公開日 2022年12月20日
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○攝津眞澄君 皆さん、おはようございます。
昨日は同僚議員5人より様々な観点からの御質問があった中、女性議員3名が、全員がごみ袋問題について述べられ、女性目線での課題解決に取り組む姿を勉強させていただいたところです。
私もと続投できればよかったのですが、御期待に沿えず申し訳ございません。
私は、今回大綱1つに絞り、一球入魂で臨みますので、理事者の皆様におかれましては、市民の皆様に分かりやすい答弁をよろしくお願いしたいと思います。
それでは、始めたいと思います。
大綱1、子供たちのための安心・安全な環境整備についてです。
まず、八幡浜市の未就学児の人口推移についてお尋ねいたします。
少子・高齢化のあおりを受け、八幡浜市の出生率も年々減少しております。八幡浜市の出生数は、平成29年198人、平成30年度157人、令和元年度162人、令和2年度149人、令和3年度129人となっており、減少に歯止めがかかりません。
初めに、八幡浜市未就学児の推移、保育所、認定こども園、幼稚園の幼児数をお伺いいたします。
○議長(平家恭治君) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(岡本正洋君) お答えします。
本市の未就学児の人口推移については、今から10年前の平成24年度は1,446人だったのが、令和4年度は971人となり、475人減少しています。
本市の公立及び私立の保育所、認定こども園、幼稚園の児童数の推移は、平成24年度は845人だったのが、令和4年度は714人となり、131に減少しています。
以上です。
○議長(平家恭治君) 攝津眞澄議員。
○攝津眞澄君 保育所、幼稚園ともに毎年20人ほど、合計約40人ずつ減少しているようです。
少子化は八幡浜市だけでなく、愛媛県、日本の緊急課題とされております。
それでは、2つ目です。
八幡浜市の児童施設の耐震化と施設の充実についてお伺いいたします。
まず、保育所、幼稚園、認定こども園の現状についてです。まだ耐震化されていない児童施設の建築年月日についてお尋ねしたいと思います。
○議長(平家恭治君) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(岡本正洋君) お答えします。
本市の公立保育所等については、現在保育所が8か所、認定こども園が1園、幼稚園が1園、合わせて10施設あります。そのうち耐震性が確保されていない施設は、昭和51年3月末改築の神山こども園と昭和52年3月末改築の千丈保育所、昭和54年3月末改築の愛宕保育所の3施設です。
○議長(平家恭治君) 攝津眞澄議員。
○攝津眞澄君 千丈保育所、愛宕保育所、神山認定こども園の3施設がまだ耐震化がされていないということですが、先日神山保育所と神山幼稚園が統合した神山認定こども園と保内保育所、保内児童センターだんだんと八幡浜児童センターの視察に行ってまいりました。
まず、神山こども園ですが、園庭で子供たちが楽しそうに遊んでおりましたが、人数に対して園庭がとても窮屈に感じられました。中に一歩入ると入り口の壁や柱は劣化しており、危険であることが見てとれました。また、職員室もとても狭く、15人を超える先生方が全員でミーティングすることができないため、朝礼は園が始まる前に5歳児の部屋で行っているとお聞きしました。また、入・卒園やクリスマス会などの行事のための広い遊戯室が必要とされるときは、5歳児の部屋の本棚や家具を隣の教室へ移動してから空間をつくり、開催されているということでした。
近年、豪雨災害や土砂災害が多発し、南海トラフ巨大地震がいつ起こってもおかしくないと言われている中で、長い間耐震化が施されていない幼児施設に子供たちが毎日通園することに対して、またコロナ禍で密になるとの指摘もあり、先生方や保護者から絶えず心配や苦情が出ておりますが、市としてどのように考えておられるのか、お伺いいたします。
○議長(平家恭治君) 副市長。
○副市長(菊池司郎君) お答えをします。
耐震性が確保されていない保育所等3施設については、早急に対策を講じなければならないと考えております。
現在、市長の委嘱により保護者、施設職員、地域の代表者、その他学識経験者等15名の委員で構成する八幡浜市立保育所等再編整備計画検討委員会を設置して、本市の公立保育所、幼稚園、認定こども園、児童センターの今後の在り方について委員の皆様に私立の施設も含めて一体的に御協議いただいております。
今後、委員会からの報告を基に今年度末には再編整備計画を策定し、来年度から具体的に対策を講じていきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(平家恭治君) 攝津眞澄議員。
○攝津眞澄君 15名の皆さんで再編整備計画をされているということですが、出生率も年々低下の一途をたどっている一方、核家族化や親の共働きが増えたことにより、保育所や幼稚園のニーズも増えていると感じております。
活動に必要な場所が狭かったり、なかったりすることで作業効率も著しく低下し、またコロナ禍の中、感染予防対策もし難い環境でなかろうかと思います。
広い遊戯室が取れないということは、学校の体育館がないということです。雨天時や行事に際してしっかりと活動できる施設の充実をお願いしたいのですが、その点につきましてはどのように思われているか、お伺いいたします。
○議長(平家恭治君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(二宮恭子君) お答えいたします。
議員がおっしゃいますように、共働き世帯の増加により3歳児未満の児童の受入れは以前に比べ増えております。そのため、児童数が多い一部の施設では、乳児クラスを増やすなどの必要性が生じてまいりました。国の基準内で運営できるように、遊戯室と保育室を兼ねることで対応をしております。
こうした施設の部屋割りについても、子供たちが伸び伸びと生活できるように、今後の児童受入れの傾向を見据えて、再編整備計画に反映させたいと考えております。
以上です。
○議長(平家恭治君) 攝津眞澄議員。
○攝津眞澄君 3歳児、増加されるということで、ありがたいと思います。
御勤務の先生方におかれましては、今ある施設を工夫し利用しておられるところではありますが、トイレの数が少ない、子供は我慢できないということで、軒下がなく雨が室内に入ってくる、事務処理を行う場所が狭いのと個人で使えるパソコンが少ないため仕事の能率が悪い、保護者の駐車場がない、または狭い、園に入る入り口、靴置場が狭いため、登園時に入り口が混雑するが、場所の確保ができない、とにかく広い室内と園庭が欲しい、保育士にしか分からない子供たちとかの活動の動線があるので、施設をつくる際には現場で今働いている者の意見を細かく聞いてほしいとのお声もお聞きしております。
保育士さんが口々に言われるのは、凝った施設は要りません。ただ子供たちが安全で心地よく使える、また作業効率や使い勝手のよい空間を求めているということでした。
各保育園や幼稚園でいろいろな御意見もおありだと思いますので、ぜひ再度アンケートをされ、子供たちや先生方のニーズに合った保育施設になるよう切望しております。
次です。
八幡浜児童センター、保内児童センターの現状についてです。
次に、八幡浜児童センターと保内児童センターの利用者数の推移をお伺いいたします。
○議長(平家恭治君) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(岡本正洋君) お答えします。
八幡浜児童センターの1日の平均利用者数は、平成30年度が40.2人、令和元年度が23.4人、令和2年度が15.7人、令和3年度が9.1人と、毎年減少しています。
保内児童センターの1日の平均利用者数は、オープンした1年目の令和元年度が102人、令和2年度が35.2人、令和3年度が49.4人と、2年目に大きく減少したものの、それ以後回復傾向にあります。
以上です。
○議長(平家恭治君) 攝津眞澄議員。
○攝津眞澄君 保内センターは、コロナ禍ということで、まだ伸び率は少ないかもしれませんが、先ほどの数字を見ても分かるとおり、関連した施設が隣り合っていることで未就学児の利用も多く、子供たちや保護者の皆さんの交流や憩いの場にもなっているようです。
一方、八幡浜児童センターは平成15年に設置されてから改築されておらず、老朽化しており、年々利用者も減ってきております。
先ほど言われましたように、平成30年の1日平均利用者数は40.2人だったのに対し、令和3年度には9.1人、コロナの影響や保内児童センターへの利用者数が増えたことが利用者減少につながったと思われます。
閉館日を変え、八幡浜児童センターへの来館を促す工夫もされているようですが、なかなか増加には転じないようです。
我々の子供たちの時代から往来するトラック、栗之浦ドック造船所のカーブの見通しの悪さなど、保護者からはとても危険とされ続けてきました。
また、近年では土砂崩れやイノシシの出現等もあるようで、子供たちが一人では行けない危険な場所とされております。
なぜこんな危険な場所に子供たちのための児童センターがつくられたのか、とても不思議です。
さらに、近くに海や山が迫っている地形なので、防災面でもとても心配です。センター内には女性スタッフ2名しか在中しておらず、センター長は保内児童センターと兼任されているそうです。月に1度、消防署の職員の方と避難訓練をされているとお聞きしましたが、避難経路においても2か所設定されているものの、その一方は土砂崩れが想定され、避難できないかもしれないとのことでした。
八幡浜市の未就学児をお持ちの保護者の皆さんは、子供たちが安全で、子供たちだけでも行き来できる場所に新しくて広い児童センターが欲しいと待ち望んでおられます。
先日の市長をかこむ会の中で、四電跡地の利用法について市民に意見を求めておられました。その跡地に児童施設を求む保護者からの声も多いのですが、市ではどのような考えがあるのか、お伺いいたします。
○議長(平家恭治君) 市長。
○市長(大城一郎君) 四国電力の跡地については、利便性の高い市内中心部にあり、まとまった土地であることから、市民の皆様に喜ばれるような有効活用をしたいと考えております。
具体的な活用方法はこれから検討していくこととなりますが、四国電力の跡地裏には松蔭保育所跡地もあり、それらも含め活用することが可能です。例えば、先ほど議員がおっしゃったように、保内町のだんだんのように、児童センターと保育所を統合した施設を整備することも候補の一つであり、また先日の市議会協議会で説明した八幡浜港みらいプロジェクトにおけるホテルや飲食店などの商業施設を誘致することも候補に上げられます。
市民の皆様に喜ばれる施設を整備することが、四国電力跡地プロジェクトの目的であり、今後は、議会はもちろんですが、地区公民館等を巡回しながら開催している市長をかこむ会、既に回っておりまして、いろんな意見も頂戴しているところです。
また、各種団体との意見交換会などを通じて、また必要に応じてそのような場を設けるなどして市民の皆様の意見を聞きながら検討していきたいと考えています。
○議長(平家恭治君) 攝津眞澄議員。
○攝津眞澄君 前向きな御意見ありがとうございます。
四電跡地とは限定はしませんが、保護者や子育て関係者より、保内のような児童センターと保育所が隣接する施設の早期移築希望が多いことをここでお話ししておきます。
次行きます。
八幡浜児童センターの今後の施設充実及び移転についてです。
ある地域で児童館、児童センターの利用に関するアンケートが実施されておりました。児童館、児童センターが欲しいと答えた小学生は88.9%、中学生83.3%、保護者94.4%、楽しかった行事ややりたいイベント、危ないと感じる場所や衛生面で気になること、地域のボランティアとの連携についてのアンケートのほか、保護者には次のようなアンケートが実施されていました。
児童センターが子供たちにとってどんな場所かの質問に対し、楽しく過ごせる場所、子供が好きなときに遊びに行ったり安心したりできる場所、遊びの中でルールを学べる場所、子供が子供らしくたくさんの幅広い年齢の子と楽しく遊べる場所、気軽にいつでも来られる場所、安心して子供が遊びに行ける場所、子供たちの憩いの場、集団生活や集団行動の練習の場、いろいろな経験をさせてもらえる場所、子供たちの気持ちや体力の発散の場、電子ゲームに頼らず子供たちが工夫して遊べる場所、おうちみたいな居心地のよい場所、また大きくなっても何かあったときに飛び込める場所。
保護者にとってどんな場所かの質問に対し、母子ともに友達づくりや交流の場、子育ての不安や家庭での悩みなどを気軽に話せる場、先生方と話をする中で子供の発達を知る手助けになっている、母子で来て子供を安心して遊ばせられる場所、母自身がリフレッシュできる場所、働いている家庭にとっては留守中に子供が安全に過ごせ、遊べる場所である、自分の子供を集団の中で客観的に見られる場所、小さい子供が親の目の届く中で離れて遊び、自立を促せる場所。
今後どのような場所になってほしいかの質問に対し、若い世代からシルバーに至るまで活動しやすい場所になってほしい。子供の活躍が期待される場所、子供に勉強を教えてもよいと思う。小学校、中学校に行っても利用しやすい施設だとよい。子供にとっての居場所であってほしい。母親が子供とゆったりと向き合える場所になってほしい。子供もママも安心して楽しく過ごせる場所であってほしい。子供も保護者も気軽に立ち寄れる場所であってほしい。子供やママたちの交流の場になってほしい。もっと交流したい。子供のこと、親のこと、地域のこと何でも相談できる寺子屋になってほしい。トイレを洋式にしてほしい。駐車場が欲しい。幼児から小学生まで自由に工作できる環境が欲しい。おもちゃや着られなくなった服を集め提供できる場所があったらよい。子供にとって安全で楽しい場所であってほしい。子供が大好きな場所なので継続して運営してほしいというアンケートでした。
当市では、子育て世帯に対してこのようなアンケートを実施されたことはあるのでしょうか。あれば、その結果をお示しください。
○議長(平家恭治君) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(岡本正洋君) お答えします。
子育て支援全般に関する調査としては、第2期子ども・子育て支援事業計画を策定する際、平成31年に子育て世帯への事前のニーズ調査を行いました。
また、児童センターに関する調査については、保内児童センターの開設前と開設後に保護者、児童に対して、施設の利用に関するアンケート調査を行いました。
アンケートでは、室内で子供が思いっ切り遊べる場所、また育児相談や親同士が子育ての情報交換、悩みを共有できる場所として身近な地域のコミュニティーの場であってほしい等の意見がありました。
以上です。
○議長(平家恭治君) 攝津眞澄議員。
○攝津眞澄君 八幡浜市からもアンケートを取られたようですが、これらのアンケートからも分かるように、児童施設はもはや子供たちの遊び場だけではなく、保護者にとってのコミュニティーの場でもあります。
少子化、核家族化により世代を超えたコミュニティーの場が減ってきています。毎日家事、育児をこなしているお母さんは、心身ともに疲れ、相談する人も少なく、社会から取り残されていくような気持ちにさえなります。
また、ICT化により、子供たちは五感を使った体験活動が減少し、コロナ禍で外遊びも減少していることから、体力は年々低下の一途をたどっております。
先日、八幡浜市内の保護者や子供たち、また障害を持った子供たちや子供たちに関わっている方々に、どのような施設が欲しいかを聞いてみました。
伸び伸びと走り回れる広い運動場が欲しい。室内外で遊べる安全で楽しい遊具、アスレチックなどが欲しい。図書室が併設されるとうれしい。親子で学べる調理室が欲しい。お弁当が持参でき、お食事スペースがあるとうれしい。木工や工作、パソコンなどの体験学習ができる部屋が欲しい。駐車場のトイレを含めバリアフリーの環境下、クールダウンできる部屋の設置、発達障害や内部障害など目に見えない障害を持つ児童も利用しやすい環境、理解のある職員、人員の配置、障害のある児童、ない児童ともに利用しやすい交流の場、体験の場になってほしい。お互いに交わりやすい橋渡し役となれる職員さんがいてくれたら、多動等があるお子さんだと親も子もかかりきりになって居づらくなってしまうこともある。そこにも職員の手が届き、親も安心して過ごせ、親同士の交流の場になればと思う。ばあっと外に飛び出してしまうお子さんもいる中、安心して遊びもできる環境、設備があればよいと思う。だからといって閉鎖的なものは望まない。
今ほど述べました市民の声に対してお聞きいたします。新児童センターの移転及び建て替えの計画はないのか、お伺いいたします。
○議長(平家恭治君) 子育て支援課長。
○子育て支援課長(岡本正洋君) お答えします。
八幡浜児童センターについては、建物の耐震性は確保されているものの、防災上、立地場所に難があります。先ほど申し上げたように、現在、保育所等再編整備計画検討委員会において、八幡浜児童センターの今後の在り方についても委員の皆様に御協議いただいております。
以上です。
○議長(平家恭治君) 攝津眞澄議員。
○攝津眞澄君 お分かりのとおり、障害を持った子供さんや保護者の皆さんからは、施設の整備だけでなく、精神的サポートをしていただける人材を望む声が多く寄せられております。
また、今後は避難場所になるようなスペースの確保や間取りにも考慮する必要があると思います。
児童施設に通園する子供たちに配慮し、先生方や保護者の皆さんの御意見も十分にお聞きした上で、一日も早く御検討いただきたいと思います。
大災害が起き、幼い貴い命を失ってからでは遅いです。強く要望したいと思います。
次です。
子供たち一人一人の特性に合った支援の充実についてです。
日本の子供の貧困率は14.4%であり、約7人に1人、また独り親家庭の貧困率は48.1%と高く、国際比較すると、36か国中35位と、2番目に低い水準となっているようです。
社会情勢が目まぐるしく変化する中、子供たちの貧困問題、虐待など、子供たちを取り巻く環境の悪化が懸念されております。
まず、お聞きいたします。
乳幼児健康診断の3から5か月児の受診率ですが、他の年齢と比べ少し低いと感じます。赤ちゃんの体重が出生時の2倍以上になり、様々な病気の前兆を見つけやすく、子育て疲れや産後鬱など、お母さんの心身の変化も著しい時期ではなかろうかと思われますが、その原因が分かればお示しください。
○議長(平家恭治君) 保健センター所長。
○保健センター所長(小野嘉彦君) お答えします。
乳幼児健康相談のうち、3か月から5か月児の受診率は、令和元年度が97.2%、令和2年度が86.9%、令和3年度が90.1%で、新型コロナウイルス感染症の影響で、令和元年度に比べ令和2年度は約11ポイント減少、令和3年度は少し回復しましたが、約7ポイント減少しています。
令和3年度の受診率について、6か月から8か月児などに比べて少し低いということですが、はっきりした理由は分かりません。
生後間もない乳児の保護者の方々が、コロナの感染リスクを減らすため外出に慎重であったことも考えられます。
令和4年度の受診率については、令和3年度に比べ、8月末現在、回復しています。
以上です。
○議長(平家恭治君) 攝津眞澄議員。
○攝津眞澄君 多分コロナ禍でお母さんたちが心配をされているのかなと思っておりましたが、コロナ禍の受診を迷う保護者のお気持ちも理解はできるんですけれども、難聴やてんかん、小児がんなど、乳幼児期の不調から早期に発見できることも多く、幼児健診はお母さん方の子育ての不安や相談をお聞きできるよい機会です。実際小学校になってから難聴等の障害を発見したお子さんもおられます。安心して受診できるような対策を講じるなど、ぜひ今後とも呼びかけをお願いしたいと思います。
また、学校や行政だけでは全ての子供たちを管理、支援していくことは困難だろうと思われます。公民館や児童施設、デイサービスや放課後支援、おやじの会や子ども食堂など、地域の様々な団体が手をつなぎ、子供や保護者の居場所をつくっていくべきだと考えております。
また、聞くところによりますと、主任児童民生委員には、民生委員が管理している個別の個人情報はなく、ゼロ歳児から未就学児における家庭環境等が分からないため、支援が難しいという御意見をいただいております。
個人情報の取扱いの難しさは理解できますが、シングルマザー、生活が困難な方、子供さんに障害がある御家庭等々、児童民生委員が保護者の相談を聞き、よりよい施策を一緒に考えていくためには、ある程度の判断内容を知っておくべきだと思うのですが、いかがでしょうか。
○議長(平家恭治君) 社会福祉課長。
○社会福祉課長(松本有加君) 本市が民生委員児童委員に提供している個人情報は、災害時の要支援者名簿と65歳以上の高齢者名簿で、それ以外については名簿提供はしておりません。
必要に応じて情報提供をしながら関係機関で連携をしております。
ゼロ歳児から未就学児における支援についても、保健センターが実施する乳幼児全戸訪問で同意を得た家庭の情報を主任児童委員に提供して、地域子育て訪問事業として親子を訪問し、地域の子育てサロンを含めた社会資源等についての説明や親子への声かけ、見守りを行い、地域の子育て支援の充実を図っていただいていると認識しております。
以上です。
○議長(平家恭治君) 攝津眞澄議員。
○攝津眞澄君 関係団体が連携され支援できる体制づくりをされていることは理解できますが、障害を持つ子供たちやヤングケアラーや虐待を受ける子供たちなど、様々な環境で生きる子供たちがいる中、昨今子供たちが犠牲になる事件がとても多いような気がしております。引き続き一人一人の子供や保護者の皆さんに寄り添い合い支援していただきますようお願い申し上げます。
今年6月、児童福祉法が改正され、一部を除いては再来年から施行されるようです。
児童虐待増加など、子育てに困難を抱える世帯が顕在化している状況を踏まえ、子育てに対する包括的な支援体制の強化を目的とされております。
児童相談所が虐待を受けた子供と親を引き離す一時保護の際に、裁判所が必要性を判断する司法検査が導入されますが、子供や保護者の意見を直接聞く手続ができないことや、不服申立ては児童相談所のみしかできないこと、保護して7日以内に裁判所に一時保護状を提出しなければならないことなど、課題も多いと言われています。
子供の声を聞き、代弁する子供アドボケイトは、高い専門性が必要とされ、全国では弁護士や社会福祉士等の数年の実績や200時間以上の研修が必要とされる中、日本は国家資格もなく、数十時間の研修のみとされており、支援員の質の確保が懸念されているようです。
また、6年前から国が設置している子ども家庭総合支援拠点、妊娠時から子供が自立するまでの継続的に支援する組織ですが、の数は、昨年4月までで635市町村で、全体の4割にしか満たないようですが、八幡浜市での設置は考えられているのでしょうか。また、設置できない理由があればお示しください。
○議長(平家恭治君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(二宮恭子君) お答えをいたします。
御質問があった子ども家庭総合支援拠点とは、児童福祉法に基づく相談機関で、児童及び妊産婦の支援により、児童虐待の予防と早期発見につなげることを目的としています。
設置に関しては、国からの努力義務とされており、本市のように設置していない自治体も多くあります。
一方、母子保健法に基づく同様の相談機関として子育て世代包括支援センターがあり、こちらは本市を含めてほとんどの自治体で設置されています。
相談機関の名称に違いはありますが、業務内容としては共通していることが多く、本市の人口規模では1つの相談機関で十分機能していると考えております。
なお、養育支援において困難なケースがあれば、児童虐待等に関する各機関と連携を十分にして対応しております。
以上です。
○議長(平家恭治君) 攝津眞澄議員。
○攝津眞澄君 こういう拠点がなくても実際十分に機能されているということで安心しました。
日本は他国と比べてGDPに対し子供にかける予算の割合が少ないと指摘されておりますが、八幡浜市においては、全体の予算に対して何%子供たちの教育や福祉等に予算化されていますでしょうか、お尋ね申し上げます。
○議長(平家恭治君) 財政課長。
○財政課長(明礼英和君) お答えします。
令和4年度の一般会計当初予算額219億9,471万7,000円のうち、子供たちの教育や福祉等に関する予算額は37億5,551万9,000円で、全体予算に占める割合は17.1%となっています。
なお、当該予算の内訳としては、幼稚園、小・中学校、学校給食センター等の維持管理や改修費用、学校生活支援員等の人件費、教材やパソコン等の環境整備など、教育に関する予算が17億7,976万6,000円、保育所、児童センター等の運営や施設管理、児童手当や児童扶養手当、障害のある児童に対する福祉サービスの提供など福祉に関する予算が18億328万8,000円、子供医療費の無償化や独り親家庭への医療費助成、乳幼児健診や訪問相談事業など保健・医療に関する予算が1億7,246万5,000円となっています。
以上です。
○議長(平家恭治君) 攝津眞澄議員。
○攝津眞澄君 丁寧な御回答ありがとうございます。
一言で子供のための予算といっても、医療、教育、福祉等々、様々な分野で多岐にわたっており、これを妥当と見るか、少ないと見るか、一概には言い難いところではありますが、来年の4月に子供政策の司令塔となる子ども家庭庁が設置されます。内閣官房が8月30日に公表した令和5年度要求額は、特別会計を含めると4兆7,510億円だそうです。まだまだ時半ばの国策ですが、子供関連予算倍増計画とする国や県の今後の動向を注視しながら、市としてもまた御検討いただきたいと思っております。
2021年子育てしやすい街ランキング1位は千葉県松戸市、こちらは2年連続、住みたい田舎部門では西条市が3連覇を獲得しています。
西条市では、宿泊費、往復交通費、食費全て無料、完全オーダーメードの1泊2日の移住体験ツアーにより、自営や企業、農業、テレワークなど様々な働き方を求める若い移住者が、コロナ禍の現在でも増加しており、就労や子育て環境に力を入れているということです。
また、9日の愛媛新聞では、伊予市で女性議会が開催され、お母さん方の切実な願いが行政に届いたと大変喜ばれたようです。とても意義のある取組であると学ばせていただいたところでもあります。
家事、育児のプロは女性です。女性ならではの細やかな意見が市政に反映されるのはとても大切なことだと思っております。
八幡浜独自の女性防災会議は、毎年開催されておりますが、行政の中にはもっともっと女性の意見が必要な場所はたくさんあります。女性の声を発信できる場所づくりを要望しておきたいと思います。
子供たちへの投資は未来の八幡浜を担う原動力になります。コロナ、物価の高騰など、日々の暮らしが脅かされる中ではありますが、市民が安心して子育てができる環境づくりをぜひお願いし、一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。