今日この頃でしたけれども、今日お話を聞かせていただきまして、84名がおり、45名が採用だと。この卵たちの本当成長を私はしっかりと見届けていただきたいなと思っております。

 それじゃ、今淡々と説明を受けましたが、じゃここで事例としてお聞きいたします。高校を卒業しました。じゃ看護師になる専門学校へ行きます。その3年間はどのような借入れになるのか、ちょっと詳しくお聞かせください。お願いします。

○議長(平家恭治君)  市立病院事務局長。

○市立病院事務局長(福岡勝明君)  お答えします。

 専門学校の場合の貸与額は、改正前は1年生から3年生までどの学年で申し込んでも月額5万円、改正後は1年生からの申込みは月額8万円、総額288万円、2年生からは月額9万円、総額216万円、3年生からは月額10万円、総額120万円となっています。

 なお、この奨学金は貸与期間と同じ期間を当院の看護師等として勤務した場合は全額免除されます。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  樋田 都議員。

○樋田 都君  よく分かりました。今後とも私たちも看護師不足に対してこんな制度があるということを口々に声に出して言わせていただきまして、不足するその人数の確保のために努力させていただきたいと思います。

 それでは、2点目は、楽しみは食事のみということであります。

 コロナ禍の感染の対応は、入院患者にとりましても、家族の面会ができないため寂しさを募らせたり、リハビリへの意欲の低下をも引き起こしているようでした。

 しかし、コロナ感染との闘いには仕方がないことですが、食事の時間だけが一番楽しみで、充実しているときであります。

 内臓の元気な皆さんですので、今日の昼は何、夜はと声が飛び交う中、魚料理には少々笑顔が曇ってまいります。

 食事についてお聞きいたしますが、入院患者さんの声を聞かれたことがありますか、お伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  市立病院事務局長。

○市立病院事務局長(福岡勝明君)  お答えします。

 当院は、食事も治療の一環として重要な役割であると考え、令和3年度から給食業務を直営化しています。

 直営化により、医師と管理栄養士が直接検食を行って献立を作成するなど、入院患者様の要望にもきめ細かな対応ができるようになりました。

 入院患者様の声を聞くために、昨年夏に給食アンケートを実施しました。その中で、食事の味つけ、盛りつけは、よい・普通が90%以上を占め、給食を委託していた一昨年との比較でも良好な結果となっています。

 しかし、魚料理が臭うといった御意見のほうがありましたので、今年4月から冷凍魚を使用する場合は、みそ煮や香味野菜煮つけなど調理方法を工夫して提供するように改善しました。

 配膳に関しても、温かい料理は温かく、冷たい料理は冷たい状態でよりおいしく提供できるよう温冷配膳車にて配膳を行っています。

 今後もアンケートを実施し、様々な御意見をいただきながら、当院の給食を楽しみにしていただけるように創意工夫を行っていきたいと考えています。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  樋田 都議員。

○樋田 都君  ただいま説明いただきましたように、アンケートを取っていただいていることに安心いたしました。

 私の入院している間は、臭いがあったり口の中でぱさぱさしている感じがあったりと、また魚でという声が本当に出まして、食事の時間の楽しみも半減いたしました。

 せっかく工夫した調理面なんです。香味焼きとか、いろいろおしゃれな名前がついてありますが、口に入れた魚がそれではやはり患者といたしまして不満が出たのはそのときでありました。

 今年の春になってそうやって改善されたということをお聞きいたしました。当市には新鮮な野菜を供給する魚市場や加工場があります。とにかく直営となった現在でありますので、やはり食材はどうやって仕入れたのがいいのかというなことをしっかりと方法を工夫していただきたいなと、努力していただきたいとお伝えくださいということしかできないと思いますので、その声を伝えていただきたいと思います。

 またいつ入院するか分かりませんけれども、その味がどうなっているかは、結果は分かりませんが、とにかく入院患者さんがおいしいと、今日もよかったと思えるような仕入れの工夫をお願いいたします。

 入院患者にとって、術後は痛みとの闘いであり、不安を隠し切れないときを過ごしてまいります。

 また、毎日先生の誰々さんおはようの元気な声や順調であるとの言葉に励まされ、胸をなで下ろすかのような笑顔の朝が始まります。その後は看護師さんに頼りまして長い1日を過ごしていかなければなりません。だからこそ看護師のマンパワー不足では満足できる入院生活がままならなくなり、退院後の患者の不満の声が当病院のイメージダウンとなり、他市の病院へと足を向かせていくのではないかと私は思います。

 異業種では外国人雇用にも努めておられると聞きますが、いろんな手段を取り入れながら患者に喜ばれ、看護師には看護師としてのプライドを高めていける労働内容を見詰め直していただきたいと強く提言しておきます。

 また、いろんな話は、出てまいりましたらまた局長よろしくお願い申し上げます。

 それでは、大綱4に移らさせていただきます。

 市営住宅の利用概要とコミュニティーの在り方についてであります。

 それでは、まず最初に、当市における全市営住宅の利用概況の説明をお願いいたします。

 42団地1,197戸管理戸数があり、入居戸数が944戸と数字をいただきました。それぞれ説明があろうと思いますので、よろしくお願いいたします。

○議長(平家恭治君)  財政課長。

○財政課長(明礼英和君)  市営住宅の利用概要について説明いたします。

 本日、別紙でお配りしております市営住宅の状況、A3資料の1枚物をお願いいたします。

 一番下の表の欄外を御覧ください。

 令和4年8月31日現在、市内には全部で42団地あり、総管理戸数は1,197戸、うち入居戸数は944戸で、全団地には1,897人の方が居住され、1戸当たりの入居者数は2.0人となっています。

 入居率についてですが、表中米印のある左の行9番の新開町団地の5棟、6棟、10番の大谷口第1団地や木造の団地など、老朽化により新たに入居者を募集しない政策空き家126戸を除いた入居率は83.6%となります。以後の入居率につきましても、政策空き家を除いた率としております。

 旧市町別で見ますと、旧八幡浜市は28団地、管理戸数764戸、入居戸数565戸、入居者数1,086人で、1戸当たりの入居者数1.9人、入居率は80.6%。旧保内町は14団地、管理戸数433戸、入居戸数379戸、入居者数811人で、1戸当たりの入居者数2.1人、入居率は88.1%。旧八幡浜市に比べ旧保内町の団地のほうが1戸当たりの入居者数、入居率ともに高い結果となっています。

 次に、代表的な団地で見ますと、左の行8番の木多町団地は、管理戸数130戸、入居戸数96戸、入居者数201人で、1戸当たりの入居者数2.1人、入居率は73.8%。9番の新開町団地は、管理戸数115戸、入居戸数71戸、入居者数122人で、1戸当たりの入居者数1.7人、入居率は69.9%。27番の江ノ口団地は、管理戸数104戸、入居戸数94戸、入居者数206人で、1戸当たりの入居者数2.2人、入居率は90.4%などです。

 政策空き家以外で現在入居率100%は、左の行2番から5番の江戸岡団地、花園団地、病院裏団地、白浜団地の4団地のみとなっています。

 同じく政策空き家以外で一番古い団地は、左の行7番の昭和46、47年度建設の入寺団地、一番新しい団地が、5番の平成16年度建設の白浜団地となります。

 一番新しい白浜団地でも築18年で、市営住宅の大半は昭和50年代から平成10年頃までに建築されており、全体的に老朽化が進んでいる状況です。

 また、団地の中には、7番の入寺団地、15番の湯島団地、24番の川久保団地など、面積要件により単身入居を認めている団地もあります。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  樋田 都議員。

○樋田 都君  大変細かく説明を受けました。確かにどの団地を見させていただきましても、老朽化は進んでおります。でも、今回この老朽化に対しての質問はやめることにいたしました。

 なかなかこの問題になりますと、さてどのように手を尽くしていくのかということで、大変な議論があると思いますので、これをまずは置いといて、人を守るためにというなことで質問をさせていただくことにいたしました。

 今ほど説明があった中で、団地の空き家を利用して集会所が設置されている団地はありますか、お伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  財政課長。

○財政課長(明礼英和君)  お答えいたします。

 市営住宅の中で集会室を設置している団地は、木多町団地と大谷口第2団地の2団地となっております。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  樋田 都議員。

○樋田 都君  今聞かせていただきますと、42団地の中で木多町と大谷口ということで、2つは空き家を利用して集会所があるということです。

 大谷口に聞かせていただきましたら、そこでサロンということでやっておられるようです。

 やはり、人が集まり、人がコミュニケーションを取るということは大事やなっていうことを感じさせていただきまして、次の質問へ参りましょう。

 それでは、今の2つの団地以外に、やはり私の団地にも集会所としての場所が欲しいという声が届けられた場合は、その利用は可能でしょうか、お伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  財政課長。

○財政課長(明礼英和君)  お答えいたします。

 市営住宅の空き部屋を集会スペースとして使用することについては、市営住宅の目的外使用に当たるため、国との協議が必要となります。

 現在、本市では、目的外使用として木多町団地に移住体験者等の一時的な住居の確保を目的としたお試し移住体験住宅を設置しています。

 地域の実情に対応した市営住宅の空き部屋の弾力的な利用は認められておりますが、様々な制約があるため、どのような方法がよいのかは検討していきたいと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  樋田 都議員。

○樋田 都君  今の答弁でしっかりとそのところは検討していただくということでありますので、それは受け止めておきます。

 団地では、隣は何をしているぞというような生活が多い光景ではないでしょうか。災害の少ない八幡浜ではありますが、万が一の災害のときには、常日頃からのコミュニケーションで生まれる強い絆が必要であります。

 取り残される人を一人も出さない、この対策をつくりたいとの申出が私のところへ届きました。やはり命を守り、安心そして安全な生活を送っていただくため、集会所が必要だという団地には、快く空き部屋の提供ができるよう前向きに検討していただきまして、命を守る大切さに取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上をもちまして私の大綱4点の質問を終わらさせていただきます。どうかそれぞれの皆さんがそれぞれのたけた能力を十分に発揮していただきまして、またこの答弁が実現することを期待いたしまして、私の質問とさせていただきます。どうもありがとうございました。

○議長(平家恭治君)  休憩いたします。

   午前11時00分 休憩

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   午前11時10分 再開

○議長(平家恭治君)  再開いたします。

 次、田中繁則議員。

〔田中繁則君質問席へ移動〕

○田中繁則君  それでは、通告書に従いまして、大綱1、地域ぐるみの鳥獣被害防止対策の推進について質問いたします。被害に直面している市民のためにも、誠意ある答弁をお願いいたします。

 野生鳥獣による被害は、農業者にとっては経済的損失だけでなく、営農意欲の減退による耕作放棄、離農につながるなど、被害額以上の影響があります。

 市民の生活圏内でもイノシシの目撃情報が多く寄せられるなど、全国有数のかんきつ産地を抱える本市においては、産業振興、安全・安心なまちづくりの面からも重要な課題であり、過去の市議会においても一般質問や委員会等で議論されているところであります。

 市としても有効な対策を打つべく鋭意努力されてはいますが、農業者にとっては、その成果としての生息数の減少、被害の縮小は実感しづらく、ますます危機感が高まっている状況であります。

 野生鳥獣という自然との対峙は、人の力ではコントロールし切れないゴールの見えない闘いでもあり、被害対策の進化を怠れば現状維持も困難になることは明白であります。

 本市は、被害防止対策の3つの柱である捕獲による個体群管理、防護柵等の設置による侵入防止、餌場、隠れ場をなくす生息環境管理を具現化するために、八幡浜市鳥獣被害防止計画を作成されておりますので、これを踏まえて質問いたします。

 まず、被害の状況であります。

 被害防止計画には、過去の被害額が、イノシシを例にとると、令和2年度は1,206万円、令和6年度の目標値は1,087万円となっています。他の鳥獣についても数値が示されていますが、これらの被害額はどのように算定されたのか、また令和2年度まで被害額算定なしであったニホンジカの現況についてお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  農林課長。

○農林課長(宇都宮久昭君)  被害額につきましては、愛媛県農業共済組合からの資料や鳥獣それぞれの捕獲数などを参考にしながら、愛媛県、JAにしうわ、市の3者で話し合い、推計値を決めているのが現状です。

 また、ニホンジカの現況ですが、これまでのところ被害を受けたという報告が農林課に入っていないため、被害額としては計上していません。

 ただし、令和元年度までは5頭未満だった捕獲数が、令和3年度には15頭となっているほか、生息状況調査のため、八代パイロットと喜木津4か所に設置している定点カメラの映像からも、近年増加していることがうかがえます。

 このままでは急増するのではないかと危惧されますので、今後は八西森林組合などにも協力を仰ぎ、情報収集や被害の把握に努めるとともに、猟友会など関係機関と情報共有、連携しながら、シカ対策についても検討していきたいと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  被害額の算定には苦心されていることがよく分かります。

 しかし、数字で示される以上は、基になるデータ、根拠が必要だと思います。

 私も有害鳥獣の目撃や農地を荒らされた経験はありますが、誰からもどこからも被害報告を求められたことはなく、近隣の農家の皆さんに聞いても同様でありました。

 実際に通報に至るのは重大性のある事案に限られ、いつどこでどの鳥獣が出没しているのか、どんな被害が発生しているのか、自分の農地以外は知る由もありません。

 先ほど答弁されました被害額の算定においては、後で触れますICTを活用して現場の被害実態をできる限り反映されるよう、愛媛県、JAと改善協議を行っていただきたい。

 また、ニホンジカについても、今ほど説明ありましたけれども、その動向、私も大変気にしております。被害の拡大を危惧しております。猟友会との連携を深め、より一層の対策強化に努めていただきたい。

 被害が深刻な自治体の中には、目撃情報や被害情報をタブレット、スマートフォンによって収集、分析、公表するネットワーク型の鳥獣被害対策システムを導入し、関連情報を見える化することによって被害防止効果を上げているところもあります。

 本市でも、職員による現場確認や定点カメラによる監視を行い、捕獲実績を踏まえて状況把握をされていますが、地域全体での情報共有には至っていません。

 私は、被害対策には地域ぐるみで取り組む必要性を感じています。地域住民自らの意識が極めて重要であり、猟友会と連携した捕獲体制の整備や集落ぐるみで防護柵や箱わなを共同設置、管理を行うなど、個人主体の防止対策に地域の組織力をプラスした対策強化が求められます。

 先ほど申し上げたネットワークシステムを導入して地域住民に協力を呼びかけ、目撃情報、被害情報、捕獲情報などをタブレット、スマートフォンからクラウドを活用してデータベース化し、分析結果を地図、画像、グラフで公表する。さらに、出没検知、わな捕獲検知の各種センサーと地理情報を連動させたシステムを併用すると、人の目と機械の目で監視が強化され、鳥獣の行動歴や生息数、被害の実態をより的確に把握でき、捕獲や侵入防止の効率化を図ることもできます。

 今申し上げたようなICTを活用した総合的な鳥獣被害対策システムの導入について、現在までに検討されたことがあるのか、また今後の見込みについてお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  農林課長。

○農林課長(宇都宮久昭君)  御提案の目撃情報や捕獲情報などをデータベース化してリアルタイムに見える化するシステムについては、これまで当市独自の導入に向けた検討を行ったことはありませんが、令和3年度に組織化された県、猟友会、各市町で構成する愛媛県狩猟効率化対策検討会において、愛媛版デジタルマップを作成する案が出ており、近く県内同一システムの構築に向けた本格的な検討に入るものと思います。

 また、県主体の取組ではありますが、当市におけるICTの活用事例としましては、箱わなの中に一定数のイノシシが入ったときにセンサーが感知し、その情報をスマートフォンなどへ届け、遠隔操作で入り口を遮断できるシステムが穴井地区と宮内地区に設置されています。

 ただし、これまでのところ、穴井地区で年間4頭程度の捕獲実績があるだけで、残念ながら大きな成果には至っておりません。

 これには、群れの捕獲を狙っていることや設置場所の問題など、システム以外の要因も考えられますので、もう少し効果のほどを見守る必要があると考えています。

 いずれにしましても、今後全国的にICTの活用が広がり、様々な優良事例も紹介されると思いますので、当市にも導入すべきものがないか注視していきたいと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  今ほど大変よい情報をいただきました。早期の実現を期待いたします。

 実際に駆除を担当される猟友会の代表の方にお話を伺うと、捕獲はその地をよく知っている地域住民で完結するのが望ましく、被害が深刻な農産地や自治会単位での捕獲隊の結成が理想であると話されました。

 現場感覚でも、捕獲の強化には地域ぐるみは必須であるという御意見であります。

 これを推進するには、地域住民、行政、JA、猟友会の意見交換を行ったり、被害対策の専門家による研修会を行ったりして、地域全体で取り組む機運を醸成することが重要であります。

 被害防止計画には、自治会等を通じた座談会の開催、鳥獣被害対策研修会の開催が明記されていますが、これらの現状及び今後の予定についてお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  農林課長。

○農林課長(宇都宮久昭君)  地域住民との座談会及び被害防止対策研修会の開催は、八幡浜市鳥獣被害防止計画で定めているところですが、現段階では実施できておりません。

 捕獲や防護に関する知識や技術を地域で共有し、地域ぐるみで対策を実践することで効果の向上が期待できますので、座談会や研修会の開催について検討してまいります。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  私も初めて防止計画を読ませていただいたときに、かなり詳細な事項が書かれております。これを私自身はやるべきことだと理解しておりますので、成果が上がるよう着実に実行していただきたい。

 なお、被害対策の専門家として、農林水産省には農産物野生鳥獣被害対策アドバイザー252名、環境省には鳥獣保護管理プロ168名が登録されており、いずれも無償派遣制度があります。

 また、愛媛県には被害対策地域リーダーとして32名の鳥獣管理専門員が登録されており、研修会の講師として活用されることをお勧めいたします。

 本市においても被害対策の専門家は必要だと考えますが、市職員、JA職員はもとより、地域住民を対象とした人材育成についてお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  農林課長。

○農林課長(宇都宮久昭君)  これまでも愛媛県地域鳥獣管理専門員の登録制度について関係機関へ周知し、専門員として登録するために必要となる研修の受講者を募ってきたところですが、残念ながら希望者がなく、いまだ当市では鳥獣管理専門員の登録はありません。

 引き続き制度の周知に努めるとともに、当面はお話のあった国のアドバイザーや市外の鳥獣管理専門員の活用ができないか検討してみたいと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  国は昨年6月に鳥獣被害防止特別措置法を改正し、人材育成に対しても交付金措置を含め強力に支援していますし、愛媛県は鳥獣管理専門員の育成に力を入れ、年度当初に自治体やJAに募集案内されています。

 先ほど答弁いただいたように、今後人材育成の前向きな取組をぜひともお願いいたします。

 次に、被害防止対策3つの柱、個体群管理について質問いたします。

 これは、鳥獣の生息数を被害が発生しないレベルに管理する、言い換えると捕獲員を増やし、捕獲数の増加を図るものであります。

 猟友会員の高齢化や会員数の停滞、猟銃を使用できる第1種・2種狩猟免許保有者の減少を踏まえ、特に若手の捕獲者を増やす取組についてお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  産業建設部長。

○産業建設部長(垣内千代紀君)  八幡浜猟友会の会員数は、9月1日現在170人で、このうち猟銃で狩猟のできる第1種銃猟免許の所持者は67名です。

 ちなみに、会員全体の平均年齢は59歳で、最高齢は93歳、最年少は23歳、銃猟免許の所持者に限定しますと、平均年齢は63歳で、最高齢は89歳、最年少は29歳となっています。

 ハンターの高齢化は全国的な問題となっていますが、当市も同様の状況であるため、平成28年度に新規ハンターの確保に対する補助制度を設け、令和3年度までに21名の方に免許の取得費や猟銃の購入費などを補助してきました。

 市としましては、できればかんきつ農家、その中でも特に若い方に自分の園地の被害を防止するために、積極的に免許を取得していただきたいと考えていますので、引き続きJAにしうわなどに協力を依頼するとともに、様々な集会での啓発などにもより一層力を入れていきたいと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  手厚い経済的支援が行えることについては承知しています。ただ、増員のためには、狩猟をしたいという狩猟そのものの動機づけにも力を入れるべきだと私は考えております。

 その方策として、第1に、狩猟や駆除捕獲に対する興味関心を高める広報の充実であります。私は先月初めに西予市の広報せいよ8月号を目にして軽い衝撃を受けました。表紙は箱わな仕掛けの場面であり、有害鳥獣対策の最前線と銘打った特集記事がトップから7ページにわたって掲載されていました。被害の状況、捕獲の様子、若手捕獲隊員の顔写真入りコメントなど、大変印象深く、被害対策への強い意気込みが伝わってまいりました。

 また、若者をターゲットにするのであれば半農半Xならぬ半猟半XをPRする方法もあります。午前は狩猟、午後は農業、今日は狩猟、あしたは農業など、複数の仕事を趣味や特技を生かして兼業する新しい働き方、新しい生活スタイルを紹介するのも一案かと思います。

 本市の「広報やわたはま」や公式ホームページ、SNSを利用した狩猟や駆除捕獲に関する広報活動についてお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  産業建設部長。

○産業建設部長(垣内千代紀君)  当市では、鳥獣被害防止対策に関する広報活動は、ホームページを中心に実施しており、これまで西予市のように広報紙を活用して大々的に記事として取り上げたことはありません。

 今後は、より多くの市民の方に鳥獣被害の状況や防止対策に関する理解を深めていただき、ひいては狩猟の免許の取得者の増加にもつながるよう、広報紙やSNSの活用について、広報担当課と協議してみたいと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  ただいまの記事が出る日を楽しみにしております。

 第2に、高齢化する捕獲者の負担軽減であります。

 捕獲の際に必要な捕獲物の撮影や助成金申請等の書類作成の煩雑的な手続を、スマートフォンに入力するだけで完了するデータ一元管理システムは、捕獲者、担当職員の事務的作業を大幅に軽減します。昨年度は2,000件ほど処理されたと聞いております。

 また、狩猟免許を持たない地域住民の協力も大きな助けになります。18歳以上の住民で組織される捕獲サポート隊は、わなの見回りや出没箇所の確認、捕獲物の運搬など、捕獲行為以外で捕獲者をサポートでき、その活動に対して補助支援制度もあります。

 各地域、集落において猟銃捕獲者とわな捕獲者、さらに捕獲サポート隊で捕獲隊を結成し、チームで捕獲を行うことで労力が分散、軽減し、地域ぐるみで取り組む体制づくりにもつながってまいります。

 今ほど例を挙げましたが、捕獲者の負担を軽減するための取組をお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  産業建設部長。

○産業建設部長(垣内千代紀君)  捕獲に関しては、猟友会の方に全てお任せしているのが実情ですが、6月に開催された八幡浜市鳥獣被害防止対策協議会の総会の場で、委員の方より、地域に出没するイノシシの対応は、猟友会頼みということではなく、地域で守る体制が必要ではないかとの意見もいただいたところです。まさに猟友会の現状の負担を反映した声でもあります。

 今ほどスマホを使った助成金の申請システムやサポート隊の編成など具体的なアイデアもいただきましたので、これらを含め、捕獲者の負担軽減策について関係機関と協議し、まずはできることから取り組んでいきたいと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  猟友会の方からも強い要望もありますので、ぜひよろしくお願いいたします。

 第3に、捕獲後の有効活用であります。

 狩猟は捕獲者自身の安全確保はもとより、野生鳥獣の命を奪い、亡きがらを廃棄物として埋設や焼却処分することに、心理的、身体的ストレスを伴うこともあります。狩猟免許取得や捕獲意欲を高めるには、このようなストレスの軽減や捕獲者の労力が適正に評価される仕組みが必要であります。

 廃棄物として処分した獣肉を、山の恵みの地域資源として有効活用し、捕獲者にその対価も支払われる、いわゆるジビエ利用は、捕獲の強化に極めて有効であります。

 本市の捕獲実績は、十分に需要を満たせるものであり、ふるさと納税返礼品や市内ホテル、料理店でのジビエ料理の提供など、捕獲獣肉の有効活用が地域活性化の一助となることも期待できます。

 しかしながら、被害防止計画における捕獲後の有効利用に関する項目はいずれも斜線が引かれ、該当なしであります。

 平成29年9月定例会での一般質問など、過去の本会議や委員会においてもジビエ利用についての提言がありましたが、いずれも検討するという答弁でありました。現時点でのジビエ利用に対する所見をお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  副市長。

○副市長(菊池司郎君)  お答えをします。

 全国的に見ましてもジビエに関する取組はここ近年で増加をしております。議員も視察をされたと思いますが、松野町の森の息吹では、鹿肉のみの加工処理をしており、全国85か所のレストランなどに卸しているとのことです。

 ジビエの利用については、まずは猟友会の協力が不可欠です。特に、止め刺しをして1時間から2時間以内に下処理をする必要があること、よい肉を提供するためには、どの場所に銃での止め刺しをすべきかなど、細かいルールづくりが必要となります。

 以前猟友会の方と協議したことがございますが、そのときには、どちらかといえば前向きな意見は出ませんでした。

 あれから時間もたっておりますので、改めて猟友会の意見を聞いてみたいと思いますが、施設の整備、運営に関しても、財源の確保、採算性のほか、近隣住民の理解が得られるかなど、クリアしなければならない課題がたくさんありますので、現時点では、少なくとも市が主体となって加工施設を整備することは難しいと考えております。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  確かに公営での設立、運営は、将来の見通しや予算措置など、協議に時間がかかり、困難という答弁は理解できます。

 お隣伊方町においては、令和元年被害防止計画書に、当地域は野生獣肉になじみが薄く、ジビエの積極的な活用は見込めないが、今後整備が必要となれば食肉としての活用を検討すると記載されていましたが、被害の実態を考え合わせて協議を重ねられ、令和5年度内に処理施設の稼働を含めたジビエ利用の準備が進められています。

 愛媛県がインターネット上に開設したえひめジビエファイルポータルサイトには、県内の処理施設が紹介されています。松野町、森の息吹、西予市、ししの里せいよ、上島町、獣肉処理加工会は、公営施設を指定管理委託で運営され、愛南町、愛南ジビエ、松山市、高縄ジビエ、大三島町、イノシシ活用隊は民営であります。

 それぞれの運営形態は異なりますが、いずれも地区外からの移住者や地域おこし協力隊員が活躍されており、広い視野で地域のよさを再発見できる感性と新しい仕事の創出に意欲を持つ人材の発掘がこの事業の重要な要素であることにも注視すべきであります。

 先ほどの答弁では、市としての設置は課題が多いということでありましたが、公設公営が困難であれば、愛媛県グローカルビジネス創出支援事業や本市の企業等誘致促進事業、創業支援事業などを活用した民間パワーを呼び込むことについてはどのようにお考えでしょうか。

○議長(平家恭治君)  副市長。

○副市長(菊池司郎君)  今議員さんからありましたように、公設での市が主体となって整備することは難しいと考えておりますが、民間などから意欲的なお話があれば、ぜひお話を聞いてみたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  今、待ちの姿勢ということなんですけれども、逆にこちらのほうからそういった情報提供をしていくこともありかなと思いますので、いま一度検討をお願いいたします。

 ただ、ジビエ利用の第1の目的は、捕獲意欲を高めて有害鳥獣を削減することにあります。副次的に新しいビジネスの創出や雇用促進につながる大きな可能性も秘めています。したがって、単なる採算論で議論されるのではなく、本市の地方創生戦略に照らし合わせた上で、八幡浜市鳥獣被害防止対策協議会においても協議していただき、未来を見据えた希望の持てる判断がなされることを期待しています。

 次に、被害防止対策3つの柱、侵入防止対策について質問いたします。

 現在、ワイヤーメッシュ、電気柵の購入については、鳥獣被害防止施設整備事業による補助がありますが、設備が大がかりで設置にかなりの労力を要し、単身・小規模農家には敷居が高い面もあります。

 他方で、比較的導入が容易な多種の侵入防止用品が市販されており、実際に導入して効果があったという話も耳にします。

 例えば、鳥獣が嫌がる乾燥ヒトデや硫黄、カプサイシンなど成分とした忌避剤、防鳥ネット、トタン等の金属板、センサー式フラッシュライトなどが挙げられます。

 侵入防止対策について、ワイヤーメッシュ、電気柵以外の用品を補助対象として導入することが可能なのか、また将来的に補助対象が拡大される見込みについてお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  農林課長。

○農林課長(宇都宮久昭君)  現在、電気柵、ワイヤーメッシュの購入に対しては、県の鳥獣被害防止施設整備事業による補助制度があり、県が3分の1、さらに市が6分の1を上乗せして補助しています。

 愛媛県の担当課に、これ以外に補助対象となる物品はないか確認したところ、残念ながら厳しいとの回答でしたが、もし優れた効果が実証できるものであれば、県に対して品目の追加を要望するとともに、場合によっては市単独での補助についても検討したいと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  補助対象には効果があるという実証実験、また科学的根拠が必要なのは十分に理解できます。

 また、これから地域全体である防止方法で実証実験を希望したいというときがありましたら、ぜひとも御協力をいただいたらと思います。

 最後の質問は、市長にお伺いします。

 鳥獣被害問題に関しては、議会内に限らず、様々な場面で質問や要望をいただいているものと推察しております。

 農業者にとっては経済的損失や精神的苦痛が、市民全体にとっては生命、財産への脅威となるのが鳥獣問題の本質であります。

 本市の現状をどのように認識され、被害防止対策を今後どのように推進されていかれるのか、市長の考えをお伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  市長。

○市長(大城一郎君)  議員御指摘のとおり、鳥獣被害の防止対策は、農家だけでなく市民全体にとっての課題であると認識をしております。

 事実として、イノシシに襲われて貴い市民の命が奪われる事件が当市でも起きたことがあります。特に今年はイノシシが市街地へ出没する件数が多く、何とかしてほしいとの声が私のところにも届いております。

 しかしながら、鳥獣被害防止対策にこれをすれば必ず改善、解決できるといった妙案は今のところありません。矛と盾、様々な施策を織り交ぜながら地道に取り組んでいくしか打つ手がないのが実情であります。

 その中で、園地被害を考えた場合には、放任園の問題もあるのではないかと思います。先ほど生息環境管理として議員からも発言がありましたが、特にカズラ等で地面が見えないほど覆われた放任園ですと、イノシシにとっては身を隠せる絶好の寝床になりやすく、結果として周辺の園地が荒らされやすくなります。

 また、摘果した果実などを園地に放置すれば、餌づけしているのと同じことになりますので、まずは農家の方に御自身の園地は御自身で守る、その取組をいま一度お願いしたいと考えます。

 その上で、本日議員からいろいろな御意見、御提言をいただきましたので、これらも参考に、市としましても、猟友会をはじめ市民の力、地域の力も借りながら、農家の被害を少しでも減らせるように、そして二度と痛ましい事件が起きないよう努めていきたいと考えております。

○議長(平家恭治君)  田中繁則議員。

○田中繁則君  本日この場で市長、理事者より鳥獣被害防止にかける強い決意を伺うことができ、大変心強く思っております。

 地域ぐるみの体制づくりには時間がかかります。関係者を取りまとめ、道筋を示していくのは行政の責務であります。そのリーダーシップの下、個人と集団の相乗効果を生み出す取組が各地域、集落で実践され、産業振興や安全・安心なまちづくりにつながっていくことを切に希望し、私の質問を終わります。

○議長(平家恭治君)  次、竹内秀明議員。

〔竹内秀明君登壇〕

○竹内秀明君  私は、一般質問通告書に従いまして、大綱1点、質問をいたします。関係理事者の皆様には誠意ある御答弁をお願いいたします。

 大綱1、民生委員児童委員及び主任児童委員についてであります。

 初めに、民生委員児童委員、主任児童委員の皆様には、日頃より地域福祉を推進する中心的な担い手として、さらには行政と地域をつなぐパイプ役として御活躍されていることに感謝申し上げます。

 民生委員は、民生委員法で設置が定められ、職務の重要性に鑑み厚生労働大臣から委嘱され、身分は非常勤の特別職の地方公務員です。民生委員は児童委員を兼ねており、主任児童委員は児童委員の中から指名されます。任期は3年で、令和元年12月1日から令和4年11月30日。給与は支給されませんが、活動に要する交通費等に充てるものとして実費弁償額が支給されています。

 活動内容としては、1、住民の相談・支援活動、2、地域福祉活動、3、関係機関・団体との連携、4、仲間同士の情報交換や研修等、多岐にわたっております。

 令和元年度の八幡浜市民生委員児童委員委嘱状及び感謝状等伝達式の資料を見てみますと、主任児童委員を除いた民生委員児童委員114名の平均年齢で見ると、新任男性66.15歳、女性62.73歳、再任男性68.08歳、女性65.47歳となっております。

 年齢構成で見ると、30歳代、40歳代はゼロ%、50歳代9.7%、60歳以上65歳未満は33.6%、65歳以上は56.6%となっております。

 まず、1点目の質問ですが、県下の民生委員児童委員、主任児童委員を除く、の状況、年齢及び在任期間の平均を伺います。

 2点目の質問です。

 民生委員は、なるのはいいが、一度なったらやめられない。やめるときは自分で次の人を探さないといけないと嘆く声が至るところで聞かれます。

 また、ある地区の主任児童委員は5期も6期もやっているが、次に受けてもらえる人が見つからず苦慮していると聞いております。

 また、ある地区では、今回の改正において会議が紛糾し、大騒ぎになったと聞きます。

 令和4年度八幡浜市民生児童委員協議会において、市長来賓挨拶、副市長代読の中で、行政としても協力していくと述べられておりますが、行政として民生委員児童委員の選任にどのように関わっているのか、どのような協力をされているのか伺います。

 3点目の質問です。

 民生委員児童委員の占める割合は、先ほども述べましたが、多くは60歳以上であります。地域のことをよく知っている方がよいという意見もお聞きしますが、30代、40代の若い人がなってもらい、地域のことを知ってもらうことも大切ではないかと思います。なかなか仕事を持っていて難しいかもしれません。

 若い人にお聞きすると、民生委員などは経験豊富な有識者しかなれないと思っているようであります。

 また、主任児童委員においては、教員退職者、保育士退職者がなるという概念を持っているようであります。

 こんな概念を払拭し、地域福祉のために頑張ってもらえる人材がいると思います。人材を確保するために、市の広報等でいま一度民生委員児童委員、主任児童委員の活動報告の特集、人材の公募などする考えはないか伺います。

 4点目の質問です。

 民生委員児童委員及び主任児童委員には、日々の活動に必要な費用、電気代、交通費などの一部は市から実費弁償額として年額13万2,000円支給されております。

 ここで、県下の実費弁償額をお伺いするとともに、住民の見守り役、身近な相談相手、専門機関へのつなぎ役として、今民生委員児童委員に大きな期待が寄せられており、重要な役割と思っております。

 関係理事者の皆様には、前向きな御答弁をよろしくお願いいたします。

○議長(平家恭治君)  市長。

○市長(大城一郎君)  竹内議員御質問の大綱1の(3)広報等で民生委員等の活動報告の特集、人材の公募をする考えはないかについてお答えします。

 民生委員児童委員の人選については、民生委員法に基づき、愛媛県民生委員児童委員選任要綱で資格要件や適格者、不適格者、推薦に当たっての留意点が具体的に示されております。

 さらに、主任児童委員は児童福祉に関する理解と熱意を有し、また専門的な知識と経験を持ち、地域における児童健全育成活動の中心となり、積極的な活動が期待できる者を選出することとされています。

 現在の主任児童委員の多くは、保育士や教員の経験を有する方ですが、推薦の基準として、保育士や教員のほか、保健師、看護師、助産師の資格を有する者や子供会活動、少年スポーツ活動、少年補導活動、PTA活動等の活動実績を有する者となっておりますので、地域の実情を踏まえて、地域福祉のために活動していただける方の推薦をお願いしています。

 民生委員児童委員は誰でもいいというわけではなく、特別職の地方公務員であること、地区の実情に通ずる方で、さきに述べたとおり、資格要件等もあることから、公募による人材確保は考えておりませんが、市民の方々に広く制度を理解いただくために、広報等で活動報告を行い、民生委員児童委員の認知度の向上と人材確保にもつなげていきたいと考えております。

 その他の質問に対しましては、各担当部課長から答弁をさせます。

○議長(平家恭治君)  社会福祉課長。

○社会福祉課長(松本有加君)  それでは、県下の民生委員児童委員の年齢及び在任期間の平均についてお答えします。

 令和元年12月1日時点の県下の一斉改選の状況では、民生児童委員の定数は3,469名、平均年齢は66.2歳、在任期間は平均で4年9か月となります。

 本市の現時点、令和4年9月1日の状況は、最高年齢は81歳、最少年齢は45歳で、在職期間は11期32年間の民生委員がおられます。

 続きまして、民生委員児童委員の選任にどのように関わっているのかについてお答えします。

 民生委員は、民生委員法第5条の規定に基づき、都道府県知事の推薦によって厚生労働大臣から委嘱されており、その人選については、市から各地区へ地域で活動いただく委員候補の推薦を依頼し、各地区から候補者の推薦をいただいております。

 今年度は、3年に1度の民生委員一斉改選の年であり、令和4年12月1日の改選に向け、市の民生委員推薦会での審議を行い、県へ推薦をしたところです。

 各地区からの推薦については、地元の実情をよく理解している各地区民生児童委員協議会長や区長の協力を依頼しておりますが、議員御指摘のとおり、後任の推薦が困難な地区もあります。各地区での推薦や後任を探すのが難しい場合は、そこに市も加わり、人格、見識高く広く社会事情に通じ、かつ福祉の増進に熱意のある方に戸別訪問を行い、民生委員の活動内容を説明して御協力いただけるようお願いをしております。

 続きまして、県下の実費弁償額についてお答えします。

 令和3年愛媛県の調査では、委員1人当たりの実費弁償費が一番高いのが内子町で、年額13万8,980円、一番低いのが10市町同額の12万400円となっております。

 本市の実費弁償費年額13万2,000円は、県内20市町で上から4番目であります。

 実費弁償費の財源については、民生委員法により都道府県が負担することとなっていますが、各市町においては、委員活動の重要性に鑑み、以前から県の補助金に市町が上乗せしている状況であります。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  竹内秀明議員。

○竹内秀明君  いろいろとありがとうございました。

 1個だけ再質問ですけど、実費弁償額が今県下で4番目ということで、昨今の物価上昇を勘案したときに、増額する考えはないのか、お伺いいたします。

○議長(平家恭治君)  市民福祉部長。

○市民福祉部長(二宮恭子君)  お答えいたします。

 実費弁償額の増額でありますが、近年少子・高齢化が進み、人間関係の希薄化などを背景に社会や家族の姿は変化し、地域の課題も多様化・複雑化する中、民生委員児童委員は社会奉仕の精神を持って常に住民の立場に立って相談に応じ、必要な援助を行い、行政と地域をつなぐ重要な役割を担っていただいております。

 原則無報酬で、活動に係るガソリン代や電話代等の実費弁償として活動費が支給されておりますが、原油価格の高騰等により、活動費につきましても影響があると思われます。

 令和3年度に愛媛県が実費弁償費補助額補助金を1人当たり年額1,200円値上げしたことに合わせて、本市においても業務負担が増加していること等を考慮して、1人当たり年額1万800円を増額しております。

 今後も県や他市の動向を注視し、対応していきたいと考えます。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  竹内秀明議員。

○竹内秀明君  この民生委員制度は、100年以上にわたる長い歴史があるすばらしい制度であります。今後も民生委員児童委員の皆様方には、たくさんのお力添えをいただくことになりますが、地域福祉の向上のためよろしくお願いするとともに、行政においても力強い協力のほどよろしくお願い申し上げまして、私の一般質問を終わります。

○議長(平家恭治君)  休憩いたします。

   午前11時59分 休憩

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   午後 1時00分 再開

○議長(平家恭治君)  再開いたします。

 次、佐々木加代子議員。

〔佐々木加代子君質問席へ移動〕

○佐々木加代子君  それでは、大綱3点について今回は質問をさせていただきます。市長をはじめ理事者の皆様におかれましては、市民の皆様に分かりやすい御答弁のほどよろしくお願いを申し上げます。

 大綱1、18歳までの医療費無償化について。

 八幡浜市においても令和3年4月より中学生までの子供医療費無償化がスタートいたしました。南予4市の医療費無償化が実現したことで、愛媛県下11市9町全ての地域で中学生までの医療費無償化が始まっております。

 それでは初めに、当市の中学生までの子供の医療費助成金額と医療費無償化による受診数増加などの傾向は見られるのかどうかを伺いたいと思います。

○議長(平家恭治君)  市民課長。

○市民課長(倭村祥孝君)  お答えします。

 子供医療費の無償化について、当市では令和3年4月診療分から小・中学生の入院・通院とも無償としました。

 子供医療費助成事業のうち、未就学児への医療費助成に対しては、愛媛県乳幼児医療費助成事業補助金が交付されます。

 小学生から中学生までの医療費助成は、国や県からの財政支援のない市単独事業となりますが、令和3年度の助成額は4,154万935円です。

 次に、医療費無償化による受診状況について、新型コロナウイルス感染症の影響が少ない令和元年度と令和3年度の国民健康保険に加入する小学生の1人当たり医療費で比較しました。

 その結果、令和元年度は7万6,302円、令和3年度は12万6,240円と、6割程度増加しています。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  考えていたよりかはかなり受診される方が多いというか、1人当たりの受診の金額が上がっているという数字を今お示しいただきました。

 それでは次に、愛媛県内で高校生までの医療費無償化を行っている自治体名を教えていただきたいと思います。

○議長(平家恭治君)  市民課長。

○市民課長(倭村祥孝君)  愛媛県内で子供医療費の助成対象年齢を18歳までとしている自治体は、新居浜市、内子町、伊方町、鬼北町、愛南町の1市4町です。

 今年度中に実施を予定しているのは、上島町砥部町の2町、また大洲市、西予市が令和5年度から実施の予定です。

 県下で公表されているところでは、3市6町が実施または実施予定であると承知をしております。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  ありがとうございます。

 大洲市二宮市長が本年5月の市長選に出馬された際の公約として、先ほども発表にありましたが、高校生までの医療費無償化を掲げておられました。来年度当初開始を検討との答弁を6月議会でなされて、そして8月31日には、9月議会の記者発表で来年4月実施のための18歳までの医療費無償化関連予算が発表されたところであります。

 また、今も申されましたが、西予市でも検討をしているというお話を耳にしておりましたが、9月議会一般質問で管家市長は、2023年度からの無償化に向け準備を進めたいとの答弁をされたと伺いました。

 中学生までの医療費無償化においては、松山市が2020年1月から、南予4市が2021年4月から助成を開始しています。

 6月議会で同僚議員の質問に答弁をされていると思われますが、私も今まで何度となく子供医療費無償化については質問を重ねてまいりましたので、6月に引き続きの質問となりますが、どうかよろしくお願い申し上げます。

 それでは次に、各自治体で独自の子供医療費無償化を行うと、国によるペナルティー、国保の減額調整措置が科せられるということについては、過去の質問時でも触れさせていただいております。

 中学生までの医療費無償化を行っている八幡浜市では、どの程度の国庫補助減額となっているのか、また高校生までを無償化した場合はどの程度減額となるのか、概算で結構ですので教えていただきたいと思います。

○議長(平家恭治君)  市民福祉部長。

○市民福祉部長(二宮恭子君)  お答えいたします。

 医療費無償化に伴う国のペナルティーは、国民健康保険療養給付費等負担金の減額を指すものです。

 医療費の無償化により医療機関に受診する頻度が増え、結果として医療費の増加を招くため、その増加した医療費分の国庫負担を減額する仕組みになっています。

 令和3年度における当市の子供医療費無料化による減額調整措置の額は約250万円です。

 なお、平成30年度以降は未就学児への減額調整措置は廃止されていますので、小・中学生を対象とした医療費無償化に対する金額となります。

 さらに、18歳、高校生までを無償化の対象とした場合、追加の減額調整措置は約50万円と見込まれます。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  増加した医療費の分だけ減額ということは、先ほども数字としてお聞きいたしましたが、6割方増えているという御回答をいただいておりますので、その分が市としての持ち出し分で増えていくということでよろしいのかなというふうに思いますが、国が取り組むべき子供医療費の助成を各自治体が少子化対策の一環として独自に助成することに対して国庫補助を減額するという、この今申し上げました国庫補助の減額措置ということなんですが、国保のということなんですけど、全くもって私自身は理不尽な制度だというふうに考えております。

 子どもの医療制度の在り方に関する検討会における議論の取りまとめでは、一億総活躍社会に向けて、政府全体として少子化対策を推進する中で、地方自治体を支援する観点から、早急に見直すべきであるというふうな意見が大勢を占めたという報告がなされております。

 この制度の廃止を求めて声を上げていきたいというふうに思っておりますが、それでは高校生までを無償化した場合に、八幡浜市では対象人数と事業費というのは幾らになるのかを伺いたいと思います。

○議長(平家恭治君)  市民課長。

○市民課長(倭村祥孝君)  お答えします。

 仮に18歳、高校生までを無償化とした場合の対象人数ですが、8月末現在16歳から18歳までの人口は738人です。

 無償化に係る事業費を国民健康保険の加入者に対する給付実績を基に試算しますと、約1,700万円の事業費が必要であると見込まれます。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  ありがとうございます。

 次に、市長が常日頃から言われておられます全国一律の国の保障制度を創設することを全国市長会で要請しているということについてお聞きしたいと思います。

 この全国市長会からの要請に対して、関係省庁などから何らかの反応や回答はあったのでしょうか、伺います。

○議長(平家恭治君)  市長。

○市長(大城一郎君)  全国市長会では毎年国に対する重点提言の一つとして、全国一律の子供の医療費助成制度の創設を要請しているところであり、同様の要請は全国知事会、全国町村会でも行われております。

 今のところ国からの具体的な回答はありませんが、全国の自治体からの切なる要請として粘り強く声を上げ続けることが大切であると考えます。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  ありがとうございます。

 6月の市長答弁で、当市としましても、将来を担う子供たちが自治体の財政力に左右されることなく、必要な医療サービスを公平に受けることができるよう、近隣市の動向を見ながら高校生までの医療費無償化について検討したいと思いますというふうに言われております。

 先ほども申しましたが、近隣市の大洲市が来年4月から、西予市が来年度からの実施に向けての準備を進めるというふうになっておりますが、南予の市長が検討から実施するとなった場合の八幡浜市としてのお考えをお聞かせください。

○議長(平家恭治君)  副市長。

○副市長(菊池司郎君)  お答えをします。

 県内に限らず、高校生までの医療費助成が全国的にも拡大傾向にあることは承知をしております。

 近隣市が高校生までの医療費無料化を実施することになれば、当然のことではありますが、当市も実施を考えなければならないと認識はしております。

 しかし、近隣市の情勢だけでなく、小学生以上の医療費については、現在国や県の財政支援がなされておりません。先ほど市長が答弁しましたように、全国一律の制度を望むものであります。

 中学生までの医療費無料化は、先ほど御質問がありましたように、令和3年度からの事業が開始されたばかりであります。今年度からは不妊治療の無償化もしたばかりでございます。まずはその事業の効果の検証などから始めてみたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  東京都では2023年度から高校生までの医療費無償化を始める予定としています。

 東京大学大学院の山口慎太郎教授は、子育て支援は次世代投資と指摘をしておられます。長らく出生率が落ち込んでいる日本では、子育てや教育に関する公的支出である家族関係社会支出が、欧州主要国に比べて低水準にとどまっている。子育て支援を一層強化し、家族関係社会支出を国内総生産GDP比で、現在の1.73%、これは2019年度の数字だそうです。1.7%から、欧州主要国並みの3%台まで引き上げるのが望ましいというふうにされております。

 日本の未来を託す子供たちが、その地域により子育て格差があってはならないと私も常日頃から考えております。

 昨年の衆議院選挙において、党としても高校生までの医療費無償化を公約に掲げ、取り組んでいくとしていることに期待をしているところでありますが、近い将来、国による子供医療費無償化が実現するよう、地方議員の我々からも声を上げて要望していきたいというふうに思っております。

 全国市長会としても、諦めずに提言の継続を行っていただきますよう、改めて市長に要望をいたしまして大綱1の質問を終わりたいと思います。

 それでは、大綱2、子供に起こりやすい起立性調節障害について。

 起立性調節障害という言葉を聞いたことはありますか。私もつい最近ある方から伺いました。朝なかなか起きられず、あるいは目覚めても倦怠感や頭痛、目まいや吐き気などで学校に行けず、一日中家で過ごし、夕方になると不思議に元気になるものの、夜は寝つきが悪いため、次の朝も起きられない。怠けやサボりではないけれど学校に行けない。つらいのに誰も分かってくれない。そんな悩みを抱えた子供たちがいます。

 不調の要因の一つとされるのが起立性調節障害で、自律神経系の異常で循環器系の調節がうまくいかなくなる疾患です。主に思春期に発症し、小学生の約5%、中学生の約10%がこのような症状に悩まされているということです。

 先ほど申したように、いろいろな症状が出ます。立ち上がったときに血圧が低下したり、心拍数が上がり過ぎたり、調節に時間がかかり過ぎたりします。

 この疾患は自律神経疾患なので、身体的要素以外に精神的、環境的要素も関わって起こると考えられています。

 起立性調節障害の典型的な症状は、立ちくらみ、疲れやすい、長時間立っていられないなどで、朝起きられないことから不登校になる割合も多いことが知られています。

 起立性調節障害小児の3分の2が不登校で、不登校小児の約半数が起立性調節障害を合併していたというデータもあると聞いております。

 起立性調節障害という病名はなじみがありませんが、私の子供の頃から同じような症状で登校できない子供はいたように思います。

 社会的にはサボりやわがまま、夜型で朝起きられないなど、病気によるものというより本人の問題だと責められる傾向にあったように思われます。

 それでは、質問に移ります。

 夏休みが終わって新学期が始まりました。この時期は学校に行きたくないと感じる児童・生徒が増えると言われています。八幡浜市ではどうなのか。現在の学校での子供たちの様子と小・中学校の不登校児童数についてお聞かせください。

 また、教育委員会として、起立性調節障害についてどの程度認識されているのか、市内の小・中学校で該当する児童・生徒はおられるのかお聞きしたいと思います。

○議長(平家恭治君)  教育長。

○教育長(井上 靖君)  お答えいたします。

 毎学期始業式当日の出席状況は把握しております。2学期が始まった9月1日、コロナによる出席停止を除き全員が登校した学校は6校ありました。欠席があった学校につきましても、気になる報告は受けておりません。

 また、昨日の中学校の運動会では、私も4校全て回りましたけども、子供たちの元気ではつらつとした姿に出会うことができました。

 9月1日現在の不登校児童・生徒数は、小学校3名、中学校12名です。

 起立性調節障害につきましては、今ほど佐々木議員が解説されたんですけど、重なる部分がありますが、起立性調節障害とは、自律神経の働きが不調なため、脳や全身に必要な血液が行き渡らない病気で、立ちくらみや目まい、動悸、倦怠感や頭痛、腹痛などが起こり、朝なかなか起きることができない、午前中調子が悪いなどの症状があります。小学校高学年から高等学校までの年齢に多く見られ、不登校を伴うことも少なからずあります。

 一方、保護者や学校関係者が身体疾患であるということを正しく理解することで、子供は安心して症状軽減につながるとも言われています。

 本市にも起立性調節障害と診断された子供はおります。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  すみません、診断された子供がいないと言われたんですか。

   (「おります」と呼ぶ者あり)

 おります。はい。すみません、聞き取れませんでした。申し訳ありません。

 今本当にこの新学期始まって、運動会、中学校が終わったということで、皆さん元気ではつらつとされている姿を今教育長のほうからお聞きして一安心というか、非常に子供たちも頑張ってるなという感想を持ちました。

 また、起立性調節障害の子供さんがおられるということなんですけれども、近年、起立性調節障害と診断される子供というのが全国的にも増えておりまして、夜型社会とか複雑化した心理的・社会的ストレス、長引くコロナ禍での運動不足等がその背景にあるというふうに言われております。

 八幡浜市在住の方ではございませんが、起立性調節障害と診断されたお子様を持つ保護者の方は、子供の深刻な症状に直面した際、心療内科など複数の医療機関を回ったが、風邪やほかの疾患と診断されることもあり、起立性調節障害として適正な治療に出会うまで出口の見えない不安を余儀なくされたというふうにおっしゃっておられたというふうに伺いました。

 この起立性調節障害という聞き慣れない疾患について理解を広げ、周囲の無理解に苦しむ子供や保護者に寄り添った支援を、医療や教育の現場で行っていただきたいとの思いでいっぱいであります。

 全国の先進事例を調べたところ、岡山県教育委員会では、独自にガイドラインを作成し、相談できる医療機関を自治体別にリスト化し、県下の教育相談窓口や参考資料サイトなどを掲載し、悩んだ保護者ができるだけ迷わないような配慮が行われているということを知りました。

 そこで、伺いたいと思います。

 愛媛県では、岡山県のようなガイドブックなどは作成をされているのでしょうか。

○議長(平家恭治君)  教育長。

○教育長(井上 靖君)  私も岡山県のガイドブック見せていただきましたけども、愛媛県では起立性調節障害に特化したガイドブックは作成していません。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  作成されてないというお答えでした。

 起立性調節障害に苦しむ子供や保護者を守るためには、この疾患に対する認識を深めて、学校や家庭など、周囲がいち早く子供のSOSに気づき、保護者の方が出口の見えない不安を抱えたまま複数の医療機関を回ることなく、早期診断につながるような環境づくりが重要だと考えます。

 そこで、教育委員会としてのこの起立性調節障害についての今後の取組などについて、御所見があればお聞かせを願います。

○議長(平家恭治君)  教育長。

○教育長(井上 靖君)  お答えします。

 起立性調節障害は、一人一人症状が異なるため、それぞれに合った支援や配慮を医師や家庭と連携して行っていくことが大切だと考えます。

 そこで、学校においては、養護教諭が中心となり次のような5つの視点で対応すべきと考えています。

 まず1つ目ですが、保護者から相談があったときはもちろん、日頃から子供の様子、症状を把握し、必要に応じて医療機関への受診を勧める。2つ目として、医療機関からの指導内容を確認し、生活改善について子供と一緒に先生が考える。3つ目として、例えば遅刻や欠席が増えてきた場合などは、怠惰ではなく、身体的疾患が原因であること、周囲が理解することで心が安定し、身体症状の改善につながることを全教職員で共通理解する。4つ目として、本人、保護者の承諾が得ることができれば、クラスの児童・生徒にも説明をする。最後に5つ目として、疾患の背景にストレスが考えられますので、その原因を把握し、それを取り除く。また、スクールカウンセラーや特別支援教育コーディネーターとの連携を図ることも大切だと考えています。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  非常に子供に寄り添った今お答えをいただきましたので、一安心をしておるところです。ありがとうございます。

 また、今も教育長も言われましたが、今後は担任の先生とか、また教職員、保護者の方へしっかりと周知をすること、また周知について、また起立性調節障害の疑いがある場合の受診のできる医療機関などの情報提供、また生徒や保護者に寄り添った支援が行える体制づくりを、今教育長申されましたが、より一層強化をしていくことを改めて要望をいたしまして大綱2の質問を終わりたいと思います。

 それでは、大綱3、プラスチックごみ削減等の取組についてに移ります。

 1、ごみの減量化等について。

 プラスチックは非常に便利な素材です。成形しやすく、軽くて丈夫で密閉性も高いため、製品の軽量化や食品ロスの削減など、あらゆる分野で私たちの生活に貢献をしております。

 一方で、廃棄物・資源制約、海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの課題も近年では深刻になってきています。

 経済産業省では、プラスチックの過剰な使用を抑制し、賢く利用していく必要があるとの考えから、2020年7月よりレジ袋有料化をスタートさせました。ふだん何げなくもらっているレジ袋を有料化することで、それが本当に必要かを考えていただき、私たちのライフスタイルを見直すきっかけとすることを目的として始まりました。

 八幡浜市のごみ分別ガイドブック、各家庭に1冊ずつ多分お配りされているガイドブックの中には、資源循環型社会の形成に向けて容器包装リサイクル法や家電リサイクル法などの法律が整備され、ごみの減量、資源化促進のための新しいシステムづくりのため、平成15年4月より容器包装リサイクル法に基づいた新しい分別収集を実施しているとの記載がされています。

 新しい分別収集が始まって20年目に入ったところでありますが、容器包装リサイクル法に基づいた八幡浜市の分別の種類は、県内他市町と比較してどうなのか、特に力を入れていることなど、特徴的な取組などがあればお聞かせを願います。

○議長(平家恭治君)  生活環境課長。

○生活環境課長(菊池和幸君)  ごみの分別は、大きく分けて可燃ごみ、不燃ごみ、資源ごみ、粗大ごみ、その他有害ごみに分類され、県内20市町の状況では、資源ごみの分別が3から15分類と、市町によって大きく異なっています。

 当市では、瓶、缶、ペットボトル、プラ容器、段ボール、新聞、雑誌、紙製容器包装の8種類を家庭ごみ収集で集め、古着、紙パック、灰、食用油の3種類を地区公民館等で拠点回収しています。

 資源ごみの分類の多い市町では、小物金属類、蛍光灯や乾電池など、当市では不燃ごみとしているものをより細かく分けており、当市ではそれらを環境センターのリサイクルプラザでピックアップ回収することで対応しております。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  多いところでは15種類に分けておるというのを今聞いて非常にびっくりをしております。

 このガイドブックの中にも、ダイオキシン類や地球温暖化の問題が大きな注目を集め、環境への負荷を減らし、資源を有効に活用するため、ごみの減量、資源化が強く求められているという記載がされています。

 午前中で同僚議員が質問された質問とちょっと重なる部分があるかとは思いますが、あえて質問をさせていただきます。

 現在行われている分別収集が、今申し上げたような趣旨で始まりましたが、この期間でどのようにごみの減量化、資源化につながっているのか伺いたいと思います。

○議長(平家恭治君)  生活環境課長。

○生活環境課長(菊池和幸君)  容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律いわゆる容器包装リサイクル法が、平成17年に完全施行され、八幡浜市では平成15年から現在の10分別の収集を開始いたしました。

 平成14年度の家庭系ごみの1人1日当たりのごみ量は795グラムで、平成15年度は797グラム、直近の令和3年度は699グラムと、減量化の効果が見られています。

 資源化につきましても、平成14年度から不燃ごみの中から一部手選別でピックアップ回収してきたため、456トンしか資源化できていませんでしたが、資源ごみとして分別収集することで、令和3年度は2,402トン資源化することができております。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  効果が上がっているというふうな答弁であったと思います。

 令和3年6月議会の一般質問で、ごみの減量化に向けての一つの方法として、指定ごみ袋にごみ処理に係る費用を印字してごみ減量について一緒に考えていただくきっかけづくりとして、伊予市の事例を参考に紹介し、要望をしておりました。

 8月25日、スーパーフジの店頭に置いてあるのを見つけてうれしくなって購入して帰りました。

 先ほど同僚議員が広げていただいたごみ袋と全く一緒ではあるんですが、これに名前を書くところがなくなったというふうに先ほどの同僚議員は言われておりましたが、これは30リッターのごみ袋になりますが、このごみ袋(中・約4キロ)を処理するために95円の費用がかかっていますという表示がされております。これが燃やすごみの各種類と不燃ごみの袋にも書いてありましたので、全部の種類をまだ購入はできておりませんが、楽しみにこれからしっかりと購入をしながらごみの削減に私も取り組んでいきたいなというふうに思っておりますが、このごみ袋ができたことをフェイスブックのほうに投稿をさせていただきました。

 すると、県外の方からも、いいねやコメントが返ってきましたので、大変喜んでおりましたが、このごみ袋に費用を印字しただけでは駄目で、ごみの削減にどうつなげていくかが目的にならなくてはいけないというふうに思います。

 それでは、新しい指定ごみ袋に印刷されている1袋当たりの処理費用の詳細と算定方法について伺いたいと思います。

○議長(平家恭治君)  生活環境課長。

○生活環境課長(菊池和幸君)  すみません、先ほどの答弁で、法の完全施行が平成17年と言ったと思いますが、正確には12年でございます。訂正します。12です。

 では、お答えします。

 令和2年度の実績を基に算出しています。具体的には、まず環境センターの歳入歳出から年間の経費を算出し、環境センターで年間に処理したごみ量で割ることで1キログラム当たりの処理費用が約23円となります。

 次に、指定ごみ袋の販売数と可燃ごみ、不燃ごみそれぞれの年間処理量から、それぞれ1リットル当たりの重さを算出し、袋の容量に1キログラム当たりの処理費用約23円を乗じることで処理費用を算出しています。

 その結果、可燃ごみ袋の大は140円、中は95円、小は70円、不燃ごみ袋の大は185円、中は140円となっております。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  ありがとうございます。

 今申していただいたように、それぞれ袋に書いてありますので、皆様もまた購入された際には御確認をいただいて、我が家のごみ削減についてしっかりと考えていただけるきっかけにしていただければなというふうに思います。

 販売は始まりましたが、この費用表示について、先ほども申したように、どのようにしてごみの減量につなげていくかというのが大変重要になってまいります。

 販売が始まったばかりで、気づかずに使われる方もたくさんおられると思います。市民の皆様への周知や意識啓発について、どのようにしていかれるのか伺いたいと思います。

○議長(平家恭治君)  市民福祉部長。

○市民福祉部長(二宮恭子君)  7月20日付で市のホームページに、先ほどのごみ袋の中央にごみ処理費用を掲載し、プライバシー保護のため、ごみ排出者記入欄を削除したデザインの画像を掲載しております。

 また、デザインの変更も周知をしております。

 議員御指摘のとおり、デザインが変更されたことを気がつかずに使われている方もおられると思いますので、今後市の広報に掲載するなどして周知をしてまいりたいと考えます。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  それでは次に、結構な頻度で間違ったごみ出しをされている方がいらっしゃいます。収集日にシールが貼られ残されているごみを見かけるたびに、何かいい方法はないかなというふうな思いがよぎってまいります。

 曜日を間違えたり、出し方を間違えることは誰にでもあることです。間違えたことに気づけば持ち帰り、次の収集日に出せばいいということですが、持ち帰られることなく放置されるごみも少なくはありません。

 指定袋に、先ほどからも出ておりますが、名前を書いて出すという地域も全国的にはあるというふうに聞いておりますが、今部長が言われたとおり、プライバシー保護との兼ね合いもあります。

 この警告シールを貼られたごみは、どの程度の期間回収されないのかなど、その後の対応について伺いたいと思います。

○議長(平家恭治君)  生活環境課長。

○生活環境課長(菊池和幸君)  ごみ出し日が異なっている、分別方法が誤っているなど、ごみ出しルールが守られていない違反ごみには、警告シールを貼り、2週間は回収しないことにしています。

 これは、ごみを出した本人にルールが守られていないということを分かってもらうためで、すぐに回収してしまうと、ルールが守られてなくても回収してもらうという誤解や、それを見た近所の方が同じような誤解をされないため、2週間回収しないこととしております。

 また、毎回のように警告シールが貼られる方、そもそもの分別ができない方が地区におられるという相談があったときは、本人宅を訪問し、分別の説明を行った事例もあります。

 なお、地区の集会所にごみ出しカレンダーや分別表を取り付けたいという要望がありましたら、カレンダーや分別表をお渡ししております。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  再質問になりますが、収集日の間違い、今申されましたけれども、収集日の間違いや分別の間違いなどで出された警告シールを貼られるごみ、これを減らしていく方法などについて、また改善に向けての協議とかはされておられるのでしょうか。

○議長(平家恭治君)  生活環境課長。

○生活環境課長(菊池和幸君)  協議については行っておりません。

 警告シールというのはこういうものでございまして、内容は、ごみ出しルールが守られていません。正しい方法で出してくださいという内容で、誤っている事項が書かれております。分別が違います。収集日が違います。市指定のごみ袋で出してください。透明の袋で出しください。市では収集できません。ひもで縛って出してください。事業系一般廃棄物につき収集できません。粗大ごみです。汚れが目立ちます。その他。その他については記入しまして確認した日をつけております。

 こういう形で分かりやすく間違った方に何が間違っているかということをお知らせしまして、もしこれが分からないということでしたら、電話番号を書いておりますので、こちらのほうに問い合わせていただいたら適切にうちのほうで回答しております。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  非常に詳しい説明をしていただきまして、市民の皆様は分かっていただけるかなというふうに思いますが、先ほどから申しておりますように、この警告シールを貼られたごみ、ほとんどの方が持ち帰らないという現状もありますので、そこも含めてしっかりと今後は考えていくべきことなのかなというふうに思いますし、先ほど課長が言われましたように、例えばごみ出しカレンダーを欲しいと言われる方にはお渡しをしよると。掲示をしたいからくださいという方にはお渡しをしているということでしたが、例えばごみ出しカレンダーを収集場所に、全ての収集場所にというのは無理だと思うんですが、ある程度の広さがある収集場所に貼り出すというのも一つの方法。

 また、その日収集するごみの種類を掲示をするという、そういうような工夫も必要になってくるのかなというふうに考えております。

 また、市民に寄り添った対策をしっかりと検討していただくことを要望をしておきたいと思います。

 2点目としては、高齢化に伴う単身世帯の増加に対応ということで、高齢化率40%超えとなった八幡浜市ですが、高齢者の単身世帯の数の推移をお聞かせください。

○議長(平家恭治君)  市民課長。

○市民課長(倭村祥孝君)  お答えします。

 当市の65歳以上の単身世帯数は、10年前の平成23年度末が3,531世帯、5年前の平成28年度末が3,989世帯、令和3年度末が4,199世帯となっています。

 人口の減少に伴い65歳以上の人口も減少しておりますが、高齢者の単身世帯数は増加の傾向にあります。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  ありがとうございます。

 令和元年6月議会の一般質問で、高齢者等のごみ出し支援についての質問をいたしました。答弁では、事業としては行っていないが、個別に対応しているという答弁でありました。

 また、今後は支援を必要とする対象者の把握に努め、関係部局と連携して、どのような支援が効果的か協議を進めたいとの答弁をされています。

 西予市では、ふれあい収集と名づけて戸別収集を行っていますし、松山市でも地域を決めて実証実験を今年から始めているというふうに伺いました。

 高齢者のごみ出し支援について、事業として行う予定や支援についての効果的な取組について、その後、対応に変化などはあるのか伺いたいと思います。

○議長(平家恭治君)  市民福祉部長。

○市民福祉部長(二宮恭子君)  令和元年6月議会の一般質問でお答えをしました個別対応を現在も続けております。

 よくある事例が、ごみ出し困難者はヘルパー等を利用している場合が多いのですが、ヘルパーが朝8時までのごみ出し対応は難しいというものです。

 その場合、市販の青い蓋付きのポリバケツ等の容器に、ごみ出しの日以外でもヘルパーが入られたときにその容器に出すことを認めております。

 その他の事例を含め、実際の対応として、令和元年度は4件、2年度は2件、3年度はゼロ件、本年度は今現在で2件の実績があり、この増加状況によっては事業化の検討も必要になるのではと考えます。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  しっかりと個別に対応していただいているという今部長の御報告でしたが、まず支援の依頼があった場合に、今風に個別には考えていくということで対応をしていただいているということでございましたが、役所にとっては御用聞きの姿勢が行政への信頼につながっていくというふうに思っております。

 高齢者世帯や高齢の単身世帯の方へ民生委員さんの御協力を得ながらとか、またヘルパーさんの御協力を得ながら、ごみ出しに困っていないかというような調査を行っていただいて、困っていたら御連絡くださいではなく、行政のほうから手を差し伸べるべきではというふうに考えますが、いかがでしょうか。

○議長(平家恭治君)  市民福祉部長。

○市民福祉部長(二宮恭子君)  ごみ出し困難者につきましては、ごみ出し以外の生活においても周囲の方の手助けなどが入っているケースが多いと思います。そういった方が多く、そういった情報がある地域包括支援センターや社会福祉課と連携し、ごみ出し支援が必要な方の把握、対応を進めていきたいと考えます。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  よろしくお願いいたします。

 3点目で、プラスチックごみ削減に向けての取組というところに移らせていただきます。

 スーパーマーケットなどの業界団体日本チェーンストア協会によると、レジ袋を辞退された割合は、2021年度で80.26%、レジ袋有料化の環境保全への効果は限定的というふうな指摘もありますが、少なくとも買物客がプラごみなどの環境問題に対する当事者意識は持つようになったのではないかというふうな指摘がされております。

 プラスチックごみの削減に寄与するため、スーパーやコンビニでは有料でのレジ袋販売が2020年7月1日より行われています。ほとんどの方はマイバッグ持参での買物をしておられますが、マイバッグを忘れた際や男性の方の買物時ではレジ袋を購入されている方もよく見かけます。

 お店によってレジ袋の値段も異なりますが、よく見かけるのが2円、3円、5円といったところでしょうか。レジ袋にお金を払うのであれば、スーパーやコンビニなどでレジ袋の代わりに指定ごみ袋を販売するというのも一つの方法ではないかと考えます。

 千葉市では、指定ごみ袋をスーパーのレジ横へ単数販売を行っているというふうにお聞きをいたしました。

 指定ごみ袋のデザインを少し変更して10リットルサイズを作成すればマイバッグとして使えるサイズにもなります。家庭では指定ごみ袋として使うことができ、SDGsの取組にもつながるのではないでしょうか。

 もう一つの事例として、東京都日野市では、9月1日より試験的にレジ袋のごみの減量のために、市指定ごみ袋のデザインをおしゃれなデザインに変えて商品購入時のレジ袋として販売する都内初の実証実験を行うことが決定したそうです。

 そこで、八幡浜市でも四国で初、愛媛で初の試みを要望します。

 単身家庭や2人世帯の方にとっては、現行の20リットルサイズのごみ袋では大き過ぎるというお声を聞きます。市長をかこむ会でも意見が出されたと伺いました。燃やすごみの収集は、各地域で週2回あります。20リットルサイズのごみ袋では大き過ぎるけど、夏場は臭いの問題もあり、もったいないけど仕方なく使用していると言われる方もいらっしゃいました。

 10リットルサイズのごみ袋であれば、スーパーでのマイバッグとしても使用できるサイズとなりますし、各サイズの1枚売りを行っていただければ、45リットルサイズを年に数枚しか使用しない方などにも大変喜ばれるというふうに考えます。

 おしゃれなデザインに変えれば、マイバッグとしても喜ばれ、レジ袋の削減にも大いに貢献ができるようになります。

 いろいろと申してまいりましたが、要望したいことを整理しますと、1、単身や少人数家庭向けに10リットルサイズの燃やすごみ袋を作製し、スーパーやコンビニ、ドラッグストアなどではおしゃれなデザインの10リットルサイズの指定ごみ袋をマイバッグとして販売。2点目としては、指定ごみ袋各サイズのスーパーなどでの1枚売りの実施。以上2点を要望したいと思いますが、いかがでしょうか。

○議長(平家恭治君)  市民福祉部長。

○市民福祉部長(二宮恭子君)  まず、レジ袋として10リットルサイズの指定ごみ袋作製という点ですが、単身世帯や少人数世帯向けの10リットルサイズの燃やすごみ袋につきましては、必要とされる方の意見や、どのくらい需要があるのか等を調査していきたいと考えます。

 さらに、単数販売を実施するには、指定ごみ袋の取扱店に負担がかかりますので、今後の課題とさせていただきたいと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  ありがとうございます。

 主婦の立場からすると、スーパーで例えば1枚売りを行っていただくと、非常にスーパーには負担になるという今お話ではございましたが、それこそ勢いとしては、実際にもしやっていただける方向性になるのであれば、例えば女性団体の方であったりとか、我々議員もお願いにはスーパーに行きたいなというぐらいの勢いを持っておるということをお伝えをしておきますので、またしっかりと考えていただきたいなというふうに思います。

 全国の自治体でいろんなごみの削減であったりとか環境に配慮した様々な取組、また面白い取組を行っているところも数多くあります。1つ御紹介をさせていただきたいんですが、神奈川県の相模原市のごみの山は宝の山と題した新聞記事が目に留まり、読んでみました。

 流動床式ガス化溶融炉というあらかじめ砕いた電子機器などを含む一般ごみを高温で流動する砂に接触させることで灰やガスに分解し、比重の重い貴金属が底の砂にたまる仕組みとなっていて、休炉時に砂を取り出し、熱で溶かして電気分解することで金と銀を回収するというものだそうです。

 焼却炉を建設したプラントメーカーとの調査研究を相模原市の方とともにされて、2018年度から事業を開始され、昨年度に初めてこの金と銀を回収したところ、1年間で金と銀をそれぞれ約15キロずつ、合計約30キロを回収することに成功。取り出した金と銀を売却し、改修費を差し引いて3,700万円の収入があったということの記事が載っておりました。

 今後は、金、銀だけではなくて、ほかの金属も含まれているのかを調査していくことで、ごみから資源採集の可能性を探っていきたいというふうにされておる記事でありました。

 担当課長にまずここでお伺いしたいなというふうに思いますが、この流動床式ガス化溶融炉について御存じでしょうか。また、電子機器の回収については、私は一部パソコンのみ回収されておるという認識を持っているのですが、それでよろしいでしょうか。

○議長(平家恭治君)  生活環境課長。

○生活環境課長(菊池和幸君)  その炉の技術につきましては、私は存じ上げておりません。今後研究していきたいと思います。

 ちなみに当市の灰につきましては、業者のほうに処分を依頼して市外のほうに出しております。その業者がそういう形で金属を収集しているかについては存じ上げておりません。

 次に、家電製品の件につきましてお答えします。

 家電製品につきましては、エアコン、テレビ、冷蔵庫、冷凍庫、洗濯機、衣類乾燥機などリサイクルの対象になる品目以外は燃やさないごみとして回収しております。今年4月から燃やさないごみの指定袋大45リッターを導入しておりますので、電子レンジとかプリンターとか、従来では粗大ごみとしてしか出せなかった家電を家庭ごみ収集で集めております。

 この件につきましては、燃やさないごみの指定袋の大を導入したことを周知するために、3月の市の広報に掲載しております。

 また、携帯電話、デジタルカメラ、ゲーム機、リモコン等、小さな家電製品につきましては、拠点ボックスで無料にて回収しています。このボックスにつきましては、八幡浜庁舎、保内庁舎、各出張所のほうに設置しております。

 なお、パソコンや携帯電話を廃棄するときは、ハードディスクを壊すなど情報の消去をお願いいたします。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  佐々木加代子議員。

○佐々木加代子君  すみません、非常にごみのこのガイドブックの中に載っておりますよというふうに課長言われておりましたので、いかに隅から隅まで目が通ってないかという私自身の反省にもつながりました。しっかりと読み取っていきたいなというふうな思いでおります。

 この流動床式ガス化溶融炉というものですが、将来に向けて調査研究していく価値はあるのではないかというふうに考えます。そういうふうに思いますし、今は業者に灰を含めて引き取っていただいているということで、そこから例えば金とか銀とかを取り出すという方向性には八幡浜市はなっていないというお話でございましたが、将来に向けて調査しても価値があるのかなというふうに考えておりますので、今回御提案をさせていただきました。

 今後も八幡浜市でのごみの削減の取組についても、全国での様々な取組を参考にしながら、行政そして市民の皆様とともに考えていきたいというふうに思っておりますので、御協力のほどよろしくお願いをいたします。

 以上で今回の私の一般質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

○議長(平家恭治君)  休憩いたします。

   午後 1時52分 休憩

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   午後 2時08分 再開

○議長(平家恭治君)  再開いたします。

 次、遠藤 綾議員。

〔遠藤 綾君質問席へ移動〕

○遠藤 綾君  トリを務めさせていただきます。遠藤 綾でございます。私は大綱5点について質問させていただきます。理事者の皆様には、市民に分かりやすい説明をよろしくお願いいたします。

 大綱第1点、原子力発電についてです。

 今回の質問は、原発の新増設などについて伺います。

 政府は8月24日、エネルギー政策を検討する政府の会議で、来年夏以降に原発7機の再稼働を追加で目指すと表明しました。また同時に、福島の事故以来、想定していないとしてきた新増設、リプレース、建て替えについても方針を転換し、次世代原子炉の開発、建設を検討するとしています。

 さらに、政府は原発の運転期間の延長も検討するとの方針を表明しています。また、これは四国電力が新号炉について研究をしているとの情報も入ってきております。

 岸田首相は、エネルギーの安定供給や脱炭素を原発活用の理由に上げています。しかし、原発が一たび重大事故を起こせば、地場産業も地域のつながりも断たれ、広範囲の人々に甚大な被害をもたらすことは、福島の原発事故の現状、今の現状を見れば明らかだと思います。

 使用済み核燃料の再処理工場は、2022年度上期の竣工の予定でありましたが、また延期され、26回目の延期となりました。竣工時期のめどはいまだ立っていません。使用済み核燃料の最終処分の見通しも立っていません。

 安全対策や事故の際の補償費用などコストの面でも負担が重い原発は、持続可能性がある未来エネルギーとは言えないと思います。

 エネルギーの安定供給の課題は、省エネルギーと再生可能エネルギーの拡大を本気で追求してこそ打開の道が開けると思いますが、原発頼みの政府のこれまでの政策が、再生可能エネルギーの本格的な普及を妨げてきた面があります。日本は再生可能エネルギーの分野では他国に大きく後れを取っています。

 当市においても、地熱発電などの取組が始まったばかりでありますが、まだまだこれから取組が必要だと思います。

 そこで、お伺いします。

 四国電力伊方原子力発電所3号機、これは1994年12月15日運転開始で、2034年で40年を迎えますが、この3号機の運転延長や新増設を許さず、一日も早く廃炉を決断し、廃炉作業や再生可能エネルギーを活用した運営で地元の雇用も安全も守る、こういった方向を決断すべきであると私は思います。

 市長として、こういった立場を表明して、四国電力や伊方町、四国電力などにこういったことを意見をすべきではないでしょうか、お考えをお聞きいたします。

○議長(平家恭治君)  市長。

○市長(大城一郎君)  伊方発電所3号機については、伊方原子力発電所周辺の安全確保等に関する覚書に基づき、国の規制委員会の審査、愛媛県の伊方原子力発電所環境安全管理委員会での議論や、市民代表者、市議会議員の意見等を踏まえ、八幡浜市としての意見を総合的に判断し、厳しい要望と条件付で容認した経緯がありますので、現時点では、私の考えとして、伊方発電所3号機の廃止についての四国電力に対して申入れするつもりはございません。

 今回の国のエネルギー政策の方針転換に関しては、電力需給が逼迫している中で、その解消やカーボンニュートラルの達成など、背景に様々な要因があったと考えられますが、いずれにしても原子力発電自体は国のエネルギー基本計画の中で位置づけがされておりますので、本市としては、原子力発電の可否といった大きな問題に対しては、国政のより広い場面で議論をしていただくものであると思っております。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  そういったお答えであろうとは予想しておりましたけれども、ただ、東京電力福島第一原発の事故が起こったときに、この事故で被害を受けられた住民らが集団で訴訟を起こしています。東京電力とそして国を相手取った訴訟が主なものですが、2022年、今年の3月に最高裁の決定で、東電の上告が退けられ、東電の責任が確定しました。

 そして、その一方で国の責任を問うて損害賠償を求めた裁判は、今年の6月に最高裁で認められませんでした。

 こういった2つの裁判がありました。2つ目の国の責任が問えなかった裁判の判決は、2002年当時の津波の予測が最大15メートルと予測していた東電の試算には合理性があると判断し、国が対策を義務づけていれば防潮堤が設置された可能性は高かったとした。しかし、実際に発生した地震はマグニチュード9.1で、想定していた地震8.2前後よりもさらに規模が大きく、もし試算に基づく防潮堤をつくっていたとしても、敷地に大量の海水の浸入は防げなかったと指摘し、国が東電に対策を義務づけなかったことと原発事故発生に因果関係はないと結論づけたという理由で国に責任はないという判決であったということです。

 東電の想定で15メートルは不十分であるという指摘が、東日本大震災が起こる前にも専門家や国会の中でも追及がありましたが、それにもかかわらず国はこの安全神話にすがって事故は起きない、これ以上の対策は必要ないと、国会でも答弁があり、東電に要求しなかった。しかし、そういった対策をしていても防げなかったという理由で国に責任はないというこういった判決、これは現在の想定以上のもし災害が起こって大事故に至った場合にも、国は責任を取らない、そういう宣言に等しいと私は思います。想定できなかったら国は責任は取らない、そういう宣言に思えます。

 国が、国の方針だからといって原発の政策、市として従っていたとしても、現在の想定以上のもし災害が起こったときには、国は責任を取らない、国は住民を救済しない可能性があるということを示していると思います。

 福島の住民が起こしたこのような裁判は、決して人ごとではなく、南海トラフなどの巨大地震も予想される当市において、本当に他人事ではない。四国電力が現在想定している基準地震動650ガルを大きく超える地震が、その後日本各地で起こっています。今後伊方でも想定外の大きな地震が起こる可能性もあります。

 四電は安全だとしていますが、最高裁判決が示すように、想定を超える災害があり、もし事故が起こった場合でも、国は責任を取らないということですから、今専門家から今の国が想定している基準、四電が想定している基準、もっと厳しい対策が必要だという指摘もありますが、それに基づく対策をしていなくて想定外の大きな被害があった場合にも、国が責任を取らない可能性があります。

 この国の方針に従っているだけでは市民の安全は守れないと思います。専門家の最新の知見を常に学びながら、国や県、四電に対して最新の知見でより厳しい安全対策を求めていくことが、市民を守るために大切だと思いますが、こういった国の姿勢、責任を取らない姿勢など、さらにどう感じられましたでしょうか、お答えください。

○議長(平家恭治君)  市長。

○市長(大城一郎君)  先ほども答弁の中で申しましたが、厳しい要望と条件付で容認した経緯というのがあります。国が650ガルと想定したところを、愛媛方式で愛媛県の中村知事が1,000ガルに対応した要請をしたところでありまして、それに応えて四国電力もそういうふうな対応を取っていただいたところでもありますし、そういった意味においても厳しい要望と条件付というような形で容認したというようなところがあります。

 しかしながら、今遠藤議員がおっしゃったように、新しい知見、新しいことが発見されれば、それなりにやはり対応してもらう、そういった要望をしていくのも当然だと思っております。安全に対して終わりはない。原子力政策に対する安全に対しては終わりがないというような思いでこれからも臨んでいくつもりであります。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  中村知事が1,000ガルと言ったということですが、1,000ガルを大きく超える2,000ガルとか、そういう地震も起こっています。

 今後、本当に想定外が起こらないとは誰にも言えないと思いますので、さらに最新知見を常に取り入れながら要望をしていっていただきたいというふうにさらに要望したいと思います。

 愛媛新聞の9月8日の記事によりますと、京都大学特任教授の安田 陽氏が、産業革命以来の気温上昇を1.5度に抑えるという2050年の目標、これを実現するには、2050年時点で排出ゼロ実現ではなくて、2030年までの今後10年間の取組が決定的に大事で、早急にCO2など大幅に減らさなければいけないと指摘しています。

 原発新増設では、決定的にこの10年には間に合わない。原発は時間がかかりますので。政府の計画はまた原発を多数再稼働させた場合、その結果、大量の電力が供給されて原発以外の発電所の稼働が減ってしまい、不採算となる電源が増える。廃止が進み、今後供給のリスクが拡大するおそれがあるということも指摘しています。

 今年の夏の電力供給の逼迫も、データに基づいた科学的な検証なしに原発新増設や再稼働などの政策誘導をすることでは、問題は解決しないとも指摘しています。

 短期間のCO2の削減にやはり効果的なのは、運転開始までの準備期間が短い再生可能エネルギーの本格的な拡大とエネルギー利用の効率化だと指摘されています。その実現には、国の政策が本当に重要だとされています。

 当市においてもCO2削減目標を掲げていますが、気温上昇の1.5度に抑えるには早期の取組が大切ということですので、節電そして再生可能エネルギーの取組を、国の施策なども出てきておりますので、そういったものも活用しながら早期に取り組んでいただきますように要望します。

 また、廃炉作業にも原発を稼働する以上に雇用が必要と言われていますし、最新の科学的知見を常に取り込みながら、国や県、四電への厳しい対策を求めていくことなども必要だと思います。こういったことを行っていっていただきたいと述べまして大綱1の質問を終わります。

 次に、大綱2に移ります。

 防災・減災対策についてであります。

 気候変動などによる豪雨災害や地震など、毎年全国各地で大きな地震が起こっています。当市でも、2018年7月、西日本豪雨災害があり、土砂崩れや川の氾濫による住宅浸水などで大きな被害がありました。

 八幡浜市でも、もし線状降水帯が発生して数時間にわたって大雨が続けば、4年前と同様の被害が起こる可能性があります。

 南海トラフによる巨大地震が起きれば、津波や土砂崩れ、建物の倒壊などの被害も予想されます。実際に被害が起こってからの対応ではなくて、危険が予想される箇所の対策を早急に行っていく必要があります。

 今回は特に市民から対策の要望があった2点について伺います。

 1つ目は、津波一時避難場所へ向かう道路の整備についてであります。

 実際に災害が起きたときに、いざ避難しようとしたら、避難場所への道が荒れていてかえって危険になったのでは本末転倒です。八幡浜市津波ハザードマップによると、現在津波の際には、高台による津波一時避難場所へ避難することになっていますが、そこへ行くまでの道が荒れているとの市民の声があり、私も実際に見に行きました。

 ある津波一時避難場所へ行く道は、確かに山の木や竹などが覆いかぶさって荒れている状態でした。

 そこで、伺います。

 津波一時避難場所へ行くまでの道路については、どのように整備する体制になっているのか、現在指定されている津波一時避難場所の数と併せてお答えください。

○議長(平家恭治君)  総務課長。

○総務課長(宮下栄司君)  お答えします。

 南海トラフ地震などによる津波一時避難場所は、地元住民が決定し、海岸部を中心に112か所を指定しています。

 津波浸水想定区域における津波一時避難ルートの安全確保のため、愛媛県緊急津波対策推進事業費補助金を活用し、避難路や手すり、街灯、標識板を平成24年度と平成25年度の2か年で合計90か所の整備をしました。

 この事業において早急に必要な津波避難路等の整備については、一応終了したと考えていましたが、各地区から避難訓練の検証結果として、手すりや太陽光街灯の設置要望が出てきたため、市民の円滑な避難を目的に自主防災会等が実施する避難路整備等に対して、平成29年度から八幡浜市津波緊急避難路等整備事業補助金交付要綱を定め、避難路整備事業を行っています。

 また、避難路の草刈り等については、各地区において対応していただいているところです。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  県の補助金での90か所の整備、そして平成29年からの市の予算がついての整備が進んでいるというお答えで、草刈りについては各地でということでした。

 ただ、各地域でやりきれない、例えば所有者が管理するお金がないとか、そういった場合も考えられますので、そういった場合にはどのように対応されるでしょうか、再度お願いします。

○議長(平家恭治君)  総務課長。

○総務課長(宮下栄司君)  そういう場合につきましては、道路管理者として指導、管理している市と、境にある例えば上が竹やぶでそちらのほうの竹が寄ってくるという形で道路が通れない、通りにくくなっているということも考えられますので、そういうところには個別に相談のほうをいただいて、そういう上の竹やぶの所有者等と市のほうが仲介に入って話合いをするということも考えられますので、個別に御相談いただいたらと思います。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  そういう場合も十分考えられると思いますので、所有者の方とも間を取り持っていただいて適切な対応をお願いしたいと思います。

 今は自費でということですが、今後は予算化なども必要ではないかと思いますので、こういったこともぜひ検討いただきたいと思います。

 次に、河川の整備についてです。

 大雨が降ったときに、上流の木や石等が流れてきて下流の流れを遮るなど、氾濫の原因にもつながるため、上流の川の整備、川床の整備、草刈りなど日頃の整備が重要であると思います。

 毎年夏になると草が伸び、市民から川が草原のようになっているとの声がありまして、伺います。

 市内の川の整備について、現在どのような整備体制と計画なのかを伺います。

○議長(平家恭治君)  建設課長。

○建設課長(宮下研作君)  お答えします。

 市内には愛媛県の管理する二級河川が25本存在し、そのうち千丈川及び五反田川につきましてはふれあいの水辺づくり事業、喜木川につきましては水辺空間整備事業によって整備された区域はあります。

 これら各事業によって整備された区域については、平成9年に県と市で締結した河川環境施設管理協定に基づき、市が年1回、9月から10月頃に除草作業をすることとなっており、今年度も入札が終わり、今ちょうど作業の準備をしているところです。

 なお、河川環境施設管理協定の範囲は、千丈川が延長約9.8キロメートルのうち約2.7キロメートル、五反田川が延長約8.4キロメートルのうち1.8キロメートル、喜木川が延長約11.3キロメートルのうち約1.2キロメートルで、いずれも市街地を中心とした区域が対象となっています。

 これらの範囲外及び他の二級河川についても、除草が必要な箇所や護岸の破損等があれば、県へ報告し、対応を依頼しております。

 さらに、千丈川、五反田川、喜木川、宮内川においては、流下断面を広げるための河床掘削を計画的に実施していただくよう県へお願いしているところです。

 また、それ以外の河川及び水路等については、管理者である市のほうで必要に応じ除草や修復を行っています。

 防災そして環境美化の観点からも、今後も県と協力しながら河川の適切な整備・管理に努めていきたいと思います。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  県と協力しながら管理をしている。そして、千丈川、五反田川、喜木川については、協定に基づいて年に1回除草などをしているということでした。

 入札が終わって9月、10月頃除草というお話でしたが、お盆前にきれいにならないかという声がありまして、この時期に、9月にするというのも一つの案ではあると思うんですが、もうちょっと早く、親戚が戻ってくるときに川で触れ合いたいときに草がぼうぼうになっているのはどうかという声もありますが、この9月、10月の時期というのをもうちょっと早めることはできないのかということをお聞きしたいと思います。

○議長(平家恭治君)  建設課長。

○建設課長(宮下研作君)  先ほど申し上げました千丈川、喜木川、五反田川においてのふれあい水辺づくり事業、水辺空間整備事業は、多様な生物の生息、生育の場である貴重な水辺環境を保全し、人と自然が触れ合える環境をつくることを目的の一つとしております。

 具体的に生息するもので言えば、五反田川などに蛍が飛んでおります。そういった意味で、6、7、8月のお盆前というのはどうかなというところがあるのと、あと草がやはり年に1回の除草作業というところで、草が伸びきった9月、10月、そのあたりが妥当ではないかと判断してやっております。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  蛍の生育のピークを調べてみましたら、5月、6月が全国的にピークで、やはり7月にはもう蛍の時期は過ぎているということで、もうちょっと早くしても蛍には影響がないんじゃないかなというふうに思いました。

 草が一回伸びきったところでということですが、お盆前にたとえ切ったとしても、冬には伸びないので、それほど長くはならず、お盆などに子供たちが来たときに川で触れ合える機会も増えると思うんですが、そういう考えもあるんですが、どうでしょうか。

○議長(平家恭治君)  建設課長。

○建設課長(宮下研作君)  蛍というのは一例を挙げただけで、ほかにもたくさんの生物、生き物がおりますので、そういうことを考えております。そういった意味で、やはり9月ぐらい、伸びきった頃に刈っていくのがいいのかなとは考えております。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  いろいろな考えがあるとは思うんですが、私はそういう声がありましたのでお伝えしました。市民の方の声をよく聞いて、適切な時期に除草をしていただきたいというふうに申したいと思います。

 次に移ります。

 大綱3点、物価高騰への対策についてであります。

 物価の高騰が厳しさを増し、事業者の営業にも、市民の生活にも影響が出ています。

 1点目、原油・原材料高騰への中小事業者の支援についてであります。

 東京商工リサーチが8日発表した8月の企業倒産件数、負債1,000万円以上を見ますと、前年同月比の5.5%増の492件となっております。5か月連続で増加です。

 政府の資金繰り支援策などで倒産件数全体は抑制されていますが、新型コロナウイルス関連倒産は5割増の193件に上り、倒産全体の39.2%を占めたということです。

 また、商工リサーチによりますと、急激な円安や資源高の影響により、中小零細企業を中心に年末に向けて倒産の増加ペースが早まると懸念がされています。負債総額は22.4%増の1,114億2,800円とのことです。

 産業別では、運輸業が35件、前年同月の15件と比較すると倍増、燃料価格の高止まりが影響し、今年最多を記録したそうです。

 一方、飲食業などを含むサービス業は167件、前年同期比が174件ですので、少し減少したということであります。

 このようなデータも、これは全国のデータですが、ある中で、当市の事業者への対応について伺います。

 1つは、原油価格や物価高騰などの影響を受けている中小事業者に対して、当市としてこれまでどのような対策を取ってきたのか、お答えください。

○議長(平家恭治君)  産業建設部長。

○産業建設部長(垣内千代紀君)  本市の原油価格・物価高騰の影響を受けている事業者への支援策としましては、5月臨時会において新型コロナウイルス感染症の感染長期化並びに原油価格・物価高騰により低迷する市内経済の活性化と生活支援を図るため、第3弾となるスーパープレミアム付商品券事業の承認をいただき、事業を実施しているところです。

 さらに、8月臨時会においては、原油価格高騰の影響が特に大きい運送事業者に対する貨物自動車運送事業者緊急支援事業、また畜産用の配合飼料の価格上昇の影響緩和を目的とした畜産経営者緊急支援事業の承認をいただき、これらの事業も進めています。

 このほか、コロナ対策として始めたものですが、フェリー会社に対する港湾使用料の減免措置やバス会社、タクシー会社への支援なども、原油価格が高騰する現状を踏まえ、今も継続しているところです。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  ありがとうございます。

 今までの様々な対策を打っていったということですが、今後はどのような対策を取っていくお考えでしょうか。

 コロナ禍や物価高騰前と比べて売上げの減少している事業者や、原材料の単価が増加している事業者などに対して、例えば1事業者当たり5万円の緊急支援を行う、こういった対策も必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。

○議長(平家恭治君)  副市長。

○副市長(菊池司郎君)  本市では、これまで新型コロナウイルス感染症の影響により売上高の減少した中小企業者等に対し、えひめ版応援金を支給したほか、特に影響を受けた交通事業者、宿泊業者、旅行業者等に対しては、別途支援を行ってきたところです。

 今後の原油・原材料価格高騰への支援につきましては、引き続き国や県の動向を注視しつつ、市内経済や事業者への状況の把握に努め、必要な対策を講じていきたいと思います。

 なお、先般、国は10月に総合経済対策を策定すると表明しております。種々の事業がありますので、当市としてどういうのが一番事業者の支援になるのか検討したいと考えております。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  この質問を考えていて出した後に国が対策をするということが分かりました。そういったことも活用しながら適切な支援策をぜひ行っていただきたいと要望いたします。

 次に、市民生活への支援について伺います。

 値上げは食料品、水道光熱費などの生活必需品を中心にあらゆる品目にわたり、市民生活に大きな影響を与えています。

 食品主要メーカーの年内の値上げ計画は、実施分を含めて1万数千品目にも及び、平均値上げ率は13%を超えているとのことです。

 市民の方から、今までと同じように買物をしていたつもりでも、気づいてみたら数千円高くなっていて、物価高騰を実感するというような声があります。

 最も有効な対策は、全ての消費に係る消費税の減税だと私などは思いますが、市としてできる交付金などを活用しての対策について伺います。市として今後どのような対策を取るお考えでしょうか、これまでの対策と今後の対策についてお答えください。

○議長(平家恭治君)  政策推進課長。

○政策推進課長(松良喜郎君)  お答えします。

 物価高騰などへの生活者支援としては、コロナ対策として実施してきたものも含め、これまで国の施策である特別定額給付金や住民税非課税世帯、低所得の子育て世帯に対する臨時特別給付金などの給付はもちろん、市の独自施策として基準日以降に生まれたため特別定額給付金の対象外となった新生児に半額を給付する新生児臨時定額給付金給付事業や、全市民を対象としたスーパープレミアム付商品券事業などを実施してきました。

 また、先般の臨時議会で保護者等への支援として、小・中学校、保育所等の給食食材の価格高騰に対する支援事業も追加し、コロナ禍から引き続き大きな影響を受けている市民生活への支援を行ってきました。

 今後の施策については、現時点で具体的に決定しているものはありませんが、これまで同様、市民からの声を十分お聞きしながら、時期を逸することなく必要な対策を講じていきたいと考えています。

 ただし、生活者支援は対象者も多く、予算規模も大きくなることが多いため、国の施策を中心に実施することとはなりますが、今後も国、県の動向を注視しながら、国の施策では行き届かない部分については、臨時交付金なども活用し、市として独自の対策を講じてまいります。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  今までやってきたこと、そして今後のことについてお話しされましたが、その中でスーパープレミアム付商品券についてお話がありましたので、今回の第3弾の1万円で2万円分の商品が買えるという今回の事業、500円ということで喜ばれておりましたし、今までより1人当たりの市民の配付も公平であったということで、よかったのではないかと私も思います。

 今回の第3弾の商品券、現在どれぐらい進んでいるのか、購入などについてお答えください。

○議長(平家恭治君)  商工観光課長。

○商工観光課長(萩森久人君)  それでは、お答えいたします。

 7月15日から販売を開始したスーパープレミアム付商品券第3弾でございますが、こちらの最新のデータは、先週末9月9日金曜日のデータを本日9月12日、本日付で整理したものを述べさせていただきます。

 販売冊数が5万3,048冊、発行総数に対する販売率は84.2%となります。

 なお、同じく本日時点で市内537登録店舗で約3億557万円が使用されております。販売冊数に対する換金率は57.6%でございます。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  この第3弾はいいと思うんですけれども、今後とも進めていただきたいと思うんですが、ただ、特に影響の強い低所得者対策、物価・電気代手当てとも言うべき給付金5万円といった支給、こういったものもぜひ検討していただきたいと思いますが、6日に政府も住民税非課税世帯に5万円給付で調整していると、地方創生臨時交付金は1兆円から増額するというニュースもありました。

 ただ、物価高で苦しんでいるのは住民税非課税世帯だけではありません。市民全体に5万円の給付を考えていただけないかという提案をいたしますが、いかがでしょうか。

○議長(平家恭治君)  総務企画部長。

○総務企画部長(藤堂耕治君)  お答えします。

 全市民に対する一律給付は、スーパープレミアム付商品券事業のように、生活者支援と地域経済対策の両面の効果を期待する事業とは異なり、特に支援の必要ない方にとっては過剰な給付となってしまい、一時的な所得増加は貯蓄に回る可能性が高くなる傾向にあります。

 ただし、本当に困っている人には必要な支援となることから、国も全国民に対し10万円を一律給付した特別定額給付金以降は、低所得者や子育て世帯など、対象を限定して給付を行っているところであり、今回報道のありました5万円給付についても、物価高に大きな影響を受ける非課税世帯を対象に調整しているとのことです。

 議員御提案の全市民に対する5万円給付は、1人当たりの支援額は5万円であっても、全体では約16億円という膨大な予算が必要となるため、市単独での実施は難しいと考えます。

 基本的に一律給付については国の施策を中心とし、市としては、本市の実情に応じたきめ細やかな対応が必要な部分について臨時交付金等も活用しながら対策を講じてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  この物価高で苦しんでいるのは非課税世帯だけではない。政府が物価・賃金生活総合対策本部で決めた物価高騰対策である住民税非課税世帯への5万円給付は、この対象から外れている非正規雇用の労働者やこれに当たらない低所得者には届かないものであります。

 それに、高齢者の年金は6月から減額され、75歳以上の医療費の窓口負担は、現在原則1割負担が10月から2割負担の方が導入されます。

 今世界の96の国と地域がコロナ禍の下で付加価値税、消費税の減税に踏み切っています。消費するためにかかる消費税の減税は、生活や営業への一番の支援策だと思います。

 コロナ禍と物価高、燃料高騰で苦しむ市内の業者、市民を支援するための対策、市が直接支援する支援策が必要だと思います。

 プレミアム商品券、確かに生活支援と地域支援ありますが、ただ、その事業費がかかると思うんです。制作したりそして販売したり。それよりももう直接配ったほうが、もっと大きな支援ができるんじゃないかと、直接支援のほうがいいんじゃないかと私などは思います。

 国の施策もありますので、そういったものも活用しながらぜひ検討していただきたいですし、特に今年の夏暑かった。エアコンを使わずにはもう1日もいられないという状態で、電気代の負担が重くて苦しいという声も多く聞こえます。節約のためにエアコンを使わざるを得なかった、そういう声が聞こえます。

 今年の冬、そして来年の夏に向けてこの物価対策、エアコン代の対策の意味でも支援が必要ではないかと思います。ぜひ御検討いただきたいと要望いたします。

 以上でこの件を終わります。

 次に、大綱4、市営住宅についてです。

 高層階の高齢世帯の転居についてです。

 エレベーターのない市営住宅の5階に住んでいる高齢者から、足腰も以前より弱り、階段の上りおりがきつくなった。1階かエレベーターのある別の市営住宅に移れないかと要望がありました。

 その方が市に問い合わせたところ、1階の空きがあれば、入居前の修繕費は本人の負担で移れるが、1階が空いていないので移れない。エレベーターのある別の市営住宅は、必要な要件を満たしていないので移れないと言われたということです。

 そこで、お伺いします。

 高層階の高齢世帯の転居の要件と費用について伺います。

○議長(平家恭治君)  財政課長。

○財政課長(明礼英和君)  お答えします。

 高齢等に伴い2階以上の部屋での生活が困難になった入居者の低層階への転居における主な要件としましては、身体障害者手帳に移動機能障害に区分される等級が4級以上と記載されている者または介護保険制度において要介護認定されており、医師による階段の上りおりが困難である等の診断書を提出した者と同居する世帯等を要件に、現住宅の低層階への転居を認めています。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  当市の市営住宅、エレベーターのある住宅、なしの数の割合は大まかでいいんですが、どれぐらいになっているかを教えてください。

○議長(平家恭治君)  財政課長。

○財政課長(明礼英和君)  お答えいたします。

 まず、市営住宅のうち一戸建て以外の2階建て以上の団地数は32団地で、棟数は65棟、管理戸数は1,111戸です。

 そのうちエレベーターのある団地は、花園町団地、白浜団地、木多町団地1棟から4棟、新開町団地1棟から4棟の4団地です。

 2階建て以上でエレベーターのない団地の棟数と2階以上の管理戸数ですが、エレベーターのない団地数は、一部重複しますが、30団地、棟数は55棟で84.6%、2階以上の管理戸数は660戸の59.4%です。

 エレベーターのない団地の中で一番高層の5階建ての団地は、入寺団地、木多町団地5棟、大谷口第1団地、湯島団地、川久保団地、江ノ口団地1棟、2棟、西之河内団地1棟で、それ以外は4階建て以下となります。

 以上です。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  ありがとうございます。

 最初に高層階に入居した時点では若くて元気だった方でも、年を取れば誰でも足腰が弱ってきます。高層階であることで外出がおっくうになれば、要介護にならなくても健康寿命を縮めてしまうおそれがあると思います。

 そこで、お伺いしますが、同じ高層階の部屋で例えば40年以上住んでいるとか、後期高齢者である75歳以上の方とか、例えば80を超えた方とか、誰でも1回に限り1階もしくはエレベーターのある別の市営住宅に転居することを認める、このような要件を緩和してはどうかと思います。

 ただし、より症状の重い障害者手帳の方、そして要介護を受けている方を優先して、空いている場合ということですが、いかがでしょうか。

○議長(平家恭治君)  財政課長。

○財政課長(明礼英和君)  高層階から低層階等への転居につきましては、先ほど御説明した要件を満たした場合のみ認めております。

 現在のところは、居住年数や年齢等で一律に入居替えを認めるということは考えておりません。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  公営住宅法というのを私も見てみました。その中には、確かに入居者資格として幾つか書かれており、収入が条例で定めた金額を超えないことと現在住宅に困窮していることが明らかであることなどがあります。

 そして、現在高層階に住んでいる高齢者も、この要件を満たしていて入ったわけです。この方がもし移りたいという要望があれば移すことを認めるべきではないかと思うんです。

 例えば新規にエレベーターのあるところに移った場合の修繕費は自己負担ということで、市にとってそんなに負担もないと思いますし、建築基準法34条には、高さ31メートルを超える建物には非常用の昇降機を設けなければならないとあります。

 また、高齢者の居住の安定確保に関する法律では、原則3階建て以上の共同住宅、これはサービス付き高齢者住宅などですが、エレベーターを設けなければならないとも規定がありますが、これは高齢者入居の老人ホームなどの法律ですが、ここで言う高齢者は60歳以上ということですが、本来であれば市営住宅に住んでいる方もこの建築基準法にのればエレベーターをつけないといけないわけです。

 ただ、もう古くてそれができないということであれば、要介護になる前に何らかの先ほど申し上げた条件を満たせば移れるように要件を見直すべきではないでしょうか。建築基準法それから高齢者の居住の安定確保に関する法律でもあります。

 また、高齢者の居住の安定確保に関する法律の21条には、公営住宅を国土交通省の承認を得た場合に高齢者用の賃貸住宅及び老人ホームとして登録事業者に使用させることができるということもあります。

 今後、高齢化が当市の場合進む。先ほど41.4%の高齢化率という話がありましたが、市全体での高齢化も進み、市営住宅の住居者の高齢化も進むわけですが、市営住宅の一部をこういった高齢者の賃貸住宅にするという案も考えられるんではないでしょうか。そうすれば、この地域で高齢者も安心してそういったところに移ってもらいやすくなるのではないかと思います。そういった案もぜひ御検討いただければと思います。

 これぐらいにしまして次に移ります。

 次に、共有部分の管理について伺います。

 市営住宅では、棟ごとに町内会をつくるなどして共有部分の掃除や管理をしているところが多いと聞きますが、ある市営住宅の住民から、この棟は高齢者ばかりになって草刈りができなくなった。草刈り機はあるんですが、草刈り機を扱える人がいなくて困っているという声がありました。今後高齢で草刈り機の管理が難しくなる市営住宅が増えてくることも予想されますが、どのような対応をするのか、お答えください。

○議長(平家恭治君)  財政課長。

○財政課長(明礼英和君)  市営住宅では、草刈りや清掃などの共用部分の維持管理につきましては、入居者の方々で組織する自治会にお願いをしております。

 議員御指摘のように、今後入居者の高齢化等により共用部分の維持管理が難しくなることも予想されますが、団地内のコミュニティーの維持の面からも、基本は可能な範囲で各団地において継続をお願いできたらと考えております。

 以上でございます。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  これも高齢化の影響なんですけれども、基本は住民でということですが、どうしても手に負えないような場合にはぜひ市のほうで適切に行っていただきますように要望したいと思います。市営住宅の良好な住環境が維持できるように、ぜひよろしくお願いいたします。

 それでは、次に移ります。

 大綱5、ごみ袋についてです。

 30リットルのごみ袋が一時消えた時期がありましたが、これについて伺います。

 今年のお盆の時期にある市内の小売店から、現在30リットルのごみ袋の在庫がなく、発注しても入荷しない。フジの店頭からもなくなっていた。20リットルと45リットルはあるが、一番よく使う30リットルがないのは困る。お客さんからも聞かれているが、どうなっているのかという問合せが私にありました。

 その後しばらくして入荷したそうですが、市民が最も必要としているごみ袋30リットルが一時的にでも入荷しない時期があったのはなぜでしょうか、お答えください。

○議長(平家恭治君)  生活環境課長。

○生活環境課長(菊池和幸君)  指定ごみ袋の購入については、毎年4月に指名競争入札を執行し、1年間に使用される数量を7月末と12月末の2回に分けて納入してもらっています。

 本年度も4月26日に入札を執行し、1回目の納入期限を7月29日、2回目の納入期限を12月23日として契約を締結しました。

 受託業者は、ごみ袋の製造を中国の工場で行い、コンテナ船で日本へ輸送する計画でしたが、世界的な経済活動再開の動きにより、新型コロナウイルス感染拡大で停滞していた物流が一気に動き始め、海外の港湾等において混雑、混乱が発生していました。

 受託業者もそういった動きを考慮し、1回目の納入期限の2週間前、7月中旬には日本に到着するようスケジュールを組んでいましたが、予想を上回る物流の混乱、遅延に巻き込まれてしまい、納入が8月17日まで遅延してしまいました。

 結果として、それまでの期間一部の販売店、一部のサイズにおいて品薄、欠品が生じてしまいました。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  今回は様々なコロナの影響などで物流の乱れがあったということですが、ごみ袋が有料化されてからこれまでずっとそのような年に1度の入札、年に2回の納入というようなこれを続けてきたのでしょうか。そして、これまでには在庫がなくなるようなトラブルはなかったのでしょうか、お答えください。

○議長(平家恭治君)  市民福祉部長。

○市民福祉部長(二宮恭子君)  お答えします。

 これまでも指定ごみ袋の在庫管理については適正に行っており、今まではこのようなことは発生しておりません。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  ある業者から、7月半ばに30リットルを頼んだら、ない。8月初め頃に入ると言われ、そして8月初めに連絡したら、船がまだ着かない。8月のいつになるかはっきりしないと言われたということです。

 そして、その後市から連絡が来て、30リットルだけでなく45リットルも在庫がないと連絡があったと聞いたということです。

 お客さんも在庫がないと言われたので、いろいろな店を回り買いだめをしたということです。

 そうなると市民の中でちょうど切れた人が袋を求めてあちこち行くようなことで困った方がおられたのではないかと予想されます。

 また、ちょうどお盆の夏、暑い時期にごみ袋がないということであれば、ごみ袋は臭いもあり、困った方が多いし、お盆の前に家を片づけたいという人もいたのではないかと思いますので、多くの市民そして業者にも影響があったということで、今後このようなことがないようにしていただきたいと思います。

 コロナの影響というのはこの2年続いておりますので、製造の遅れは予想されたかもしれませんので、市民としては指定の袋しか現在持っていってもらえないということで、その袋がなければごみが出せないということで困ることは明らかです。

 切れ目のない在庫を確保できるように、例えばこの入札の方法をもう少し早めにするとか、量を少し増やすとか、市のどこかにこういう非常事態に備えて備蓄をしておくとか、今後も例えば災害の後にごみ袋が大量に必要になったりします。不測の事態にも備え、対応できるように、今後そういったことを不測の事態に備えておくべきではないでしょうか、どうですか。

○議長(平家恭治君)  市民福祉部長。

○市民福祉部長(二宮恭子君)  先ほど課長が申し上げましたとおり、どこの店に行ってもないというような状況ではなかったと。一部のお店によってそういうことが生じたということではありますが、在庫管理につきましては、先ほども言いましたように、適正に今まで行ってまいりましたが、今後、議員おっしゃるように、今起こっている世界的な原油高騰であるとか、急速な円高、そういった様々な要因が発生していることも含め、大規模災害の発生も考慮し、これまで以上に余裕を持った生産、在庫管理を行ってまいりたいと思います。

○議長(平家恭治君)  遠藤 綾議員。

○遠藤 綾君  その不測の事態に備えて十分な対策をよろしくお願いいたします。

 以上をもちまして私の質問を終わります。ありがとうございました。

○議長(平家恭治君)  市民福祉部長。

○市民福祉部長(二宮恭子君)  先ほどの訂正をいたします。先ほど円高と申し上げましたが、円安と訂正をさせていただきます。

○議長(平家恭治君)  これをもって本日の一般質問を終わります。

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○議長(平家恭治君)  これにて本日の会議を閉じます。

 以上で本日の日程は全部終了しました。

 明日13日は午前10時から会議を開き、引き続き一般質問を行います。

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○議長(平家恭治君)  本日はこれにて散会いたします。

   午後 3時06分 散会

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住所:愛媛県八幡浜市北浜一丁目1番1号
TEL:0894-22-5998
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