公開日 2023年12月08日
〔菊池 彰君質問席へ移動〕
○菊池 彰君 暦の上では既に処暑を過ぎ、朝晩は幾分過ごしやすくなりましたが、まだまだ残暑厳しい日が続いています。
地球温暖化、地球沸騰化、熱中症警戒アラート、今年の夏この言葉を聞かない日はなかったのではないでしょうか。暑かった今年の夏、最高気温は石川県小松市、福島県伊達市で40.0度を記録しています。
私は、6月議会の一般質問におきまして、台風2号の影響で大気の状態が不安定になり線状降水帯が発生し、他県では人的被害や土砂災害が発生しているが、今後においては恵みの雨になってほしいと切に願ったところであります。
その願いもむなしく、6月9日、総務省消防庁の災害情報によりますと、6月2日からの各地の大雨により、1都1府17県で被害が発生し、人的被害、亡くなった方5名、行方不明者2名、負傷者42名、住宅被害8,588棟の発表がありました。
また、8月15日に和歌山県に上陸した台風7号による記録的な大雨の影響で、鳥取県内においては甚大な被害が発生して、農地、農道、農作物、農業用施設など、農業関係だけで28億円以上の被害が発生しました。
改めまして、亡くなられた方の御冥福をお祈りいたしますとともに、一日も早く復旧工事が進んでふだんの生活を取り戻されるように心よりお祈りいたします。
それでは、一般質問通告書に従いまして、大綱2点についてお伺いします。理事者の皆様には誠意ある御答弁をお願いいたします。
大綱1「熱中症対策について」であります。
夏休みも終わって暑さも和らぐ時候ですが、まだまだ猛暑、酷暑の日々が続いており、熱中症アラートが発表される日々が続いています。
7月28日、山形県米沢市の国道脇の歩道で、中学2年生の女子生徒が意識不明の状態で自転車の横で発見され、病院に搬送されましたが、その後死亡が確認されました。その日の米沢市の最高気温は35.6度と猛暑日であったとのことです。恐らく熱中症だったのではないかと思われます。
この女子生徒は、当日の午前8時30分から10時前まで部活動に参加しておりました。顧問の教員は、約20分置きに水分補給を指示し、また活動中や活動前後も生徒たちの表情を見るなどして健康状態を確認していたようです。
しかし、気温が上がることが予想されたため、予定より1時間早く部活動を終わらせたとのことであります。
ここで質問ですが、こういった不幸な事案が発生したことを受けて、当市において中学校の部活動の取組にどういった指示を出されたか、お伺いします。
○議長(樋󠄀田 都君) 教育長。
○教育長(井上 靖君) お答えします。
国や県からの通知等を基に指示をした事柄は次の3点です。
1つ目、部活動前に適切な水分補給を行うとともに、必要に応じて水分や塩分の補給ができる環境を整え、活動中や終了後にも適宜補給を行うこと。
2つ目、熱中症の疑いのある症状が見られた場合には、早急に水分・塩分の補給、体温の冷却、病院への搬送等、適切な処置を行うこと。
3つ目、活動の場所や種類にかかわらず、暑さ指数(WBGT)に基づいて活動を中止するなど判断を行うこと。
指示をした主な内容は以上です。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 教育委員会から適切な指示が出されていると判断をいたしました。
なお、今年度、熱中症で搬送されたというような事例はあるのでしょうか。
○議長(樋󠄀田 都君) 教育長。
○教育長(井上 靖君) 今年度の熱中症の事例は、7月に中学校で1件ありました。職場体験中に起こったものです。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 分かりました。ありがとうございます。
米沢市の熱中症ガイドラインには、「暑さ指数(WBGT)計による現況把握が必要」と明記してあり、暑さ指数について把握しながら活動を進めていくようになっていました。
暑さ指数とは、人の感じる暑さの要因として、気温、湿度、輻射熱の3つを取り入れた指標で、熱中症予防のための指標として用いられています。
また、米沢市では暑さ指数測定器が全ての小・中学校に備えられていますが、今回については測定が行われていなかったとのことで、教育委員会はガイドラインの周知徹底が十分ではなかったとの認識を示しました。
当市では、暑さ指数による状況把握をしているのか、また暑さ指数測定器を購入しているのかお伺いします。
○議長(樋󠄀田 都君) 学校教育課長。
○学校教育課長(梶本教仁君) お答えします。
当市では、全ての小・中学校に暑さ指数測定器を備えており、暑さ指数による状況把握を行っています。
ちなみに、これが携帯型の測定器になります。野外活動時に教員などがこれで測定を行っています。
以上です。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 今、課長から暑さ指数の測定器を見せていただきましたけれども、最終的には、体育の授業とか部活動に関して、この暑さ指数で高い数値が出た場合には、誰の判断で部活動とか授業の中止とかをされているのかお伺いします。
○議長(樋󠄀田 都君) 教育長。
○教育長(井上 靖君) お答えします。
体育の授業、部活動の中止の判断につきましては、生徒の体調、先ほどありました暑さ指数測定器の指数、気象情報等を基準に学校長が判断します。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 分かりました。学校長の責任の下で指示を出されているということで理解できました。
今回の事案について、ある内科医の見解として、「部活そのものは熱中症対策がかなり配慮されているので、それだけではここまで大変なことにならなかった可能性が高い。帰る時間帯と自転車で上り坂をこぐことはかなりの運動量になる。そこに直射日光を浴びたことで、疲労と熱がたまり、少しずつ脱水症状を起こして熱中症になったのではないか。また、炎天下でヘルメットを長時間かぶっていると、中がかなり高温になっている可能性が高い。定期的にヘルメットを外して熱を逃がしたり、日陰で休むことも考えなくてはいけない」と述べています。
学校において、これから土曜日、日曜日に部活の練習や練習試合の予定が入っていると思います。徒歩や自転車に乗って練習へ行ったり帰ったりする際も十分に注意し、複数人で帰るなど指導するべき必要があると思いますが、お考えを伺います。
○議長(樋󠄀田 都君) 教育長。
○教育長(井上 靖君) 子供たちは朝登校したとき、朝の会あるいは放課後の部活動を始めるとき、必ず健康観察を行います。
山形県での事案発生後は、特に部活動終了後(下校前)の健康観察を重視しています。
部活動に限らず、生徒は下校時に複数人で行動し帰宅するよう指導しています。途中で疲れたら、安全な場所で休憩と水分補給をすることも指導しております。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 部活動の対応につきましては、教育長から説明いただきまして理解ができました。
また、この暑い中でスポーツ少年団も熱心に練習をされております。7月22日、市外ではありますけれども、私も孫が出るということで応援に参りました。そのときは2つの会場があり、4チームが1試合ごとに9時から連続で試合を行っておりました。そのときはそう感じなかったわけですけど、こういった事案が発生すると、ちょっと厳しいスケジュールではなかったかなと思った次第です。
今年の夏には、八幡浜市のスポーツ少年団のチームがソフトボールで全国大会に2チーム出場をしております。本当に練習熱心なところでございますけれども、スポーツ少年団のこういった活動について何か指針は出しておられるのか、この件についてお伺いします。
○議長(樋󠄀田 都君) 生涯学習課長。
○生涯学習課長(宇都宮一幸君) お答えします。
スポーツ少年団への活動中の熱中症予防に関する注意喚起としましては、市からの注意喚起は直接は行っておりませんが、国、県、またスポーツ協会等を通じまして、単位スポーツ少年団の指導者等に対して、活動中の熱中症予防ガイドブックなどを配付し、熱中症予防の原則、こちらを熱中症予防5ヶ条としてまとめたものを、事故をなくすため呼びかけを行っております。
以上です。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 スポーツ少年団の指導者にもしっかりとそういった予防を書いたテキストが配付されているということで安心し、また指導者もしっかりと読んで対策をしていただきたいと思っております。
熱中症を予防するには、やはりしっかりと体調管理をすることであると思います。食欲不振、目まい、頭痛、手足のしびれ、筋肉痛などが熱中症の初期症状と言われます。児童・生徒については、熱中症の初期症状があるかどうか朝晩細かく確認して、疑わしければ休む方向で考える。無理をしない、させない。また、暑さ指数が高い場合は部活動を休止することも考える必要があると思いますが、考えをお伺いします。
○議長(樋󠄀田 都君) 教育長。
○教育長(井上 靖君) お答えします。
指導に当たる教職員は、部活動前後や部活動中、部員の体調を確認し、不調を感じたら無理をせず休むよう指導しています。
暑さ指数が高い場合は、活動そのものを休止または軽減し、必要に応じ保護者にも連絡をしています。
また、生徒には熱中症の知識や対策について指導をしています。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 先ほどの質問と関連もしておりましたけれども、十分な対応ができているということで安心をした次第でございます。
今後このような不幸な事案が発生しないよう、きめ細やかな対策を要望いたします。
8月22日には、北海道伊達市の小学校で2年生の女子児童が体育の授業後に倒れ、熱中症の疑いで亡くなるという痛ましい事案が発生しました。授業中に6回給水時間を取ったようですが、当日は観測史上最高の33.5度であったとのことです。教諭は校内の温度計で気温が29度であることを確認し、危険域には達していないと判断したようですが、環境省が定める暑さ指数によると、午前9時から「危険(運動は原則中止)」となる31、正午には32.3になっていたとのことです。30度を越える気温を経験することは極めてまれな地域であり、確認することに気が回らず、危険度の把握ができていなかったと説明されておりました。
大阪市では、子供の熱中症の予防に役立ててもらおうと、救急医療やスポーツ医学などの専門家3人による講演会が開かれ、教職員、保育士など120人余りが受講していると聞いております。
講演会では、子供は体が小さいため気温の影響を受けやすく、汗をかく機能なども十分に発達していない。子供の顔が赤くなっていないか、大量の汗をかいていないかをよく観察するように呼びかけました。また、日頃から適度な外遊びをして暑さに慣れる暑熱順化、小まめな水分補給を心がけるなどの注意喚起を行っております。
当市において、教職員や保育士を対象に熱中症予防についての学習会は持たれたのか。また、小学校の体育の授業に関して、気温の高い日の対応はどうされているのか、お伺いします。
○議長(樋󠄀田 都君) 教育長。
○教育長(井上 靖君) お答えします。
小・中学校の養護部会では、毎年夏期実技研修として救命講習を行っています。特に今年度は、整形外科医を招き、熱中症の対応として適切な水分補給の在り方について学びました。
各校においては、校内研修で養護教諭が中心となり、熱中症を含む緊急事例と対応策を全教職員で共有するとともに、シミュレーション形式の研修を取り入れている学校もあります。
熱中症に関する新しい通知やガイドライン等が出た場合は、学校教育課、子育て支援課から速やかに小・中学校、そして幼稚園、保育所に通知をしています。
小学校における野外での活動では、活動の間に休憩や水分補給を行ったり、屋内での軽い活動に切り替えたりするようにしています。また、屋内での活動には十分な換気を行うようにしています。
参考までにお知らせしますと、今年度、暑さ指数が危険な状態であるため運動や部活動、小学校の場合運動を取りやめたことがあるかという問いに対して、小学校では8校が休止にしたことがあると。4校についてはしていない。4校の中のしていない理由として、実際に危険な指数の31以上にはなってなかったと、そういうふうな声を聞いています。
以上です。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 学校教育課、子育て支援課のほうで情報共有が十分できているということで安心をいたしました。
先ほど教育長の答弁の中に、やはり水分補給という言葉が出てまいりました。今、子供の登校を見ますに、マイボトル持参で行っているように思うんですけど、各小・中学校にはウオータークーラー、これを配備されていると思うんですけど、現在のウオータークーラーの設置状況、そして子供たちがマイボトルを持っていって水が空になった場合、どういった形で補充をされているのか、この点についてお伺いします。
○議長(樋󠄀田 都君) 学校教育課長。
○学校教育課長(梶本教仁君) ウオータークーラーは市内16校中12校に設置しています。主に水筒が空になったときの補充として使用しています。
設置していない学校においては、各校で麦茶を用意するなどの対応を取り、熱中症対策を行っています。
また、各校には市より熱中症対策のための予算を配分しており、塩分タブレットや経口補水液、麦茶などを購入し、熱中症対策を行っています。
以上です。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 私、この後に塩分の補給等に関してどういった対応をされているかということを質問しようと思いましたら、課長のほうから、十分に学校の予算のほうでそういったものをしていますよということを今お伺いしまして安心をした次第でございます。
夏休み明けのこの時期、体が暑さに慣れていない場合があることから、熱中症のリスクが高まるとして、文部科学省では全国の教育委員会などに対し、対策を徹底するように通知を出しています。
大阪府枚方市立枚方第二小学校では、例年9月下旬に行われていた運動会を、今年は暑さが和らぐ10月下旬に変更をしています。
また、2020年から、6月に入るとノーランドセル登校という独自の取組も進めています。通気性のよいリュックサックや手提げかばんでの登校を呼びかけ、自宅で使わない教科書やノートは教室に置くように指導しています。
枚方第二小学校の坂本校長は、「異常気象が何年も続いているので、もう一度学校行事の一つ一つを見直す必要がある。取組を考えていかなければならない」と述べられています。
私は、運動会の実施に当たり、月別にどれくらい気温の差があるのか気になりまして、八幡浜地区施設事務組合消防本部に平均気温について問合せをしたところ、本年5月は19.5度、6月は22.9度、昨年9月は25.8度、10月は19.2度であったとの回答をいただきました。ちなみに今年の最高気温は8月6日の36.0度であります。
本年、県内で行われた全国中学校体育大会では、子供たちの命を守ることを第一に考えて、種目によっては夕方以降に実施された競技もあります。
当市の一部の小学校では、運動会を5月に実施しているところもあるようですが、運動会の練習に費やす日数や熱中症のリスク軽減を考慮すると、今後は運動会を5月もしくは10月に実施することを考えてもよいのではと思いますが、考えを伺います。
○議長(樋󠄀田 都君) 教育長。
○教育長(井上 靖君) 5月に運動会を実施している小学校は、令和3年度はコロナの関係もあり3校でしたが、昨年度令和4年度は8校、今年度は9校が5月実施にしています。
残り3校は9月に実施しますが、地域とのつながりや校舎改修等による理由で9月実施としています。
中学校4校は全て9月に実施しており、今年度は昨日4校とも終了しました。
中学校では5月の末から6月の頭にかけて地区総体があり、夏休み中に県総体とか吹奏楽のコンクールなどが予定されている関係で、5月実施はとても難しい状況です。
8月の校長研修会中学校部会では、10月開催も考えたいと実際に検討課題として上がりましたが、10月下旬から11月上旬にかけては文化祭、また今年度中学校の2校は10月に修学旅行を計画しておりますので、10月に変更するかどうかにつきましては5月実施と同様、現段階では難しい状況です。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 私もちょうど地元の小学校から毎月学校の便りを送っていただいております。地元の小学校は9月の運動会の実施でございますけれども、10月はできないものかなと思いまして10月の行事見ますと、小学校陸上大会がありますし、後半は5年生・6年生の集団宿泊訓練、お祭りのパレードと、なかなか毎月毎月定期的に予定が入っておりますので、先ほど教育長が言われた、5月に全ての小学校で、中学生は9月に終わったということですけど、今後、この平均気温が上がらなければよいですけど、猛暑、酷暑の日々が毎年毎年続いておりますので、またそういった校長会等で打診をしていただくとか、そういったお話を一度してみていただきたいと思っております。結論としてどうなるか分かりませんけど、そういった打診をお願いしたい。要望させていただきます。
8月29日の愛媛新聞に、「熱中症搬送 過去2番目の多さ」の記事が掲載されておりました。7月に全国で3万6,549人が救急搬送され、搬送後に死亡が確認された方は44人であったとのことです。愛媛県においては387人でした。当市では、5月以降8月末までに熱中症により救急搬送された方は12名であったとのことです。
熱中症の予防には、しっかりと栄養を取って、睡眠時間も十分に取り、暑さにも徐々に慣れて、体調管理に万全を期すことだろうと思います。周りに熱中症が疑われるような症状が見られた人には、呼びかけ、意識の確認、塩分・水分の補給、涼しい場所への避難をして体を冷やす。反応がおかしい場合はすぐに救急車を呼ぶ。応急処置の手順をしっかりと実践できるように落ち着いて行動を起こすことで重症化を回避できると思います。今後、市民、高齢者に熱中症による犠牲者が出ないことを切に願い次の質問に移ります。
大綱2「地球温暖化を防止するための施策について」であります。
地球温暖化の最大の要因は、石油や石炭などによる化石燃料の燃焼などによって排出される二酸化炭素と言われています。
本年7月の世界の平均気温が16.95度となり、1940年からの観測史上最も暑い月となりました。暑い7月のトップ5は全てこの5年間に記録されており、グテーレス国連事務総長は、「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰の時代が来た」と警告しました。
平均気温の上昇、農作物や生態系への影響、台風の多発化・大型化、海面上昇等の被害も深刻化しており、その主な原因は人為的な温室効果ガスの排出であるとされています。
地球温暖化対策として、温室効果ガス排出量の削減を計画どおりに進めることが、それぞれの自治体の責務であると考えます。
2050年までに二酸化炭素の排出実質ゼロを目標として掲げ、脱炭素社会への実現に向けた取組に賛同するゼロカーボンシティを表明した市区町村は、2021年2月5日、協議会発足当時130自治体でした。本年6月30日時点で、東京都、京都市、横浜市をはじめとする973自治体、46の都道府県、550の市、22の特別区、305の町、48の村が表明しています。
当市においても、令和4年6月にゼロカーボンシティ宣言をしたところでありますが、改めましてゼロカーボンシティ宣言のメリットについてお伺いをいたします。
○議長(樋󠄀田 都君) 市長。
○市長(大城一郎君) ゼロカーボンシティ宣言は、私自らが、八幡浜市において2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするために確固たる対策を講じることを約束するという決意表明であります。このことを市民に周知できたことが、まず一つのメリットであります。
また、ゼロカーボンへの取組を加速するため、計画立案から設備などの導入まで一連の支援を環境省から優先的に受けることができるようになります。
さらに、二酸化炭素の排出量を削減するためには、再生可能エネルギーの積極的な導入が必要になりますので、地域の産業や雇用の創出による地域活性化、地域貢献が期待できるところです。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 今、市長からゼロカーボンシティのメリットの説明をいただきました。
こういった中で、何か実施をされているという事業はあるのかということでお伺いをいたします。
○議長(樋󠄀田 都君) 市長。
○市長(大城一郎君) 宣言後の取組としましては、行政として幅広い分野における脱炭素の取組を推進するために、市役所内部の部局を横断した推進委員会を設置し、体制の強化を図っております。
また、今年度、環境省の補助事業を活用し、太陽光発電設備等の導入調査事業や、宣言後に建設する最初の公共施設となる松蔭地区公民館を高い省エネ基準を満たすZEB(ゼロ・エネルギー・ビルディング)水準で建設するための設計を現在行っているところです。
さらに、市内全域を対象とした地球温暖化対策実行計画の策定にも昨年から取り組んでおり、現在、市民や事業所を対象としたアンケートを実施しています。
ゼロカーボンシティ宣言は、自治体の首長が内外へ宣言することで、ゼロカーボンの実現という一つの目標に対し、各種事業における関係者との合意形成がスムーズになるといったメリットもあると感じているところです。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 様々な事業の計画があるということを今市長のほうから言われました。
また、先ほども出ましたけれども、本年8月9日に第1回の八幡浜市地球温暖化対策実行計画策定協議会が開催をされましたけれども、協議会の目的とこれからの計画についてお伺いします。
○議長(樋󠄀田 都君) 市民福祉部長。
○市民福祉部長(福岡勝明君) お答えします。
地球温暖化対策実行計画策定協議会の目的は、地球温暖化対策推進法に基づき、温室効果ガス排出量の削減等を行うための目標や施策に関する事項を定める地球温暖化対策実行計画(区域施策編)を策定することです。
協議会の委員構成は、幅広い意見を取り入れることでより実効性の高い計画とするため、環境省や大学、市内の各種団体代表者などで構成しています。
また、市民・事業者アンケート、ヒアリング等を実施し、可能な限り市域の現状を捉え、幅広く意見を集約し、市民や事業者が正しく理解して主体的な行動を促すための施策を検討し、施策の実施及び指標や進捗管理について定めていきたいと考えています。
今後は、アンケートの集計結果を分析し、10月下旬に開催する第2回の協議会、1月に開催する第3回の協議会での協議を経て、2月にパブリックコメントを実施し、最終的な計画案を市長へ報告したいと考えています。
そして、3月の市議会協議会で報告し、4月から公表・実施することとしています。
以上です。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 ただいま部長から、市民へのアンケート、ヒアリング等を通して3月に答申をする、市長また議会のほうへ報告をするということでございました。
アンケートにつきましては、私もこの間ホームページを見たわけですけど、私のちょっと見間違いかもしれませんけど、対象者は市民全員でしたかね。すみません、お願いします。
○議長(樋󠄀田 都君) 生活環境課長。
○生活環境課長(菊池和幸君) 対象者は市民1,000人と事業者が300でございます。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 多くの方にアンケートに答えていただき、これからスムーズに計画が進むことを願っております。
次に、地球温暖化防止、二酸化炭素削減等に向けまして、自動車産業では電動化が世界的なトレンドとなっています。
昨年度、公用車として導入した普通自動車について、現在までの使用実績・検証について伺います。
また、ガソリン価格が高騰する中、環境への配慮のためにも、電気自動車について更新時に前向きに検討するべきと思いますが、併せて考えをお伺いします。
○議長(樋󠄀田 都君) 総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君) お答えします。
昨年度末、リース契約で導入しました電気自動車の普通乗用車は、現在、財政課所管とし職員が誰でも公務で利用できる共用車両として使用しております。
使用実績としましては、令和5年2月13日に使用を開始し、令和5年9月5日時点で延べ80名程度の職員が使用し、走行距離としては3,255キロです。
使用した職員からの感想としては、走行性能に特に問題はなく運転しやすいといった声が多数でありましたが、中には、毎回の充電が煩わしい、充電の残りが気になるといった意見もありました。
燃費を比較した結果、走行コストは同等車種のガソリン車の5割程度となっており、経費削減の効果は大きいと考えております。
これまでの使用で、フル充電をして走れる距離は通常の県内出張であれば特に問題ない状況と判断しており、県外出張時の充電対応等につきましては今後検証してまいりたいというふうに考えております。
もう一点の御質問の電気自動車の今後の導入の件につきましては、国は「代替可能な電動車がない場合を除き、公用車の新規導入・更新については2022年度以降全て電動車とする」という方針を示しており、地方自治体もその方針に準じた取扱いをしていく必要があるものと考えております。
しかし、ここで言う電動車には、電気自動車だけでなくハイブリッド車なども含まれており、今後、公用車の更新のタイミングで全ての公用車を電気自動車に更新できるかどうかは、なお検討の余地があろうかと思っております。
まずはガソリン車の削減を念頭に置き、引き続き電気自動車の走行性能や走行距離、充電の頻度などの実用性を確認した上で、車体価格などの経済性も考慮しながら判断していきたいと思っております。
なお、今年度改定される第4次八幡浜市地球温暖化対策実行計画(事務事業編)において、本市の公用車における電動車の導入方針が定められることとなっており、それらを踏まえて具体的な方針を定めていきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 ただいま総務企画部長より、昨年度に公用車として導入しました電気自動車の使用実績、検証結果について御報告いただきました。
走行性能については特に問題がなく、燃費、走行コストについては、ガソリン車の半分程度で経費削減効果は高く、また1回の充電で県内であれば問題のないということも御説明いただきました。
私、昨年の6月議会におきまして、電気自動車導入の件で質問しましたときに、いつ起こるか分からない豪雨災害や、また南海トラフ巨大地震などの際の災害対応につきましても、こういった電気自動車を使えるのか、支障がないのか、実用性の部分について電気自動車で検証してみたいとの総務企画部長の答弁がございましたので、この点につきましては、ただいま説明がありませんでしたので、報告をお願いしたいと思います。
○議長(樋󠄀田 都君) 総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君) 災害対応のための検証について御質問いただきましたので、答弁をさせていただきます。
災害時あるいは災害対応のために特別に公用車である電気自動車を試してみるということは実際にはやっておりませんが、電気自動車の導入に当たりましていろいろと調べてみて分かったことがありますので、御報告をさせていただければと思います。
まず、調べる前は、大規模災害時に走行距離や停電の発生を考えれば、本当に電気自動車で大丈夫なんだろうかというふうに心配をしておりましたが、まず走行距離の点につきましては、先ほど答弁しているとおりで、1回の充電で300キロは走れるということでありますし、また市の公用車は常時充電をしておりまして、原則として常にフル充電の状態でありますから、停電が起きましてもすぐには支障はないというふうに考えております。
参考までに、東日本大震災、熊本地震のときのことも調べてみましたら、このときは地震、津波などによりガソリンスタンドが使用できなくなっており、むしろ電気自動車は移動手段として優位であったというような報告もございました。
さらに、電気自動車は、災害時には非常用電源として使用ができるということが分かってまいりました。
一つの事例を申し上げますと、令和元年9月に千葉県など首都圏を襲った台風15号により大規模な停電が長期化した時、千葉県内の自治体においては、民間事業者から自治体が電気自動車の貸与を受け、避難所や福祉施設における携帯電話の充電、照明器具、扇風機、冷蔵庫の電源に活用したというような事例がございました。
このように、電気自動車は大容量のバッテリーを搭載しており、もちろん移動も容易であることから、災害時には機動的な非常用電源として避難所等での活用も可能と考えております。
したがいまして、今後につきましては、電気自動車の電源で避難所の扇風機を回したり、あるいは照明をつけるなどの訓練も併せて検討してまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 ただいま答弁いただきまして、電気自動車は災害時において非常電源として十分使用が可能ということも分かりました。
一時期CMで、1台の車で1軒の家を3日間見ることができます、そういったことありましたんで、これから公用車の更新の際には、可能な限り電気自動車に更新をお願いしたいと思います。
また、軽自動車につきましては、やはり走行距離が短いというようなこともありますので、なかなか二の足を踏むような状況ではありますけれども、今後、軽自動車の電気自動車の導入、これについてどう考えておられるか、伺いたいと思います。
○議長(樋󠄀田 都君) 総務企画部長。
○総務企画部長(藤堂耕治君) 今、議員からありましたように、軽自動車の電気自動車を導入するに当たりまして一番心配している点は、走行距離についてです。
今後の技術革新によりどうなるかは分かりませんが、今私が聞いている話では、使用条件によってはフル充電しても松山市への出張が難しい場合もあるというような話でした。
しかしながら、基本的に仕事が市内で完結する、例えば税務課の家屋調査業務などであれば支障はないものというふうに考えております。
その走行距離の点を除きますと、軽自動車のほうが車体価格も安いですし、公用車に導入することでいずれ市民に広がっていけば市税収入の増も期待できると思っています。
軽自動車、普通自動車に限らず電気自動車は、排気ガスを排出せずに走行することができるため、地球温暖化対策を推進していく上でその普及は重要な取組の一つであり、今後自治体が率先して導入を図ることで需要を増やし、単価を下げ、一般にも広がっていくことができればというふうにも思っております。
現在、公用車の導入に当たりまして、国の交付金や新たな起債制度もできているようでありますので、先ほども答弁しましたように、今年度改定する第4次八幡浜市地球温暖化対策実行計画の中でまずは具体的な方針を定めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 ただいまの総務企画部長の答弁をお聞きしますと、やはり軽自動車については市内で利用するには全く問題がないという答弁でございましたので、これからも軽自動車の電気自動車導入につきましても前向きに進めていただきたいと思っております。
私が初めてこの電気自動車の導入を提言をさせていただいたのが、令和3年3月議会でございました。そのときはやはりガソリン車の購入と比較してかなり割高であり、その当時は走行距離や充電箇所の少なさ、そして充電時間にかかったり、財源等の課題もあり、見送っているという答弁でございました。
時間の経過とともに、理事者の皆様にも地球温暖化対策の一環として自治体が前向きに取り組むべき案件であるということを十分に感じていただいていると今実感をした次第でございます。
先ほど答弁にもありましたけれども、国が2022年度以降の公用車の新規・更新については、ハイブリッドを含めて全て電動車とすると決定をしておりますので、これからは民間に率先して環境整備のために前向きな対応をしていただきますように要望をさせていただきます。よろしくお願いします。
続きまして、プラスチックは軽くて丈夫で密閉性も高く、あらゆる分野で日常生活に大きく貢献している便利な素材であります。
しかし、プラスチックごみが世界的な課題となっており、2050年にはプラスチックごみが海にすむ魚の量を上回ると試算をされています。
家庭ごみの分別として、ペットボトルと食品包装のプラスチックを分別回収していますが、ペットボトルの令和3年度、4年度の回収量についてお伺いします。
○議長(樋󠄀田 都君) 生活環境課長。
○生活環境課長(菊池和幸君) ペットボトルは隔週で月二、三回収集しており、これとは別に学校やPTAなどが実施する資源ごみ集団回収活動においても回収しております。
回収量は、令和3年度は約95トン、令和4年度は約100トンとなっております。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 ペットボトルの回収量につきまして今報告をいただきました。令和3年と4年で5トン増えているわけですけど、令和元年と2年の回収量について伺いたいと思います。
○議長(樋󠄀田 都君) 生活環境課長。
○生活環境課長(菊池和幸君) 令和元年度が約88トン、令和2年度が約82トンとなっております。
昨年度は約100トンですので、増加傾向にあります。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 数値を見ますと、減っている年もありますけれども、やはり増加傾向というようでございます。
100トン、キロに換算しますと10万キロでございまして、子供からお年寄りまで市民3万人という人数で割りますと、500㏄のペットボトル、キャップを外しまして約23グラム、600㏄が24グラムであろうと私自分で計測をいたしまして、それからしますと1年間に大体140個余りが1人が出しているペットボトルになるのかなという感じがしております。多い少ないはなかなか判断しにくいわけですけど、こういった数値であるということを認識するには大切なものではないかと思っております。
環境省によりますと、ペットボトルの年間生産量は65万トン以上、飛行機1機が約350トンでございますので、その重さに換算すると約1,900機分の重さになります。
さいたま市の事例ですが、プラスチックごみを減らすために、マイボトル・マイバッグ運動を提唱しています。レジ袋については、2020年7月1日に有料化がスタートしましたので、当市におきましてもマイバッグの利用は大分定着していると思っております。
マイボトルは繰り返し使うことでプラスチックごみを減らせる上、使い捨て容器の生産・輸送などに必要な資源の節約にもつながります。
さいたま市では、エコなライフスタイルを進めるとともに、市内の公共施設に給水スポットを設置しています。
二酸化炭素総排出量の約15%は家庭から排出されていると言われています。対策は、一人一人が意識して取り組むことで効果的なものとなります。日常生活で身近にできる対策について、節電、節水、ごみの減量、マイボトル、緑のカーテン、エコドライブ、マイカーの利用抑制等について、チラシを作成して広く市民の方に周知することが必要ではないでしょうか。こういう取組こそが環境への負荷の軽減につながると思いますが、市の考えを伺います。
○議長(樋󠄀田 都君) 生活環境課長。
○生活環境課長(菊池和幸君) 議員御指摘のとおり、家庭における地球温暖化対策は、日常生活において一人一人が意識して行うことが大切ですので、分かりやすいチラシを作成・配布して市民に周知してまいります。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 課長に前向きな答弁いただき、誠にありがとうございます。
今日、私ここ来る前に、先般いただいておりました高齢者のための熱中症対策、本当にこれ裏表見ますと何をするべきかすぐ分かるわけですが、これをいつも冷蔵庫にマグネットで張っておりました。今日のけてきましたけれども、今度、温暖化に対しての市民が取り組むべきことということで、こういったチラシをつくっていただき、目に触れやすい場所、やっぱり冷蔵庫というのは必ず毎日開けるところでございますので、ここに貼るのが一番有効的ではないかなと思うわけですけど、こういったチラシを早くといいますか、事細かに書いたものもつくっていただきますように重ねてお願いを申し上げます。
最後の質問になります。
2019年に第3次八幡浜市地球温暖化対策実行計画が策定され、2030年に基準年である2013年比で市関連施設の温室効果ガスの排出量を40%削減することが目標値でありました。
2021年には、環境省において地球温暖化対策計画の改定があり、46%削減するという内容が盛り込まれました。
そこで、当市において削減が順調に進んでいるのか、進捗状況をお伺いします。
○議長(樋󠄀田 都君) 副市長。
○副市長(菊池司郎君) お答えします。
進捗状況につきましては、2013(平成25)年度の市役所全体のCO2の排出量は1万3,561トンでした。2021(令和3)年度の排出量は9,939トンでしたので、8年間で3,622トン、率にして26.7%削減しました。今後も排出量の削減に努めてまいります。
また、今年度、第4次実行計画の改定を行い、国の目標値に準じて、2030年の目標値を40%から46%以上に引き上げ、市役所内部の部局を横断した推進委員会を中心に取組を加速させていきたいと考えております。
以上です。
○議長(樋󠄀田 都君) 菊池 彰議員。
○菊池 彰君 ただいま副市長に答弁をいただきまして、今ざっとというか正確ではないかもしれませんが、2013年から21年、この8年間で26.7%削減が進んでいるとのことでございました。
これを1年間に計算しますと約3.3%が進捗しているという計算になりまして、2013年から2030年、2013年が入りますので18年間としますと、50%を超える削減が可能であるという数値になりますが、つい先般、国のほうでこの46%を今度もう少しハードルを上げて50%削減といったような検討もあるということをちらっとお聞きしましたんで、今の流れでいけば、もしハードルが高くなって50%削減となっても対応できるかなと今数値を伺いまして感じた次第でございます。
どうか、50%削減になっても八幡浜市は十分対応できるように、さらなる努力をお願いしたいと思います。
毎年続く異常気象を真摯に受け止めて、子供や孫に少しでも住みやすい環境を整備することが、今を生きる者の務めであると思います。行政、企業、市民が今後とも一致結束、一致協力して温暖化防止のために行動を持続することが温室効果ガス削減につながります。
心を一つに一人一人が暮らしの中でできる省エネの積み重ねで、2050年よりも早くカーボンニュートラルが達成できますように切に願いまして質問を終わります。ありがとうございました。